ハラスメントについて考えるvol.6「ケアハラ」ケアハラスメント
【ケアハラスメントの定義】
「ケアハラスメント」とは、働きながら介護をする人に向けたハラスメント行為のことです。(通称:ケアハラ)。
嫌がらせや不快な発言・行為だけでなく、介護をする人に向けた制度の利用を阻害する行為も含まれます。 また、介護職の人がサービス利用者やその家族から暴力や嫌がらせを受ける場合も「ケアハラスメント」に該当します。
<セクシュアルハラスメントの類型>
ケアハラスメントの典型例は次の通りです。
介護のための制度の利用を妨げられる
1.「介護休業を取ると今後の昇進に響くぞ」
2.「介護休暇を取る前に有給休暇を使うのが筋だ」
3.「これ以上介護を理由に休むなら会社を辞めろ」
4.「介護で帰られると困るので重要な仕事は任せられない」
介護のための制度の利用を理由に不利益な取扱いを受ける
1.「介護休業を申し出たら、出世コースから外された」
2.「介護休業を終えたら「戻るポジションがない」と言われて辞めざるを得なかった」
3.「時短勤務を掛け合ったら、平社員に降格された」
4.介護休暇を申し出たら、別部署に配転された
介護を理由とした人格的な尊厳の侵害
1.「介護なんて嫁にまかせておけば良いんだ」
2.「男が介護だからって休むのはよくない」
3.「介護で休まれるとこちらにしわ寄せが来る」
4.「介護を言い訳に早く帰れてうらやましいね」
5.「本当はどうせズル休みなんだろう」
「介護を言い訳にするのは2流のやり方だ」
【ケアハラの判断基準】
「介護に配慮する」というルールを全体に周知し、方針を明確化する
安全で健康的に働けるよう配慮を求める。
ケアハラをする同僚に注意してもらう。
上司とのコミュニケーションを密にして介護状況を把握してもらう。
無理ない部署に配置するよう人事担当者に求める。
定期的にアンケートを実施して現場の状況をヒアリングする。
採用を強化して人手不足の課題を解消させる。
ケアハラスメントの被害に遭ったとき、他のハラスメントと同様に、証拠の収集が大切です。
交渉で解決せず、争いが裁判所に持ち込まれれば、証拠のない事実は認められないからです。
大切な家族と、仕事を天秤にかけなければならないと追い詰められてしまいます。
いくら「家族のため」といえど、生活や収入は捨てられません。
程度問題でしょうが、何かあったら我慢せず、しかるべき相談をすべし!
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