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資金調達なしでエンジニア事務所を創業して1年が経ちました

2018年4月に起業家エンジニアの事務所GAOGAO (GAO GAO Asia Co., Ltd.) をバンコクで法人登記してちょうど1年が経ちましたので振り返りも兼ねてnote書きます。


私(@tejitak)自身人生2度目の0から会社を立ち上げ、試行錯誤を繰り返しながらもGAOGAOはメンバーに恵まれ少しずつ成長を続けています。今現在、バンコク・東京・ホーチミンの世界3拠点にエンジニア向けのコリビング空間を持ち、主にスタートアップスタジオ事業・プログラミング研修事業・キャリア支援事業の3つをメインに運営しています特徴的なのは、起業家・起業家志望エンジニアであるコアメンバー8名全員が世界に点在し、ルームシェアをしながら各事業の推進、個人のプロダクト開発、勉強会などを行っている点です。近日中に東南アジアに4拠点目もオープンする予定です。

GAOGAOの事業に深く関わっているコアメンバー8名以外にも、GAOGAOハウスのルームシェアメイト、開発案件のヘルプをいただいている方、GAOGAOゲート卒業生の方など含めたコミュニティメンバーとしては20名以上となりました。

今回の記事では、事務所の現状のご紹介と、なぜ1年間徐々に成長させることができたのかについて感じたことをそれぞれトピックごとに簡潔にまとめます。


成長を続けられているのはコアのコンセプトがブレていないから

自分なりにここまで続けて仲間に恵まれたの理由の一つは根底のコンセプトがブレていないからだと思っています。

私自身、元々大企業・メガベンチャーのエンジニアから起業&海外へチャレンジした経験を通じて、そのような体験をもっと他のチャレンジしたい人にも提供できる仕組みを作りたいと思って掲げたのが上のスライドのヴィジョンです。私自身強く実現したい世界を思い描いていることもあり、コンセプトに深く共感してくれる創業期メンバーも増え、多少の困難は乗り越えて今も続けられています。

そのような世界を実現するためのHowの部分としては1年前から以下のような構想を描いています。

法人として事業を推進しつつも、起業志向エンジニア個人にフォーカスした
作りたいものを作れるための生き方改革プラットフォームとしても機能しています。この1年間で徐々に形になってきました。


GAOGAO本体は資金調達はしない方針で進めている

私は3年ほど前に当時勤めていたメガベンチャーを退職して、共同創業者兼CTOとして人生1回目の起業をしました。その時は創業シード期に資金調達を行って事業をスタートしました。資金調達は良い面が多いですが、当然投資家へのリターンの義務が発生します(厳密には義務ではないですが起業家としてはそのような気持ちでいる方が多いと思います)。私は1社目の起業を通じて多くことを学び、今回GAOGAOを始める際には「純粋に自分のペースでやりたいことをやりたい」、「マネタイズできるところまで自己資金で頑張りたい」と強く思いました。

幸いにも1年間やりたいように運営し、ある程度マネタイズもできるようになってきました。ありがたいことにもこれまで数名の方からGAOGAOに直接出資をしたいと相談されることもありました。今のところ、エンジニア事務所としての機能である「本体」は資金調達を考えていません。ただ、起業家志向のエンジニアが集まってくることにより派生してできる事業に関しては、今後事業単位で子会社化して資金調達を行うことを検討する可能性は高いです。


GAOGAOを支える3つの事業

現時点で主にGAOGAOが行なっている事業を3つ簡単にご紹介します。

 1. スタートアップスタジオ事業: GAOGAOスタジオ

GAOGAOのキャッシュエンジンとなっている事業。『エンジニア』x 『起業』の強みを生かしてスタートアップ企業様向けにコンサル・開発の提案をしています。現在はバンコク・東京にて、多くのクライアント様と長期的に業務を関わらせていただいています。

2. プログラミング研修事業: GAOGAOゲート

海外泊まり込みパーソナルトレーニング型プログラミング研修事業です。キャリアチェンジなど、エンジニアに本気でチャレンジしたい方をホーチミンという異国の地でパーソナルトレーナと共同生活をしながら研修を行うストイックなプログラムです。7月までは既に満員となっており、8月以降の参加者を募集中です。下の写真は現在開催中のホーチミンでの研修会場。

3. キャリア支援事業: GAOGAOキャリア

エンジニア向けのキャリアに関するメディア「ガオキャリ」の運営、および、企業向けエンジニア採用支援・コンサルを行なっている事業です。キャリアに関するインタビュー記事・動画などの情報発信を行い、チャレンジしたいエンジニアを支援しています。ガオキャリはまだ今月4/1から始まったばかりのメディアですが、おかげさまで順調に記事数・ビュー数共に伸ばしています。


エンジニア事務所事業を成長させる6つのポイント

以下に、GAOGAOの創業を振り返って重要だと感じたポイントをいくつかリストします。

ポイント1. 新規事業を始める時は他事業とシナジーするかどうかを確認

GAOGAO法人として新規事業を始める際には、コアコンセプト・ビジョンを実現するために他の事業とシナジーしながら推進できるかどうかを重視しています。

スタートアップスタジオ事業は企業とのコネクション創出や、開発・コンサル実務アセットの蓄積、研修事業はエンジニアの獲得やエンジニア教育アセットの蓄積に貢献します。

また、キャリア事業はエンジニアの獲得と企業とのコネクション創出し、ルームシェアを提供しているコリビングスペースはハウス、エンジニアの獲得や情報発信などに貢献しています。

例えば、研修事業の卒業生がキャリア事業のインタビュー記事として特集したり、コリビングスペースに滞在されているエンジニアの方がスタートアップスタジオの案件へ参画されたりすることもあります。

それぞれの事業を進めることでまた他の事業の拡大に繋がる仕組みを意識して事業計画を立て、事務所本体としては起業家エンジニア人材の獲得・コミュニティ・ブランディングの形成を目指しています。


ポイント2. 人数の多さよりも熱量を重視する

最近お会いしたエンジェル投資家の方から「海外でコリビングスペースやエンジニアの起業支援など、『海外』も『起業』も普通の人からみたら凄くハードルの高いことを両方ダブルで支援していて、かなり飛躍のあることをしているよね。」とコメントをいただきました。

良い意味も悪い意味も含んでいるように思えますが、私は良い意味として捉えています。敢えて敷居を高くすることで、事務所や研修に参加される方達の大半は海外や起業など人生をかけてチャレンジしたい人材が集まってきています。『海外』x『起業』をコンセプトにしたGAOGAOの事業に飛び込んでくれるメンバーはその時点でモチベーションのフィルタリングがされています。そのおかげもあり、人数の絶対数はさほど大きくないとはいえ、熱量の高いコミュニティとして拡大できているのを感じます。


ポイント3. 案件ごとに報酬が決まるギルド型は自分の実力でチャレンジしたい若者にウケが良い

所属メンバーへの主な報酬はスタートアップスタジオの案件から支払われています。一部の経営権を持つメンバーを除いて、基本的にGAOGAOに所属するメンバーは固定給ではなく案件ごとに報酬が決まります。お客様との契約・交渉にはGAOGAOが法人として対応し、所属メンバーはご希望の給与水準で開発案件を獲得します。つまり煩わしい契約・営業活動も必要なく、所属メンバーは個人事業主的な形式でアウトプットの量に応じて報酬を受け取れます。このような形式は実力のあるメンバーこそ、会社に正社員として就職する場合にアウトプットの量に関わらず同額の月給がもらえる働き方よりも魅力を感じることが多いです。また、この形式はGAOGAO法人にとってもメリットとが多く、給与固定費ではなく案件ベースで利益が確保できるので赤字になりにくいです。


ポイント4. 創業パートナーの大切さ

GAOGAOは共同創業者である@Kenさんがいます。Kenさんは元証券会社営業マン出身、現在タイでコンサルタントとして活躍されています。10年以上エンジニアとして人生を歩んだ私とは対極に位置する人間です。

Kenさんとは1年半前くらいにバンコクで知り合いました。彼自身元大手勤務の営業マンから自身で起業された経験を持ち『もっとチャレンジする人が増えてほしい』という想いで意気投合しタイミングもあったこともあり、GAOGAOの共同創業を始めました。お金・契約・登記周りなどエンジニアとしては煩わしいと感じる部分を全てkenさんは率先してみてくれています。私含む事務所所属のエンジニアとは全くバックグラウンドが違うタイプの方ではありますが、目指す世界は同じでお互い悩みも共有しながら運営を進めています。


ポイント5. 若手に思い切って仕事を振ってみることの大切さ

私は最近『若手に思い切って任せてみる』ということを学びました。開発の案件であっても事業の推進・ハウスの運営であっても、元々心の中で自分がやったほうが早いという発想はありました。ある日、あまりにも私の仕事量が増えてしまい、全体が円滑に進まなくなりそうな時期があり、若手メンバーに思い切って任せてみる決断をしました。

若手のメンバーは立ちはだかる大きな課題を自身で考え、時にはヘルプを求めますが、自身で解決して進むようになりました。結果以前と異なり、自走力の高い文化が出来上がりました。

特に、GAOGAO武将と社内で呼ばれている正直おぬ吉秀吉の3名には事業責任者としてアサインしました。任せた事業の領域で私が自分で担当した場合よりも大きな成果を出していると日々感じます。今では私は代表として1年前よりも実務以外の時間を多く取れるようになり、私はスタジオ事業をメインで見つつ採用や経営に専念できる時間ができてきました。実際、今のGAOGAOを動かしているのは22〜26歳くらいの若手メンバーたちです。


ポイント6. コミュニティの運営は宗教と近い

GAOGAOのコミュニティ運営に関して以下の点は重視しているポイントです。

・会社の進むべき方向を常に共有する

・コミュニケーションをとる場を定期的にとる

・仲間が同じような思想を持つ仲間を積極的に呼び込む

これはある意味、信者を作っていく活動を行う宗教と同じなんです。コミュニティ形成の活動を通じて、どのようにして効果的に運営するかについてはいくつかのノウハウが得られました。その点に関してはぜひ最後に告知として紹介するイベントや今後の記事にて発信予定です。


今後の方向性

今年の年始に掲げた目標である『世界に5つ拠点を作る』の達成をまずは進めています。引き続き今の事業を成長させ、年内にGAOGAO自社プロダクトを作る予定です。


焦らずかつ大胆に

1年で世界3拠点作れたということは凄いと言われることもありますが、決して成長のスピードとしては早くはないと感じています。そして、まだ成功として胸をはれることは全く成し遂げていません。今は少し中・長期的に考え、あまり焦る必要はないですが大胆に活動していきたいとは思っています。引き続きコアのコンセプトを共感してくれるメンバーをじっくり集めて拡大していきます。GAOGAOに興味のある方はぜひご連絡をください。


最後にイベント告知

5/16(木)にnoteの運営元でもあるピースオブケイクさんの外苑前新オフィスにて『コミュニティ活動に興味ある人集合!コミュニティ活動で自分改革!Meetup by GAOGAO 』というイベントを開催します!

近年、共同の価値観を持つ・志すメンバーが集まったコミュニティをうまく運営することにより、企業が様々な利点を生み出すコミュニティマネージャーというロールが注目されてきました。私はGAOGAOの運営を通じて学んだコミュニティの作り方Tipsなどをご紹介させていただく予定です。

他にも豪華登壇ゲストの方々が決まっていますので、コミュニティの運営に興味のある方はぜひご参加ください!

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ありがとうございます!! 今後も発信していきます。
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元IBM・LINEエンジニアの海外連続起業家。現在バンコク・東京拠点のエンジニア事務所GAOGAOのCEO。海外泊まり込みプログラミング教育事業も運営。Udemy講師や共著「Vue.js入門」を出版。独立系VCのCTO/スタートアップ技術顧問https://gaogao.asia
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