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2022年 映画ベストテン(日本映画部門)

■総評:邦画はどうしても興行収入ランキングの作品、あるいは主演に知名度があり、かつキャストがテレビの番宣に出ている作品が目立っているが、こう、日本映画ベストテンを作っていてもそういう作品は少ない。なので、上記のような作品だけしか見ずに「最近の日本映画はクオリティーが低い」と嘆かれても、果たして本当にそうなのだろうか?

確かに、ハリウッド大作やMCUやDCEUなどのアクション大作、アジアの大作で見られるようなVFXの技術やああいった超大作が日本映画で作るには厳しい。お金も技術もない。が、個人個人がそうであるように日本映画にも向き・不向きがある。
その不向きに坑がって作られた『シン・ウルトラマン』は凄いし、『かがみの孤城』や『THE FIRST SLAM DUNK』のようにアニメという表現なら日本映画は他国より秀でている。

そして、『もっと超越した所へ。』や『そばかす』、『死刑にいたる病』、『さかなのこ』、『神は見返りを求める』、『ウェディング・ハイ』、『異動辞令は音楽隊!』のような脚本力がある悲喜劇にこそ日本映画が本来得意としている部分であり、ここに活路を見出すべきではなかろうか?
舞台劇をベースにした『もっと超越した所へ。』、熟練したテレビマンの脚本が良い『そばかす』の2作は共に脚本力が光った。他の日本映画ベストテンの陣容を見ると、原恵一、庵野秀明、白石和彌、沖田修一、吉田恵輔、大九明子、内田英治といったいわゆる実力派の監督の作品が揃った結果になった。

2023年はこうした実力派の監督が来るのか、新進気鋭の監督の作品が来るのか? はたまた、商業優先ながらもあっと驚かせるシャープな作品が来るのか?楽しみである。


1位:『かがみの孤城』
2位:『もっと超越した所へ。』
3位:『そばかす』
4位:『シン・ウルトラマン』
5位:『死刑にいたる病』 
6位:『さかなのこ』 
7位:『神は見返りを求める』 
8位:『THE FIRST SLAM DUNK』
9位:『ウェディング・ハイ』
10位:『異動辞令は音楽隊!』

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