『アベンジャーズ:エンドゲーム』蔵出しレビュー
公開当時のレビュー。
MCUの根幹に当たる『アベンジャーズ』も「エンドゲーム」と題しただけあり、壮大なサノス軍への復讐とグランドフィナーレになっており、「エンドゲーム」と言うだけのことはある。
要は『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』の後編であり、『アイアンマン』の最終回になる。前半はタイムスリップ大作戦なミッションが中心で、これまで絡みがなかったアントマンの活躍が嬉しい。後半はMCUのヒーロー総出のサノス軍との大バトル。流石に圧巻である。
落としどころに関してはありがちなパターンを回避しながらも自然な流れで、MCUをフェイズ1から見てきた者なら感慨深い作りである。この中でグウィネス・パルトローとスカーレット・ヨハンソンの避けられない時の流も感じ、チャドウィック・ボーズマンやブリー・ラーソンといった若手との共闘やトニー・スタークとスパイダーマンとのまるで師弟のような関係など、十数年の重みを感じる。
ここ最近の単体の出来が良かった『ブラック・パンサー』や『スパイダーマン:ホーム・カミング』、『キャプテン・マーベル』と比べるとやや大味な脚本だが、「エンドゲーム」という看板に偽りはない。最低でも前作『アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー』を、出来ればMCU作品全部を見てから見るのが望ましい。