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なぜ弘前でリンゴの生産が盛んなのか?

まとめ

 リンゴの生産量日本一を誇る弘前市。冷涼で寒暖差の大きい気候から、明治時代以降リンゴの栽培が盛ん。アップルパイ、シールドなどリンゴを使ったお土産もオススメ。

 年中スーパーで見かけるりんごのほとんどが青森県産。青函連絡船が往復していた時代には、青森市の商店街でお土産として海鮮物とともにりんごが多く売られており、青森県の名物はりんごである歴史が長く続いています。
 生産量は青森県が46.3万tで61%(2020年)を占めています。市町村別では、南西部に位置する弘前市が16万tで市町村の中で1位。都道府県別で全国2位の長野県の総生産量(12.76万t)より多いです(2019年)。市内には約312万本ものリンゴの木が植えられ、約6000戸のリンゴ農家が生産を行っています。
 なぜ、弘前市でりんごの栽培が盛んになったか、現地で調べました。

弘前のリンゴの歴史

 弘前公園の西側にある、弘前市博物館。そこでは、縄文時代からの弘前市の歴史を知ることができます。
 1876年、弘前の藩校の精神を引き継いだ東奥義塾のアメリカ人教師のジョン・イングによって弘前に西洋りんごがクリスマスのごちそうの一つとして伝わりました。
 また、県内各地でリンゴ栽培を試した時に、弘前周辺で順調に生育できました。その後、戦争、恐慌を乗り越え、害虫対策や接木法などを確立し、弘前りんごが発展しています。
 JR弘前駅から岩木山神社に向かう途中、岩木地区(旧岩木町)に入ると広がるりんご畑が見られました。

旧東奥義塾外人教師館

弘前の気候

 りんごは、寒さに最も強い果物といわれており、世界規模で見ても寒冷地で特に生産が盛んです。寒い地域でリンゴ栽培が好まれます。
 夏から秋にかけての大きな気温の変化。9月下旬~10月上旬に気温が大きく下がることで色つきが進みます。さらに、日中の気温差が大きくなることによって実も締まって硬いリンゴに仕上がります。
 夏日が続くような暑い気候が続くと、赤く着色せず、柔らかい実のままで美味しくありません。
 弘前市は北緯40.3度と高緯度の場所にあり、南は白神山地、西は岩木山、東は奥羽山脈が存在し、山々に囲まれており、日本海に近いですが、内陸性気候の要素もあります。北に位置するため、年中冷涼で内陸性気候により、一日の気温差も大きいので、リンゴの生育環境には、ぴったりです。

弘前アップルパイガイドマップ

 弘前市観光課では、弘前市内で購入できるアップルパイのガイドマップを作成。44店舗ものアップルパイが掲載されています。アップルパイの特徴が書かれており、甘み、酸味、シナモンの量のチャートもあり、自分好みのアップルパイを探すことができます。散策中の休憩で食べたり、テイクアウトでホテルなどで食べるのもオススメです。
 ※一部店舗でリンゴの収穫時期限定で販売されていますので要確認。

今回は、弘前城東側にあるカフェブルマンという喫茶店で水出しコーヒーとともにアップルパイも堪能しました。店内は歴史が止まったかのようなレトロな空間。メニューも大正時代の文体で歴史を感じされます。

 テイクアウトでボンジュールのアップルパイもいただきました。酸味が効いていて果汁が溢れ出してサクサクパイ。

リンゴを使ったお土産

 他にも、りんごジュース、シールドなどリンゴを使ったドリンクも揃っており、特にシードルは歴史があり、青森駅前のA-Factory、弘南電車弘前中央駅近くにある弘前レンガ倉庫では、ショッピングや美術館の施設も併設した酒造所になっています。

弘前レンガ倉庫
青森ベイブリッジとA-factory

 弘前市内には、りんごジュースなどお土産も充実。りんごジュースも品種、メーカーによって味が異なるので飲み比べも楽しいです。

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