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全国のちゃんぽんの違い

結論

同じ料理名でも、全国各地で異なる見た目、味の料理が誕生するため、奥深い。


ちゃんぽんといえば、長崎のイメージが強いのではないでしょうか?しかし、長崎県以外にも、個性的なちゃんぽんはあります。今回は、滋賀県、沖縄県のちゃんぽんについて紹介します。

長崎ちゃんぽん

長崎県の名物といえば、ちゃんぽん。反物の行商として長崎で働いていた陳平順は、1899年、旅館兼レストランの四海樓を開業しました(現在も営業中です。) 。中国出身の留学生の身元引受人になり、振る舞った料理がちゃんぽんです。ちゃんぽんのモデルは、湯肉絲麺トンニイシイメンという福建省の麺料理です。湯肉絲麺は、細切りの豚肉、千切りにしたタケノコ、シイタケ、ネギなどを炒めたものをあっさり醤油味のスープに合わせています。

長崎で手に入る食材を使って、湯肉絲麺をよりリッチにアレンジしました。鶏ガラと豚骨のスープ、太めの麺。イカ、エビなど海鮮、キャベツなどの野菜、豚肉、カマボコを炒めたものをたっぷりのせます。高カロリーで栄養がとれる完全食に仕上がりました。福建語で「食べる」という意味のセポンがちゃんぽんという名前の由来とされています。

長崎で生まれたちゃんぽんは、天草、島原、戸畑など九州各地に広まりました。九州各地に広まったちゃんぽんについて、下の記事に書きましたので、ぜひ、お読みください。

ちなみに、長崎名物皿うどんも四海樓が発祥です。揚げた中華麺の上に、ちゃんぽんの上にのっている具材をあんかけにしてのせた麺料理です。天皇陛下も召し上がってお代わりされるほど好評でした。長崎では、皿うどんにお酢ではなくソースを掛けます。長崎県を中心に、スーパーで販売されている金蝶ソースは、四海楼と共同開発して誕生したため、皿うどんにピッタリです。

現在では、長崎県発祥のチェーン店「リンガーハット」で全国各地で手軽に食べられるようになりました。リンガーハットの1号店は長崎市にあります。

近江ちゃんぽん

彦根駅前に本店のあるちゃんぽん亭が発祥です。1963年、麺類おかべとして、創業し、うどん、そばなど、さまざまな麺料理を扱っていました。その中でも、ちゃんぽんが人気メニューでした。1989年、麺類のメニューをちゃんぽんに絞り、餃子、チャーハンなどサイドメニューを充実させて、「ちゃんぽん亭をかべ」を開業しました。

近江ちゃんぽんは、近江ちゃんぽんが認定したお店で提供されています。
長崎ちゃんぽんの影響を受けず、創業当時から、ほとんど変わってません。スープは澄んだ和風だし、あっさりしたホッとする味です。コショウがしっかり効いています。野菜炒めには、豚肉、キャベツ、モヤシ、キクラゲ、タマネギ、鳴門が入っており、タンメンに近いです。長崎のように魚介は入ってません。熟成麺は中細でプリッとしています。途中でお酢を加えると、さっぱりします。卓上にある辛味噌、酢生姜で味変もできます。

沖縄ちゃんぽん

沖縄の食堂の写真を見ると、長崎、滋賀のちゃんぽんとも、違います。野菜とコンビーフなどを炒めて玉子でとじて、ご飯の上にのったものが沖縄のちゃんぽんです。沖縄のちゃんぽんは、食べるときにご飯とよく混ぜて食べます。チャンプルーと同じ、「混ぜる」という意味です。

国道58号沿いの泊周辺の食堂、パーラーでタクシー運転手が早く食べられて栄養のあるものを注文したことから始まります。沖縄の食堂は、ボリュームがアメリカ並に多く、味噌汁ですら、立派なおかずになります。

日本各地には、お好み焼き、お雑煮など、同じ料理名でも地域によって異なる見た目、味があり、奥深さを感じました。詳しくは、過去の記事をお読みください。

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