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長崎と天草の結びつきとは?

まとめ

長崎県~天草の最短距離4km
幻の島原~天草~長島への架け橋構想
長崎から進化した天草ちゃんぽん
世界文化遺産にも登録された潜伏キリシタンの歴史

地理

熊本市より近い長崎県

 南島原市南端の口之津港から鬼池港を結ぶカーフェリー
1日7往復、約30分
大人420円、子ども230円
 長崎市南部の茂木港から天草北部の苓北町まで高速船で45分
1日7往復、約30分
大人2030円、子ども1020円
 熊本市~天草(2時間40分)より近い長崎市~天草。
島原半島と対岸の天草諸島の間にある早崎瀬戸。距離は最短で約4キロ。

長崎~鹿児島への架け橋構想

 近さゆえに、島原~天草~鹿児島県長島を結ぶ橋の構想も1980年代に浮上。しかし、現在は凍結状態。
 長崎市から鹿児島市までの車での所要時間約7時間(早崎瀬戸、長島海峡はフェリー利用)を架橋により、約3時間45分に。人や物の交流の活発化による経済の活性化などの効果が期待されていました。

文化

日本三大ちゃんぽん

長崎、雲仙市小浜、天草ちゃんぽん(北九州市戸畑ちゃんぽんの説もあり)

長崎経由で伝わったちゃんぽんが進化しながら南下。

長崎ちゃんぽん

1899年、中華料理店、四海樓の店主が中国人留学生に安くて栄養があるものを食べさせるために作った、鍋で野菜や肉の切れ端などを炒め、中華麺を入れて濃いめのスープで煮こんだ料理がちゃんぽん誕生のきっかけ。美味しく、栄養も取れることから長崎の家庭料理の定番になり、今では、リンガーハットという全国チェーンも誕生し、日本全国で気軽に食べられる料理に発展しました。
 一般的には豚肉と紅白かまぼこ、キャベツ、ネギ、モヤシなどの野菜類、イカ、エビ、アサリ、カキなどの魚介類を入れることが多い。豚骨主体の濃いめのスープが特徴。
 ちゃんぽんの名前の由来は、中国語で簡単なご飯という意味の「喰飯(シャンポン)」がなまったもの説、ポルトガル語の混ぜる・混合するという意味の「ちゃんぽん」がなまった説など、さまざまあり。


小浜ちゃんぽん

 鶏ガラ、豚骨ベースにカタクチイワシなど海鮮出汁を加えたあっさりめのスープ。具は小浜周辺で採れた野菜、魚介。極太ストレート麺がスープによく絡みます。
 小浜温泉は湯治客が長崎市茂木港から蒸気船を使って往来しており、長崎市との繋がりが強かった地域。大正時代には小浜町内でちゃんぽんが食べられており、独自の進化を遂げて根付いてます。

天草ちゃんぽん

 長崎からやってきた料理人が、長崎ちゃんぽんに天草の食材を加えてアレンジしたのが始まり。天草大王という地鶏の鶏ガラベースに、魚介の出汁を加えたス-プ、天草で捕れた魚介類を具材としてふんだんに入れるところが特徴です。

亜壽多ラーメン
 
街の中華屋さんで食べたちゃんぽん。長崎ちゃんぽんに近いが、天草大王を使った濃厚なスープが美味しく、後味さっぱりで飲み干したくなります。野菜もしっかりとれ、麺もスープによく絡みます。


潜伏キリシタンの存在

 2018年7月、長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産が世界文化遺産に登録。島原の乱により厳しい禁教令をひいた幕府。一方、厳しい弾圧を受けても陰で信仰を続ける潜伏キリシタン。信仰を守り続けた人々が信仰の自由を手に入れるまでのドラマが書かれている記事はこちら

島原大変、肥後迷惑
 1792年4月1日夕方、雲仙岳の火山性地震が発生。これにより、島原半島の眉山が山体崩壊。シミュレーションによると、3分で大量の土砂が海岸に到達。津波を引き起こし、島原半島だけではなく、有明海を介して対岸の天草、肥後にも津波が到達。第1波は約20分で有明海を横断して対岸の肥後天草に到達。大量の土砂は海岸線を870メートルも沖に進ませ、島原側が高さ6-9メートル、肥後側が高さ4-5メートルの津波が発生。局地的に20~50mの高さの津波を襲ったところもあります。この災害により死者行方不明者は15000人にも及ぶ日本の歴史上最大の火山災害になりました。

参考文献
日本の歴史上最大の火山災害 島原大変
国土交通省 九州地方整備局 雲仙復興事務所

長崎と天草の結びつきから学んだこと
物事を様々な角度でとらえることで広がる視野、知見を感じました。




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