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【肉の日】沖縄のブランド肉で見られるちがい

結論

  • アグーとあぐーは別物。

  • アグーは、旨味あふれ、筋肉質で脂も香る。

  • 石垣牛は、脂身の甘味、赤身の旨味を感じられる。


2月9日は肉の日

「毎月29日は肉の日」と、都道府県食肉消費者対策協議会が制定しています。しかし、「2月9日は肉の日」は実は制定されてません。焼肉店など主にお肉を使う飲食店では、2月9日は肉の日と宣伝して、普段よりオトクなサービスをやっているお店もあります。

2024年の肉の日は、沖縄県で食べたブランド肉について紹介します。沖縄県では、「アグー」、「石垣牛」を食べました。那覇市の台所、牧志公設市場でも販売されていました。

沖縄県では、600年以上前から肉がさかんに食べられていました。下の記事を読んでから先に進むことをオススメします。


1.アグー

沖縄の在来種の豚。明から伝わり、700年もの歴史があります。太平洋戦争、戦後、アメリカから生産量の多いランドレース種や大ヨークシャ種が導入されたことにより、純系のアグーは、1981年には、30頭程度まで減らしました。しかし、2017年には1000頭を超えるまで回復しました。

アグーが絶滅寸前から回復した理由

  • 県をあげて種を保護したこと。

  • PRにより知名度が上がり、需要も増加したこと。

見た目は鹿児島県で飼育されている黒豚に近いです。ちがいは、くぼんだ背中と垂れたおなかが特徴です。1頭100kg程度で小柄です。

1.1「あぐー」とのちがい

「あぐー」と「アグー」は、ちがいます。アグーは、代々アグーの血を引き継いでいる純潔種です。一方、あぐーは、父にアグー、母にLW(ランドレース種と大ヨークシャー種の混血種)などヨーロッパ種をもった混血種です。アグーブランドとも言われます。あぐーは、母親から引き継いだ身体の特徴をもちます。

ヨーロッパの品種と交配する理由→生産性を上げるため。

  • 大きく成長する。

  • 一度に生まれる豚の数を増える。

  • 必要な飼育日数を縮めることができる。

  • 赤身部分が増える。

アグーの血を引いているため、旨味は一般的に販売されている国産の豚肉より、強いです。アグーより飼育頭数が35倍多く、安価で販売されています。沖縄の市場に行くと、100g250円でバラ肉が販売されていました。生産者によって飼育に対するこだわり(エサ、広々とした牧場など)を感じられ、個性があふれています。

1.2沖縄でアグーのしゃぶしゃぶを食べた

今回は、那覇市にある「長堂屋」でアグーをしゃぶしゃぶをいただきました。鍋料理は、1人前では注文を受けつけないお店もあります。しかし、予約すれば、1人でも注文できます。

しゃぶしゃぶは、コースメニューとなっており、今帰仁アグーをメインとしたコース、今帰仁アグー、又吉アグー、和牛の3種類が食べられるコースがありました。フルコースについてくる前菜、旬の沖縄野菜、島豆腐、海ぶどうは共通です。前菜も沖縄料理がそろっていました。〆には、雑炊または沖縄そばが提供されます。

今回は、アグーを食べたときの話を紹介します。長堂屋では、主に、「今帰仁アグー」という純系アグーと、「又吉アグー」というほぼ純系のアグーブランドの2種類のアグーがありました。

今回は、貴重な今帰仁アグー堪能コースを予約し、追加で又吉アグーを食べました。今帰仁アグーは貴重なため、予約しても食べられないときがあります。運命だと思って受入れましょう。

モモ・バラ・肩ロース・特上ロース4種類の部位が提供されています。色が変わるまで、出汁につけてしゃぶしゃぶします。30秒程度で、あっという間に火が通ります。出汁だけでも、甘めの味付けがされており、美味しいです。ポン酢に、シークワーサー胡椒(柚子胡椒を柚子からシークワーサーに変えたオリジナルの調味料)につけて食べます。

今帰仁アグーは、純血種。
筋肉質でかみごたえがありました。イノシシのような香りも感じられます。噛むごとに旨味があふれます。

又吉アグーは、アグーの原種に近い交配種。
今帰仁アグーと比べると、肉質は柔らかく、鹿児島市で食べた黒豚に近いです。旨味があふれる点は、共通しています。

黒豚について、こちらの記事をお読みください。

2.石垣牛

八重山諸島の中心、石垣島で育てられた牛。1970年には登場しており、年中温暖な気候を生かして、子牛を育てて、全国各地にブランド牛の元として、県外へ出荷されていました。2000年の沖縄サミットをきっかけに、知名度が上がりました。

2.1 石垣牛と呼ばれる基準

八重山諸島で生産・育成され、生後20ヶ月以上を八重山郡内で肥育された純粋の黒毛和種の去勢及び雌牛のことを指します。日本食肉格付協会の格付を有する枝肉AB等級2,3のものは銘品AB等級4,5は特選として認められます。A,Bは1頭の牛からどれだけの肉が取れるかを示し、数字は肉の断面の見た目から判断しています。

牛肉の等級について、こちらの記事をお読みください。

石垣島には35000頭もの牛が飼育されています。石垣牛に認定された牛肉は、ほとんど沖縄県で消費されるため、本土ではなかなか食べられません。

2.2 石垣牛のステーキを食べた

沖縄といえば、ステーキ。せっかく沖縄に来たので、アメリカ産の牛肉ではなく、今回は、石垣牛をいただきました。同じお店、同じ部位のアメリカ牛のステーキの倍の値段がしました。

今回は、ランプ肉(おしり部分)、焼き加減はミディアムレアを選びました。スパイス塩、和風醤油ダレ、塩コショウなど、さまざまな調味料が用意され、味を変えながら楽しめます。

赤身は濃厚。脂身の甘みも感じられました。ミディアムレアは、弾力を残しつつ、噛み切れ、肉汁がジュワッとあふれ出します。


2月9日の肉の日に、沖縄の美味しいお肉を紹介しました。日本各地の美味しいお肉を巡って食べながら紹介していきたいです。

訪れたお店の情報

長堂屋 那覇店

営業時間 18:00~23:00
定休日  日、月曜日

JUMBO STEAK HAN’S 久茂地本店

営業時間 11:00~23:00
定休日 年中無休

参考文献

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