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【土用の丑の日前編】九州のうどんはやわらかい。

まとめ

  • 博多うどん→あごだし、まる天、ごぼ天が決め手。

  • 宮崎市の釜揚げうどん→ざるそばのように味わう。

  • 桜島フェリーのうどん→つゆは鰹ベース、麺、トッピングは博多うどんベース。


土用丑の日に投稿した歴代記事

土用丑の日とは?

土用とは、季節の変わり目の約18日間のこと。季節のはじまりを表す、立春、立夏、立秋、立冬までの18日間を指します。

丑の日は、干支から来ています。干支の「子丑寅卯辰巳午未申酉戌亥」の12日間を1サイクルとして、ふっています。日本では、丑の日は特別な日とされています。

すなわち、土用丑の日とは、季節の変わり目の特別な日という意味です。夏の土用丑の日は、「暑さに負けないように」という願いが込められています。

土用の丑の日といえば、ウナギを食べる風習が有名です。しかし、実際は頭文字に「う」のつく食べ物であればよいという風習があります。「土用丑の日=ウナギ」が定着した理由は、平賀源内が鰻屋さんの宣伝のために、土用丑の日を利用したからです。詳しくは、下の記事をお読みください。

2024年の土用の丑の日は7月24日、8月5日です。2024年の土用の丑の日は、2回に分けてうどんを話します。今回は、九州で食べられているやわらかいご当地うどんについて話します。


博多うどん

10年前まで、フジテレビ系列で放送されていた「笑っていいとも」。いいともの中で、タモリさんが、「福岡のうどんは、ごぼ天。」と話されているのを思い出し、気になっていました。

うどんは、鎌倉時代、承天寺ジョウテンジ(博多駅前に現存する寺院)を創建した円爾エンニによって、博多に伝わりました。円爾は、静岡県にお茶を持ち込んだことでも知られています。

博多うどんは、福岡市を中心に食べられてきました。麺はコシが弱く、あごに優しいです。太さは、讃岐うどんと同等です。福岡Walkerによると、麺がやわらかい理由は、忙しい商人に食事をすぐ提供できるよう、あらかじめ麺を茹でておいたためと言われています。(諸説あり。)

博多うどんは、だしが主役だと感じました。博多うどんの出汁といえば、あごだしです。あごとは、トビウオを焼いて干して乾燥させたものです。あごが落ちるほど美味しいから、「あご」と呼ばれるようになったと言われています(諸説あり)。薄口醤油で仕上げているため、器の底が透き通って見えるほど、淡いです。いりこ、昆布で出汁をとったり、お店によっても異なります。

トッピングは、まる天、ごぼ天です。まる天は、魚のすり身を円盤のように丸く成形してから揚げます。さつま揚げに近いです。ごぼ天は、ごぼうの天婦羅です。太めの短冊切りにされたゴボウを揚げます。サクサク、ジューシー感が両立されています。丸天、ごぼ天だけでも成立します。

ウエストの牛ごぼ天うどん

釜揚げうどん

釜揚げうどんといえば、丸亀製麵を思い浮かべます。丸亀製麵では、毎月1日を「釜揚げの日」としており、釜揚げうどんが半額になります。そのため、毎月1日に行くと、混雑しています。

釜揚げうどんの発祥地の一つが、宮崎市です。宮崎市では、60年前には、飲みの締めとして登場していました。茹でたうどんを冷水で締めず、茹でた状態のまま、ゆで汁とともに器に入れられます。麺を取って甘めのつゆにつけて食べます。つゆにはネギ、揚げ玉など薬味を入れて楽しみます。ざるうどんのスタイルで楽しみます。

宮崎の釜揚げうどんの特徴は、箸で持ち上げると切れるほどの柔らかさと細さです。冷水で締めないため、この柔らかさが生まれます。胃腸にも優しいため、体調が悪いときの食事にもぴったりです。

麺を食べ終えた後、うどんのゆで汁をつゆに加えて飲み干します。長野県のお蕎麦屋さんで提供される蕎麦湯(そばのゆで汁)と同じスタイルです。

桜島フェリーのうどん

桜島フェリーは鹿児島港と桜島をわずか15分で結びます。自動車と一緒に乗ることもできます。

フェリー内には、味の長老やぶ金という40年以上の歴史をもつ立ち食いうどん屋さんがあります。乗船した後、走って食べに行く方もいるほどの人気の立ち食いうどん屋さんです。食べているときに、船で揺られてもこぼれないようにデザインされていました。

今回は、ごぼ天うどん600円(2022年の情報)を注文しました。うどんは、あらかじめ茹でられており、注文から30秒で食べられます。透き通ったつゆ、柔らかい麺、大きなごぼ天は博多うどんを思い出させます。巨大なごぼうのかき揚げ、柔らかい麺は博多うどんそのものでした。博多うどんとちがう点は、つゆにあると感じました。カツオや昆布などからとっており、飲み慣れた味です。鹿児島県は、鰹節の生産量が静岡県に次いで多いです。そのため、手に入りやすい食材です。お好みで七味を加えるとピリッとします。急いででも食べたいことが分かりました。


今回は、九州地方にある柔らかいうどんについて話しました。記事を書いていくうちに、また九州へ行って食べたくなりました。2回目の土用丑の日では、うどんのつゆに注目して語ります。

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