マガジンのカバー画像

何か食べたい

40
食べ物関係の小噺
運営しているクリエイター

2022年9月の記事一覧

梨の馬鹿めが

梨の馬鹿めが

ワタクシが現在身を置く千葉県・市川市は梨の名所なのだそうである。
最も市川市とひと口に言ってもその総面積は広く、同じ市川市でも地域に依っては全く梨農園が存在しなかったりするし、お隣の船橋市でも梨の栽培は盛んである(こちらは江戸時代から続く由緒あるものだそうだ)から特産品とは言い難い帰来はある。
それでも秋の初め頃になると梨の路上販売が駅前に来たり、八百屋の店頭に梨が並んだりする。

過日、大層大き

もっとみる
真夜中の食文学

真夜中の食文学

この間、機会があって開高健先生の【最後の晩餐】と言う本を古本屋で見つけた。発行年代を見ると昭和末期、恐らく名随筆【オーパ!】の第一作を執筆する為にアマゾン入りした頃の本のようである(実際、【オーパ!】内で触れられていた逸話が短文ながらちょくちょく登場している。ワタクシは読みながら内心「嗚呼この逸話は確か【オーパ!】の第何章かにも書いてあったなぁ!」と思いながら大いに楽しませて頂いた)。
アマゾンで

もっとみる
ウナギ食べません教

ウナギ食べません教

世界規模でウナギの絶滅危機が叫ばれるようになって久しい。
理由は様々なのだろうが、此処では敢えて深い言及を避け、各国水域での乱獲による資源減少が主因なのだろう…と述べるに留める。それに河川の環境変化が加わってダブルパンチと言ったところか。

土用の丑の日にウナギの蒲焼を食する事が日本では最早恒例行事になっているが、そもそもウナギは本来冬が旬である事、土用の丑の日≒ウナギと言うキャンペーン自体が江戸

もっとみる
オートミール

オートミール

数年前、当時通っていた生活介護施設で高血圧を指摘され(確か上が190、下が115だったかと思う)、かかりつけの病院に相談に行った事がある。
この時の同病院の院長が明け透けに言えば酷い石頭の頑固親爺(今は代が変わって穏やかな女性の医師が院長になった)で、ワタクシが高血圧だと知るや開口一番、

「アンタ、明日から炭水化物を一切口にしたらダメだよ」

と宣った。
理由を聞いたら、以前の血液検査で血糖値が

もっとみる
チタタプとオハウ

チタタプとオハウ

最近、アイヌ民族に注目が集まっている。

何故だろうと気になって、ある日Google先生で検索をかけたら、どうも週刊ヤングジャンプ連載の冒険活劇漫画【ゴールデンカムイ】(野田サトルさん執筆、2018年にはアニメ化も実現)の影響で、それまでアイヌ民族の事を詳らかに知らなかった年齢層にまでアイヌ民族の文化が知れ渡った事によるものらしい。漫画はほぼ読まない生活を続けて長いので、これは寡聞にして知らなかっ

もっとみる
ナマズ

ナマズ

YouTubeをぼんやり見ていたら、霞ヶ浦でアメリカナマズ(チャネルキャットフィッシュ)を釣って食べる動画が公開されていた。特定外来生物のひとつとして名高いこの外来魚、捌くと脂が程良く乗った綺麗な白身で、揚げても焼いても煮ても美味らしい。それで一部Youtuberが釣り竿片手にアメリカナマズを求め、外来生物の駆除を兼ねて盛んに釣って食べているようだ。
良い事だ、と思ってふと関連動画を見たら、何の嫌

もっとみる