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秘密罪 

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一人の不幸な少年と、それを取り巻く四人の少女の物語
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2023年12月の記事一覧

秘密罪 #14

秘密罪 #14

生徒会長:これからぁ!乃木高体育祭をぉ!始めまーーーす!

男1:しゃあ!絶対勝つぞ!

男2:彼女の為に頑張りまーす。

男1:くそぉ!すでに負けた気がする。

〇〇:僕、後半に競技固まってるから暇なんだけど。

禅:応援も楽しいもんだよ。

〇〇:なるほど。

開会式を終え、各クラス毎に集まって、時間の確認や一致団結の音頭を取っていた。

男1:よしっ!じゃあ円陣組もうぜ!

女1:いいねぇ!

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秘密罪 #15

秘密罪 #15

さくら:えーっと、お題は.....す、す、好きな人!?

さくら:ど、どうしよう...

放送1::さぁ、お題を確認して一斉に動き出しましたね。

放送2:ですが、2年1組だけ、立ち止まっていますね。

〇〇:あれ、さくら止まっちゃった。どうしたんだろ。

さくらはお題の紙を見ながら、その場で動かなくなってしまった。他の出場者はすでに走り出していた。

〇〇:....困っちゃってるな。あ、そうだ、

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秘密罪 #16

秘密罪 #16

遥香:.....どうしようかな。

屋上へと歩く道。辺りは人はおらず、皆んな昇降口あたりで写真やら騒いでいる声が聞こえる。遥香の足取りは重く、内情は訳がわからない状況だった。

遥香:彼はとても良い人だし、断る理由もないけど.....

自分が〇〇にどんな感情を抱いているかは分かっていない。だが、間違いなく、特別な感情を抱いているのは確かだった。

遥香:....もう着いちゃったな。

ガチャ

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秘密罪 #17

秘密罪 #17

禅:おはよーっす。

〇〇:おう。おはよ。

禅:また寝てねぇな? 機嫌悪そうな顔してるな。

〇〇:練習試合の相手のデータとか、個人のデータ調べて最適な練習表作ってたんだよ。

体育祭から2週間程経った。特になにも進展はなく、いつも通りの日々を送っていた。

禅:お疲れ。 そういやさ来月さ文化祭あるじゃん。

〇〇:あ、そうなの?結構すぐだな。

禅:誰とまわるか決めた?

〇〇:はやくね。てか

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秘密罪 #18

秘密罪 #18

〇〇:ふぁあ....ねっむ。 さてどうするかな。稼ぐったって学生の文化祭、稼げる額なんてたかが知れてるしな。まず予算だな。予算を増やして、文化祭に投資か。となると皆んなから予算にプラスで集金しないと行けないけど、負担になるなぁ。あとは集客、原価率。人件費は除外していいのか。うーーん。

禅:久しぶりに聞いたな。〇〇のブツブツ登校。

遥香:こういう時の〇〇君ってなにか考えてる時だよね。

〇〇:.

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秘密罪 #19

秘密罪 #19

〇〇:ただいま。

和:〇〇、おかえりー.....大丈夫?

〇〇:なにが?

和:顔真っ青だよ。

〇〇:あぁ....ごめん。今日はカップラーメンで済ませてくれるか?

和:え?まぁ...いいけど。なんかあったの?

〇〇:...ごめん。今はちょっと話す気分じゃないんだ。部屋に篭る。

バタンッ

〇〇は真っ青な顔で部屋に入った。和が今までに見たことのない顔だった。

〜〜

〜〜

〇〇:..

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秘密罪 #20

秘密罪 #20

男1:えっと...ふぉ、フォール君?だっけ

フォール君は大きく頷いた。

遥香:〇〇君からなにか聞かされてる?

それを聞くとフォール君は一枚の紙を取り出した。

遥香:えーっと、なになに"人員の配置、シフト、注意事項等は全部この紙に書いてある。困った事があったらフォール君に聞いて筆談で全部答えてくれる"だって。

さくら:なんかちょっと.....怖いねフォール君。

男2:まぁ、〇〇が用意した

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秘密罪 #21

秘密罪 #21

さくら:やっぱり.....。

そこにあったのは、うさぎの着ぐるみの抜け殻だった。

さくら:...じゃあ好きって言ったの聞こえちゃってたんだ/// どうしよう///

さくら:.......それにしても〇〇君の部屋初めて入ったなぁ...。本がいっぱい。

〇〇の部屋には大きな本棚とベット。それと机。一般的な高校生の部屋だった。

さくら:あ、これ〇〇君がいつも読んでるやつだ。これも前読んでたやつ

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秘密罪 #22

秘密罪 #22

文化祭も終わり、皆んなが写真を撮るなどして騒いでいる中、〇〇は保健室のベッドの上で正座させられていた。

遥香:やっぱり〇〇君だったんだ。

禅:俺らに嘘ついてたって訳だな。挙句の果てに走り過ぎて倒れたって事か。

〇〇:....すみませんでした.....。でもどうしてここに?

遥香:さくから連絡あって、保健室に来てって言われたから。

さくら:この2人には教えといた方がいいと思って。

遥香:

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秘密罪 #23

秘密罪 #23

〇〇:えーっと....放してもらえると助かるんだけど...。

さくら:雷怖いよぉ...うぅ...。

さくらは、台所に立つ〇〇のことを後ろから抱きしめていた。

〇〇:(こんな積極的だったっけ...)

さくら:くっついてたらダメ?

〇〇:い、いや// えー、包丁使う時以外だったらいいよ//

さくら:やった//

〇〇:なんか子供に返ったみたいだな笑

さくら:さく子供みたい?

〇〇:うん

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秘密罪 #24

秘密罪 #24

〇〇:んぁ.....今...何時だ...。

時刻はまだ短針が4をさしたばかり。泣きながら眠りについた為、変な時間に目が覚めてしまった。

さくら:.....すーっ...すーっ....

〇〇:まぁ...当然寝てるか。 よいしょ。

一回起きてしまったら中々〇〇は寝付けない人だった。そういう時はいつと素振りをすることにしていた。

〜〜

〇〇:ふぅ....疲れた。

だが、この日はなかなか吹っ切

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秘密罪 #25

秘密罪 #25

修学旅行まであと2週間切っていた。友達同士で班を組み、どこへ行くか予定を立てる班もちらほら出てきた。

〇〇:なぁ、班って禅とさくらと遥香と僕でいいよね。

禅:うん。ちょうど4人だしな。

さくら:私もそれでいいよ。

遥香:..........。

男1:おい、ずるいぞ、〇〇。美男美女で固まるな。

〇〇:僕は別に美男じゃない。

男1:それはさすがに腹立つぞ。

男子達は自分達の班に、さくら

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秘密罪 #26

秘密罪 #26

〇〇:ほら飯だ。

神宮寺:うわっ!うまそう。

夏間:いただきまーす!パクッ....うめぇええ!!

〇〇:飯食わせてやったんだから、約束通り写真消せよ?

神宮寺:わかったって笑

夏間:てか、秋月って妹いたんだな。初めて知った。

〇〇:義理の妹ね。再婚相手の連れ子。

和:紹介遅れました。初めまして、〇〇の妹の和です。後々恋人になる予定です。

神宮寺:ブフッ...な、なんだって?

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秘密罪 #27

秘密罪 #27

男1:なぁ!お前らの班どこ行くの?

禅:えっーと.....どこだっけ笑

〇〇:八坂神社....だろ。

禅:あぁ!そうそう。後は伏見稲荷ってところ。

男1:あの鳥居いっぱいあるとこか! 八坂神社って何があるんだ?

〇〇:....わからん。さくらがどうしても行きたいってさ。

男1:へぇー。楽しそうだな。

禅:部屋割りって男1と男2と〇〇と俺だっけか。

〇〇:そうだよ。

男1:ふっ笑 

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