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既存組織 の「集合天才」化は可能か? - #集合天才 中小企業 こそ手に入れるべき イノベーション組織 の奇跡(3) - #チームエルのチーム学

こんにちは。Team-L(チームエル)の堀越勝格です。

Team-Lでは、実戦主義のコンサルティングを、自動車業界からスタートアップまで、様々な業種にご提供しています。その中で、理想的な組織として、Team-L自身が実践しているのが「集合天才」です。

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集合天才によって飛躍した組織に、トーマス・エジソンが作り出した米General Electric(ジェネラル・エレクトリック、GE)があります。エジソンは「世の中に役立つものを作り出したい」というパーパスを掲げ、専門性の異なる研究者の議論と交流を研究所内で促進させ、数々の発明を実用化していきました。

エジソンは、発明を自分だけの功績だとはあまり言わなかったことでも知られており、ノーベル賞もついには受け取りませんでした。そうした謙虚さや助け合いの精神を持つ組織カルチャーこそ、エジソンが当初から目指したGEの姿だったのではないでしょうか。

エジソンは始めから、集合天才の研究所を作り出しました。では、すでに存在している組織は、集合天才の組織へと生まれ変わることはできるのでしょうか。

結論から言えば、「できます」。

まさにTeam-Lが、集合天才のカルチャーを育むことで、成長する組織へと生まれ変わってきたからです。

「集合天才」ではない組織

かつてTeam-Lも、集合天才とは言えない組織でした。能力のあるスーパーバイザーが、会社全体の組織も、収益も、雰囲気も、あらゆることを引っ張っている状態だったのです。

そうした組織では、稼いでいる人、能力のある人の発言力が強まるのは自然な流れかもしれません。しかしそうした会社内は、集合天才とは真逆の、価値観やルールが勝手に成長を始めていくのです。

そうした組織の中で起きるエピソードとして、「上司が帰らなければ、部下が帰れない」というものがあります。また「自分が頑張って成功したことを、上司の手柄として横取りされる」といった不合理や、「朝にやれと言われた仕事を済ませたら、ものすごく怒られた」といった理不尽などが、当たり前のように繰り返されるようになっていきます。

こうした暗黙のルールや理不尽、不合理がある組織では、集合天才のカルチャーは根付きません。なぜなら、会社が目指す価値基準やパーパス(目的)ではない、「悪習や前例が、社員の行動を管理・統制し始めてしまっているから」。放置しておけば、そうした悪いルールを守り強化することに集中する組織へと、沈降してしまうからです。

集合天才を取り入れたきっかけ

Team-Lにとって、集合天才を取り入れる転機となったのは、業績の悪化でスタープレイヤー社員が相次いで退職したことでした。

悪習を作りつつも、能力が高く、憧れの先輩だったこともあり、多くの社員にとって心の支えを外された格好となりました。同時に、残された社員は、彼らの顧客を引き継がなければならず、これもまた非常に大きな負担を伴う大変な作業でした。

この時、集合天才によって助け合いながら、1人のスタープレイヤーが実現していたことをチームでカバーしようという経験が、組織に備わりました。

社員一丸となって、お客様への貢献を全力で作り出そうとするカルチャーへと切り替わり、それを反映する社名である「Team-L」へ変更し、組織が生まれ変わっていったのです。

Team-Lの場合は、会社の危機的な状況がきっかけとなりましたが、集合天才の組織への移行を経験したことで、そのポイントを発見することができました。

既存組織を集合天才化する3つのルール

既存組織の集合天才化は可能です。そのために重要な3つのルールは次のとおりです。

❶組織のパーパスを明確にする
Team-Lの場合、「お客様への貢献」を最も重要な目的として、そのために社員、組織が総力を上げるためにあらゆることをしよう、というカルチャーを作り出しました。

目的が決まらなければ、何のために組織が力を発揮するのか、そのベクトルが定まりません。まずは組織のパーパスを明らかにし、これを社員と徹底して共有することです。

❷奨励すること、許さないことを明確にする
パーパスが決まったら、次は価値観をよりクリアにすることが、カルチャーづくりの土台となります。その中で、集合天才の組織の一員として、すべきこと、してはならないことを明確にしていくことが重要です。

これは良し悪しの問題ではなく、その価値観に合わない人は少しずつ組織を離れていきます。同時に採用する際にも明らかにし、その組織に共感してくれる人を仲間として引き入れるようにします。新陳代謝にはどうしても時間がかかり、3〜5年、変化の期間を設ける必要があります。

❸人がその会社に居たいと思う環境を作る
集合天才の組織では、より長く居てくれる人ほど、組織への貢献度合いも蓄積していきます。そのため、パーパスと価値観に共感してくれた人に、できるだけ長く「居たい」と思ってもらえる会社にすることが重要です。

人が組織に居たいと思う要素は、

「貢献感」(組織に貢献しているという実感)
  ×

「成長感」(できることが増えているという実感)
  ×

「連帯感」(チームで一緒に仕事がしたいという欲求)

の3つが揃っていることで生まれます。退職者は、さまざまな事情を抜きにすれば、この3つのどれかが欠けていることで「辞めよう」と考えます。

集合天才によって、貢献感 × 成長感 × 連帯感を実感しやすくなる一方で、これらを阻害する要素がある場合は、それを取り去る必要があるのです。

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