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就活失敗して頭に来たので独立したが就活の方が楽すぎて草ww⑭

「ちょっと、そこまで行ってくるわ」


「おう、行ってらっしゃい」


見送って数分後に、 
彼は自損事故を起こして、
意識不明,夜の病院に運ばれた。


“一緒に始めた尾崎が?”
“それとも、小中高同級生で転職してきたシラタが?”


どちらも違う。


前回の話に出てきたシラタのこともあって、
 前回の博多区の事務所の更新をやめて、
新たに、地元の中央区小笹地区に
新オフィスを構えることになる。


とは、いってもいかにもな
“おしゃれオフィス”ではなく、
普通に住宅街にありそうな”一軒家”である。


尾崎と始めた時は、”自宅”
シラタが通いだす頃には、”博多オフィス”
新たな”仲間”も加入により”小笹オフィス” となった。


この小笹オフィスは、
前回の事務所と異なり、
“社宅化”の機能も果たした。


トリベ,シラタ, そこに新たな仲間となる、


“カマツ”が加入した。

いきなりなので、
嘉松(カマツ)の話を
ざっくりしておく。


<カマツ>
・長崎出身(他全員,福岡の小笹出身)
・元バスケ部(体力多い)
・大学入試失敗で、尾崎と同大学へ
・福岡の屋台にハマり、就活放棄
・元飲食店のオーナー(尾崎鳥部と創業時期同じ)
・親富孝通りの5Fという立地の悪さでも、5年黒字経営
・そこに、尾崎と接点ができ、後に鳥部、シラタも常連化
・後々のことを考えていた矢先に、FNOがリファーラル採用
・悩みの末、お店を畳み、From now on groupへ転職


ざっと説明するとこんな感じの、
“蝶野正洋”を少しマイルドにした感じの子である。


最初に出会った時の印象は、
「尾崎が見つけてきた言うてたけど、
バーテンダーは基本ロクな奴はおらんかな」
 とかなりひねくれた印象を持っていた。


実際に会ってみた当初は、
 “おでんや”のバイトだったが、
店長よりも腰も低く、 気配りの良い、丁寧な印象だった。


後日、
「カマツくん、お店オープンするんだって!
 お祝いに行ってあげよう!」


尾崎が博多の事務所時代に
声高に伝えた。


「えっ?そんなことしてあげんの?
 特段ウチとの接点なくね?」


とある種、冷めた反応で返す。


「いやいや、仕事云々やなくて、
 もう友達なんやから行こーぜ!」

友達少ない尾崎のその発言に、
幾ばくかの”?”が脳内に浮かんだ。


実際に行ってみると、
オープンして、数日経ったというが、
控えめに行っても、


嘉松が営んでいるBARは
“カッコいい空間”だった。


正直、BARという印象は、
おじさん達がスコッチウイスキー片手に
「んめぇ」と渋い声で唸って、


雑談をよしとしないお堅い雰囲気のある場所
それが「BAR」だと思っていた。


そんな堅苦しさがなく、
時代時代に合ったBGMで


20代~40代が気さくに
バーカウンターで語り合ったり、


ボックス席で、お酒や美味しい料理に
囲まれて楽しそうになる空間を見て、
 “カッコいーやんこの店”と思った。


そんな彼も、長く経営していく上で、
色んな苦労があったと後に分かる。


・お店の資金面を工面するために、 金を借りた先のトラブル


・社員化したり、2店舗目への挑戦も 視野に入れたが、挫折


・お客様同士のトラブルetc.


どれも、お店の営みにおいては、
苦労したようだが、

とりわけ、FNOと深い接点ができたのは、
この借金先のトラブルだった。


衝撃の内容は、嘉松のブログに
記載されていると思うので、
そちらを参照するといい。


結論、全く元金が減っていないと
言われてかなり狼狽えていたが、


最終的には、FNOからも
お祝い金として、嘉松のお店の 
必要機材の資金提供した。


その件でFNOとしてのお金の使い道として
尾崎と揉めたこともあったが、


何はともあれ、
無事に彼はお店を続けることができて、


最終的には自分の意思で、
転職を決断したことは、
素晴らしく思った。


そんな彼が、転職後に一切の業務に必要なPCや
ノウハウを教授されずに、


「自分でテキトーにやって」と言われ、
自己嫌悪に陥りながらも逞しく”成長”を
遂げていくストーリーは、またの機会に記す。


嘉松に珍しく、
「雨の日の出先なんやからクルマで送るで!」
と提案するも


“いつもの優しさ”なのか、
それとも”お人好し”だからなのか 
「送ってもらわなくても大丈夫だよ!」と
 返事をする。


「頼もしいな奴やんカマツは・・」と
見送って数分後、彼は事故に遭い、 病院に運ばれた。

突然、病院から連絡が入る。


「嘉松さんの会社の方ですよね?」


「そうですけど、何か?」


「嘉松さんは、事故に遭いました。 今は病院にいます。」


そこからの会話は、動揺して
あまり覚えていない。


“彼は目を覚ますのか?”


いつもならあっという間の夜明けなのに、
今日は”闇夜”がいつになく続いている。


続く・・・・



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