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15秒で読める小説

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15秒で読める!140字創作小説
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#恋愛

【140字小説】不意に覚醒

【140字小説】不意に覚醒

TVから流行りの切ないラブソングが流れた。自分の苦しい恋と重ね合わせため息を一つ。
…でもちょっと待って。
私の部屋ってこの曲のMVほど綺麗じゃないし、私だってこの女優さんを百回ぶん殴ったみたいな顔だし。彼氏だって…。
なんだかどうでも良くなって笑えてきた。いっそ今年は新しい恋見つけよ!

【140字小説】クリームソーダ

【140字小説】クリームソーダ

青い海に白い入道雲。

「クリームソーダみたいね。」

って言ったら彼氏が

「クリームソーダは緑色っしょ。」

と鼻で笑った。

悲しくなって、最近話題のソーダショップに連れて行きカラフルなソーダの中から青いのを選んで奢らせて、別れた。

色々がはじけて消えた夏の一日。

 【140字小説】会社の先輩

【140字小説】会社の先輩

「いいじゃん♫」
髪を切った翌日、仕事で成功した時、逆にミスした時。隼先輩は常に明るく言ってくれる。その大らかさが大好き。

「全然よくねーよ!ちゃんと話し合おう。」
偶然、喫茶店で話し込む隼先輩と彼女さんを見た。

そんな顔もするんだ…益々好きになっちゃった♡
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【140字小説】真似

【140字小説】真似

私に憧れてるという後輩は何でも真似してくる。
髪型メイク服装、行きつけの店、口癖や仕草まで。
ありがちな展開に震える。
きっと最後には愛する彼まで奪われてしまう…!
警戒する私に後輩が言う。
「あー…彼氏さんは私的にナシですね」

…それはそれで少しむかつく。
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【140字小説】恋する乙女は止まらない

【140字小説】恋する乙女は止まらない

恋する乙女は今日もひた走る。

彼の登下校時に偶然鉢合わせる為。
彼の部活の試合をこっそり観戦する為。
彼が好きな連ドラの時間に間に合う為。

…おーっと!たまに立ち止まる。

このパッケージ、彼に似てなくない?

恋する乙女はパケ買いしたミロを抱え再び走る。
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【140字小説】自分でも不思議

【140字小説】自分でも不思議

持込投稿10回目。

「君の作品は上っ面だけで浅いね。燃えるような恋とか経験した事ないでしょ?」
編集が偉そうにのたまう。

「だったら、俺と恋してみる?」
後ろからイケメンバイト君が茶化してきた。

「結構です!」
だって私は目の前の編集のおっさんが好きなのだから。
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【140字小説】ほっとけない

【140字小説】ほっとけない

合コンにて。

幼馴染の夢子がグラスを倒した。

すかさず相手の男が言う。
「夢ちゃんてほっとけない可愛さあるよね」

夢子が言う。
「は?お前みたいな雑魚にそんな事言われてもキモいだけだわ」

殴りかかる男から夢子を庇い店を出た。
こういうとこがマジでほっとけない。
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【140字小説】試着

【140字小説】試着

「どうかな?」
と試着室から出た。

「…いや、デザイン安っぽいし微妙。」
スマホしながら彼は答える。

着替えていると外からチャラいカップルの声。

「いや超似合うし!そういうのも新鮮でよくね?」

「えー、じゃあ買う♡」

_何でかな、試着室の中で涙が溢れた。
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【140字小説】恋のチカラ

リビングで念入りに化粧していると、
「最近綺麗だね。恋してるの?」
そんなありふれた台詞がTVから流れる。

…私も近頃よく言われるんだ。
あなたはゲームばかりしてて気づかないみたいだけど。

「行ってきます。」
口早に言って、私は浮気相手の元へ走った。
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【140字小説】赤鼻の

毎日マスクをしていたせいで鼻の頭が赤くなってしまった。肌が弱くてまったく嫌になる。

それでもそんな私をあのおじさまは選んでくれた。

年に1回一晩だけのお仕事。

あとの364日はおじさまの用意してくれたマンションで優雅に暮らせるの。

出勤日?クリスマス・イヴよ。
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【140字小説】ノンシュガー

【140字小説】ノンシュガー

喫茶店で別れ話。

あなたは言う
「君がいれば他に何もいらない、だから…」

私は言う
「コーヒーにはミルクがあればいい。甘々の砂糖はもう要らないの。」

馴染みのウェィターが運んできたミルクたっぷりカフェオレを飲み干し、私は席を立った。
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【140字小説】オチ

【140字小説】オチ

貴方はいつも話にオチを求める。

___今もそう。

「別れたいの」と言った私に「…で?」だって。

別れたい、それ以上でも以下でもなくオチなんてない。

でも貴方に飼い慣らされた私の口からはつい

「…なーんてね☆」

情けない笑顔で最悪なオチを言ってしまった。
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【140字小説】感想

【140字小説】感想

「…お前の書く文章は毎回暗いし愚痴っぽいし…なんかこう…悪い意味でお前のカラーがよく出てるわ。」

彼はうんざりした口調で、読み終えた原稿用紙を突き返してきた。

私は弾んだ気持ちでそれを受け取る。

だって前の彼氏は読むことすらしてくれなかったのだから。
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【140字小説】世界の終わり

「世界の終わりみたいな顔してどうした?今日は世界中が白夜になる貴重な日なのに。」

…本当は衝突不可避な隕石が地球に到達する日。混乱を避ける為、事実は私達一部の科学者にしか知らされてない。

何も言わなくても気付いてくれる、貴方と結婚できて本当によかっ
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