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短歌

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冬至にて使い忘れた柚子の実が熟して香る新春の朝

12月色めきたった街路樹の光でキラキラ君の瞳も

月を見て涙ぐむのはかぐや姫餅つきうさぎに会いたくなって

サムゲタン冬の女王のさむいゲッダン
薬膳料理のホリデーご馳走

北風に吹き飛ばされるマフラーを死守して冬が過ぎ去るのを待つ

お祝いのケーキのロウソク吹き消して踊り明かそう新しい年

大好きなラジオの声に乗る睡魔 目が覚めたのは終わりの時刻

遥かなる時代を越えた想い人同じ世代に生きる喜び

香ばしい醤油の焼ける黒い音名月の下でみたらし団子

暗闇に浮かぶ真紅の唇に誘われるまま次の夜を待つ

寒いねと身を寄せ合って寒いよね
言い合える相手が居るのはいいね

明日から言うて毎日過ぎるけどいつになっても明日は来ない