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頭の中の考えを分かりやすく伝えたいと思ったときに読むべき本

「20歳の自分に受けさせたい文章講義」は、ライターの古賀史健氏が書いた書籍です。

 Twitterで発信しようとしたときにうまく文章にできず、結局発信せずに終わるということが多々あります。なぜこのような現象が起きるのかを解説してくれたのがこの書籍です。

 この本によると文章を書くときに大切なのは、書くことをやめて翻訳をするということです。何かを伝えたいときに、その相手に伝わるように翻訳をすることと書かれています。

 私は感想文等は思ったことをそのまま書くものと考えていました。しかし実はそうではなく、魅力や大事な箇所など様々なことを頭の中で整理したうえで、再構築し、アウトプットする必要があるということです。

 そして考えるために書く必要があるということです。アウトプットしたいことが分からなければ書き、自分の言葉で表現することで自分なりの解を見つけられるということです。書く力を身に付けることで考える力も身に付けられると述べています。

 実際に私も何を書けばいいか分からないという状態に陥ったとき、手が止まり何も書けない、何を書いたらいいか分からないといった状況に陥ります。
 これから本を読んだあとは、自分なりに思ったことや、分かったこと、気になったことを箇条書きやメモに残してみたいと思います。そしてアウトプットをするときは、最初は内容の一部分で、気になった箇所について自分の考えや意見を交えて書いてみようと思います。そしてその内容を誰かに話してみることも突破口の一つとなりそうです。

 第2講「構成は「眼」で考える」では、文章の構成、論理展開について書かれています。まず文章の構成では、「序論」、「本論」、「結論」が大切であるということです。

【序論】:客観的な状況の説明

【本論】:序論に対する自分の意見や仮説

【結論】:再度、客観的な視点からまとめる

 このように書くことで、文章と文章のあるべき順番も理解しやすくなり、文章の説得力も増してくると古賀氏は述べています。そして、文章全体にメリハリがついて、リズムもよくなり、読者にとって読みやすい文章になるそうです。

 また論理的な文章とは、どのような文章かについての説明もされています。古賀氏によると、論理的な文章とは、主張が確かな理由によって裏打ちされたときに、その文章は論理的であるといえるそうです。論理的な文章では以下の3層構造が大事であると述べています。

 1 主張:その文章を通じて訴えたい主張
 2 理由:主張を訴える理由
 3 事実:理由を補強する客観的事実


 私も主張に対する理由付けを行った文章は、これまで書いてきましたが、筆者によるとそれだけでは不足していると指摘しています。ある主張を行うためには上記の3つ目、事実を含める必要があるということです。理由を支える客観的事実を書くことで、主張に確かな説得力が生まれて、論理的文章であるといえるそうです。

 この部分について古賀氏の考えには大いに共感しました。今まで自分が書いてきた文章は、主張+理由、主張+事実のどちらかのパターンが多かったです。自分が書いた文章を見直すのは恥ずかしくなりますが、改めて読んでみると古賀氏が言う論理的な文章とは程遠い文章となっていることがわかりました。

 今後は、論理的な文章を少しずつ書けるようにTwitterやnoteで発信するときでも、主張・理由・事実を意識して書いてみようと思います。まずは短い文章から練習してみます。

 この書籍は、書くための教科書を探している人にとって非常に有益です。ブログやTwitter、企画書、プレゼン資料、メールなど文章を書く状況に置かれている人にぜひ読んでみてほしいです。さらに受験で小論文が課される受験生、エントリーシートを書く必要のある就職活動を控えた大学生も読んでおいて損がない内容となっています。学校では教えてくれない文章の書き方を詳しく知ることができます。そしてどのように書けば、うまく主張できるか、伝えたい相手に正しく伝えられるか等の疑問にも応えてくれます。自分が学生だった頃に出会いたかった本の一つです。



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