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『母性の経営』について考えた

インドネシア拠点の中村文香です。

私が、東京研修中にも代表から父性型リーダーと母性型リーダーに関して、話があったかと思うが、今回課題図書を読むことで、より内容を深めることができたのではと考えます。

今回、「母性の経営」を読んでいて、
組織には、父性型リーダー母性型リーダーの2軸が必要であることを知りました。

父性型リーダーと母性型リーダー

父性型リーダーは顧客の立場で考えて目標を設定し、母性型リーダーは社員の立場で考えてフォローアップをする。よく起こりがちなのは、父性型リーダーが経営者として、顧客の立場を中心に考えると、社員は『自分たちの意見を聞いてくれない』と感じてしまうことです。

そこで必要になるのが、社員の立場を中心に考える母性型リーダーの存在になります。しかしもちろんこの両者のリーダーは、言っていることは同じでなくては、組織として崩壊してしまいます。

私の陸上部での経験

1つの組織の中の父性と母性のリーダー像として私のこれまでを振り返ると、高校生時代の陸上部が思い出されました。当時陸上部には、短距離女子のリーダーの私と長距離女子のリーダーがいました。そして、長距離女子リーダーの子が陸上部女子の中で総合リーダーという立場でした。

陸上部は個人競技ではありますが、最初のウォーミングアップや練習前後ミーティングなどは全員で行い、練習の際には、フォームの見直し・タイム測定にも他の人達の協力が必要になります。また競技によっては、長距離であれば駅伝、短距離であればリレーなどのチームで行うものもあり、陸上部として存続するには、陸上部内でのコミュニケーションは必要になっていきます。

強い父性型リーダーとメンバー

長距離リーダーの子は今振り返ると、非常に父性型リーダーでした。圧倒的に足が速くて結果も出し、練習も非常に熱心で自分をすごく追い込むタイプ。練習は人の何十倍もやっていたし、練習内容は計画をたてて、他のメンバーがひいひいいっても、どんどん追加して自ら走っていくタイプでした。それはそれでとてもかっこよく必要なのですが、ついていけないと感じるメンバーもいました。

そんなとき、足の故障など体の調子を相手から聞くようにして、ハードな練習メニューの中で、いかに自分の体と相談して、取り組むようにしていくのか考えてもらうように促すのが、私の役目でもありました。このように考えると私は母性型であったのかなと振り返ることができます。陸上部という組織としては、田舎の高校で私たちの代でつぶすこともなく、今もなお続いて部活動として回っているようです。

会社経営にあてはめて考える

これは一つの会社の場合ももちろん同じで、2:6:2の割合で考えた時に、上位2割は、母親役がいなかったとしても、自ら考え行動し自立的に動いていきます。しかし、下位2割の人たち、陸上部で言えば足の故障など含めて精神的にきつい・やめようかな…と考える人々は、会社の中でも存在し、目標に向かって行動を起こすのに、彼らの話を聞く母親役も必要になってきます。理由としては下位2割の人々は、中間層である6割の人々への影響力が大きく、中間層6割の人たちはやはり楽な方へ方へ…と流れてしまいがちなためです。しかしここで重要なのは、経営者と母性型リーダーの両者が表現方法はどんなに異なっていても、同じことを言っていなくてはなりません。

さらにこれは「人事の舞台」(人事評価制度)とも関連してくると考えられます。評価制度を導入する経営者の方(父性型リーダー)にとって、時として母性型リーダーの役割を社員が果たすことができるようにする仕組みが「人事の舞台」という評価制度でもあります。

四半期に1回の直属の上司との面談では、TCG内でも被評価者に応じて、母性型リーダー・父性型リーダーを使い分ける人もいるのかもしれません。父性型リーダーと母性型リーダーとしての機能を社員で自ら回していけるきっかけを、「人事の舞台」という仕組みは併せ持っていると考えられます。

東京コンサルティングファーム
インドネシア拠点 中村文香

【新卒海外研修】


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インド、フィリピン、マレーシア、トルコ、インドネシア、ベトナム、バミャンマーで働く11名の喜怒哀楽の物語。 【新卒海外研修】(連載中) http://www.kuno-cpa.co.jp/recruit/shinsotsu-kaigai/