スウェーデンがバイオ燃料義務規制緩和へ
こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。
今日は
スウェーデンがガソリンのバイオ燃料混合義務の規制緩和に合意
というニュースをお伝えしましょう。
色々日本とは全く状況が違うので、どういうことかを説明しますと、
スウェーデンには、ガソリンや軽油に一定量のバイオ燃料の混合させることを義務付ける規制があります。
バイオ燃料とはトウモロコシなどから精製した植物由来の燃料なのですが、バイオマスレジ袋と同じく
植物は光合成によってCO2を吸収しながら成長するからその植物から燃料を作れば排出するCO2はプラマイゼロ!
という精製加工時のCO2排出を全く無視した屁理屈の塊のような燃料です。
スウェーデンにはそんなバイオ燃料を、ガソリンなら7.8%、軽油なら30.5%も必ず混ぜないといけないという規制が存在するのです。
この義務規制のせいでスウェーデンの燃料には、通常のガソリンや軽油の精製コストに加え、混ぜられるバイオ燃料の精製コストも丸々乗ってくるわけです。
そのうえ当然税金もあるわけですから、スウェーデンは世界でも有数の「ガソリンの高い国」となっています。
そんなスウェーデンも他の国と同様に高いインフレを記録しており、国民生活に打撃を与えています。
その影響もありスウェーデンでは、昨年ガソリン税が減税されているのですが、更なるガソリン価格を下げるために行われるのが
バイオ燃料義務規制緩和です。
高コストのバイオ燃料の添加割合を下げることで、ガソリン価格を下げようということですね。
ということで、前置きが長くなりましたがこちらのバイオ燃料義務規制緩和のニュースを要約していきましょう。
スウェーデン、ガソリンと軽油に対するバイオ燃料添加量を削減へ
スウェーデン政府は、ガソリンと軽油に混合されるバイオ燃料を減らすことに同意した。
これによりガソリン価格の引き下げが可能となるが、環境保護庁はCO2排出量の増加を懸念している。
スウェーデンはすでにガソリン税の減税を行っているが、他のヨーロッパと同じように物価上昇の中で生活の危機に直面している。
またスウェーデンは重税のために世界でも指折りの燃料価格が高い国でもあり、ガソリンは18.8コローナ(約250円)、軽油は20.3クローナ(約270円)もするが、政府は「バイオ燃料の量を減らせば軽油なら5.5クローナ(約75円)も価格を下げられる」としている。
元々このバイオ燃料によるガソリン規制は、燃料価格を上げることでのEV車への移行促進が目的だった。
しかし政府は「それは地方に住む国民を罰しているだけだ」「バイオ燃料混合義務規制は気候変動対策に関しても効果的ではなかった」とコメントしている。
政府はバイオ燃料の混合量を6%にまで削減するとしているが、環境保護庁は「バイオ燃料を削減すると、2045年までにCO2実質ゼロ排出という目標を達成できない危険性がある」と述べた。
一方、スウェーデン民主党はバイオ燃料をゼロにすることを望んでおり
「混合義務を廃止しないなら政府を倒す」
と強い姿勢を示している。
以上です。
最後のスウェーデン民主党のコメントが強烈ですが、賢明な減税新聞読者ならお気付きでしょう笑
そうです。
スウェーデン民主党とは、
レジ袋税を廃税に追い込んだあのスウェーデン民主党
です。
スウェーデンの政治状況は上記記事で解説していますのでそちらを見て頂くとして、要は今回も
政権に大きな影響力を持つスウェーデン民主党が「数の力」でバイオ燃料義務規制緩和を飲ませた
ということです。
ここで大事なのは
そのスウェーデン民主党に「数の力」を持たせたのは、選挙で第一党の社会民主労働党に次ぐ議席数を与えた有権者
ということです。
そしてその有権者からの信任に答えようと
「我々の公約をやらないなら政府を倒す」
という強い姿勢で挑んでいるのがスウェーデン民主党という点です。
ですのでこのニュースは温暖化がどうとかエコ先進国がなんたらとかそんなレベルの話ではなく
政党が政治理念に沿った独自の公約を掲げ、有権者がそれを選び、得た議席数の力を最大限に使って公約を実行し、その姿を有権者に示している
というニュースであり、そしてこれが今の日本の政治に圧倒的に欠けていることです。
選挙は減税するためにあり、また議会は納税者が政治に意見を言うために存在します。
でもそれをするためにはかつての日本にもあった「民力休養、政費節減」を掲げる「民衆の代表の政党」を作りだす必要があります。
それにより減税を争点にして与野党を対峙させた時に初めて議論が生まれ、政治は機能するのです。
そのための減税運動をやっています。
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では、今日の記事はここまで!
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