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アルゼンチンにリバタリアン大統領が誕生???

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こんにちわこんばんわ。
全ての増税に反対し、全ての減税に賛成する自由人、七篠ひとり(@w4rZ1NTzltBKRwQ)です。

今日はこちらのニュースから。

こちらはちょっと前のニュースになりますが、

アルゼンチンの大統領予備選で自由主義者候補が勝利

という内容です。

今回はニュースを翻訳するのではなく、簡単に何が起こっているのかを解説していきましょう。

アルゼンチンの大統領選挙は議会選挙とともに今年の10月22日に行われます。

それに先立ち8月13日に予備選挙が行われたのですが、それが誰も予想していなかった

自由前進党の候補者であるハビエル・ミレイ氏が最も得票を集める

という結果になりました。

ハビエル・ミレイ氏は、以前ご紹介したスペインのVoxに負けないくらいの「小さな政府主義」に振り切れた政治家です。

どれくらい振り切れているかというと、

かつて繁栄していたアルゼンチンが長年に渡りインフレとデフォルトを繰り返しているのは、長年続いてきた左派・正義党(ペロニスタ)政権の社会主義政策によるものだとして

「アルゼンチンの経済問題の原因は重税と過剰な規制、特定利益団体のための補助金と保護主義にある」

と政府を徹底批判し、政策としては

大減税と規制緩和と共に、国有企業の閉鎖又は民営化、保健省、教育省、環境省の廃止などによる大幅な歳出削減

を掲げ

「この国の寄生的で犯罪的な政治カーストを終わらせる」

と訴えています。

またこれは余談ですが、ミレイ氏の愛犬の名前がミルトン・フリードマンから取った「ミルトン」やマレー・ロスバードから取った「マレー」などであることから見ても、彼の政治思想がわかるというものでしょう。

また100%を超えるインフレについては、中央銀行を廃止し法定通貨を米ドルに変更すると提言。

そうしてペソの価値を無くすことでペソの流通を自然消滅させ、インフレを終わらせるとしています。

このような一般的には過激と見られる政策主張や、事前の世論調査結果ではミレイ氏支持が20%止まりであったことから、政治アナリストらは

予備選挙では彼が勝つことは無い

と予想していて、大統領候補のリストにはミレイ氏の名前は上がっていませんでした。

しかし蓋を開けてみれば、他候補を抑え30%の得票率を得たミレイ氏が秋の総選挙での大統領最有力候補になるという、マスコミが「大激震」と表現するような結果になった…

というのが今アルゼンチンで起こっていることです。

ちなみに予備選結果は、中道左派のセルヒオ・マッサ氏が得票率21%で2位、保守派のパトリシア・ブルリッチ氏が17%で3位となっています。

また予備選後の世論調査では、次期大統領にミレイ氏がなると答えた人は45%もいて、もしかするとこの秋に

アルゼンチン史上初のリバタリアン大統領が誕生

という事が起こるかもしれません。

このアルゼンチンの大統領予備選結果に対して、アメリカのウォールストリート・ジャーナルが

「Middle-Class Revolt in Argentina(アルゼンチンの中流階級の反乱)」

と題した社説を掲載していたように、この流れの背景には

既存の政治家に対する一般有権者の怒りの表れ

があると評価されています。

一般有権者の

「もうこれ以上政府に搾取され続けることを許さない」

という不満と、ミレイ氏の

「政府は愚かで役立たずだ」

とするストレートな怒りがリンクし、それが大きな渦となりムーブメントを起こしているというのが今のアルゼンチンというわけです。

秋の大統領選はおそらく決選投票までもつれ込むと予想されていますが、アルゼンチンの有権者がどんな意思表示を示すのか大変興味がありますね。

今後も注目していきましょう。

ただ、一応申し上げておきますとミレイ氏がたとえ大統領に就任しても、彼の自由前進党が上下院で過半数を超える議席を取ることは現実的にあり得ないので、彼の政策は残念ながら簡単には進まないでしょう。

でもそれでもいいのです。

日本でもようやくライドシェアの賛否が意見されたように、議論が生まれることが大事なのですから。

その議論がまた新たな世論に火を付け、新しいムーブメントを生んでいくことでしょう。

どうであれ正義党の長期政権という権力が硬直したアルゼンチンの政治に新しい刺激と風が入り、有権者の選択肢が増えることは良いことです。

自民党支配の続く日本も大いに見習うべきでしょう。

いつも言うように「選択肢のない選挙ほど不幸なものはありません」

どこを見ても「吏党(りとう)」ばかりの日本に「民党」を再び誕生させるためにも「全ての増税に反対」して世論を作っていきましょう。

ということで、今日の記事はここまで。

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