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乳酸発酵漬物「しば漬け」

昨年作った柴漬けが美味しくて、腸活レッスンでもご紹介したところ、お家で作った方が多く、ご家族にも好評だったとのお声をいただきました。今年は沢山仕込もうと、赤紫蘇が出回り始めた6月上旬から1回目を仕込みました。

SNSで1回目をアップしましたら、「教えてほしい」、「作ってみたい」とのお声を多数いただきましたので、昨年のレシピを少し改良して公開、ご紹介いたします!

しば漬けは、京都大原に伝わる夏の漬物、京都の三大漬物のひとつ。今は調味酢や着色料を使った商品がスーパーなどで並びますが、本来は夏野菜のナスなどと赤紫蘇、塩だけで漬けて発酵させたもの。

手作りで乳酸発酵させた本当のしば漬け、それはもう毎日食べたいくらい癒されます。昔、CMで山口美江さんが「あぁしば漬け食べたい」っと言ってたあの境地。なにより腸内環境に良くて善玉菌になる、それこそ毎日食べたい発酵食品なのです。

ごはんが進む毎日のお供

約5分の動画では、赤紫蘇の処理や野菜の切り方、ジッパー付き保存袋での漬け方をご説明しました。

材料
・きゅうり、なす、生姜、みょうが 好きなものを合わせて合計500g
・赤紫蘇 約160g
・海塩 20~25g お好みで
・あく抜きの海塩 大さじ1

ナス、きゅうり、みょうが、新生姜・・・お好みの野菜を使って

1.赤紫蘇の硬い茎は取り除く。200gの袋に入ってる場合は、茎を除いて葉っぱだけにすると、だいたい160gです。よく水洗いする。

2.ポリ袋に赤紫蘇を入れ、海塩大さじ1を加え全体を混ぜて、約10分おく。

塩が赤紫蘇全体につくようにざっくり混ぜる

3.中身が出ないように袋の口を押えて持ち、両手で揉み込む。濁った赤い汁(アク)が徐々に出てくる。

ポリ袋に入れると手が汚れず、力もあまり要らないので楽♪

4.ポリ袋をきつく絞り、アクを捨てる。

梅干しの赤紫蘇漬けと同じアクの処理法

5.赤紫蘇はボウルの中で2回ほど水を変えて水洗いし、水分をしぼる。

水気をしぼった赤紫蘇

6.野菜を食べやすい大きさに切る。薄すぎず分厚過ぎず、5mm幅前後がおススメ。

旬の野菜をお好みで♪ 新生姜、みょうがは良いアクセントになります!

7.塩を野菜全体にまぶす。どんな塩を使うかで味は変わります。
ちなみに私が使っているのは、ミネラルが豊富で甘みのあるシチリア海塩(天日塩)です。

※野菜にふる塩の浸透圧によって野菜の細胞膜がやぶれ、さまざまな成分が出てきます。野菜の表面に付着している乳酸菌は、野菜の糖分を栄養にして繁殖し、乳酸や独特の香りを生みだします。

塩を野菜全体にまぶす。もみ込まなくてよい。

8.ジッパー付き保存袋Lサイズに、塩がついた野菜をひとつかみ入れ、赤紫蘇もひとつかみ入れる。

ラフに入れてO.K!

9.野菜、赤紫蘇、野菜、赤紫蘇と交互に繰り返し重ねる。

全部入ったところ。まだ袋内の余裕があるくらいでちょうど良い。

10.袋をねかせて、端からくるくる巻いて空気を押し出し、ジッパーを閉じる。この時できるだけ空気を抜くことが乳酸発酵させるのに大事。(ジッパーから約5~10cm下に材料があればO.K)バットにのせる。

※乳酸菌は、空気が少ない環境で活発にはたらく嫌気性菌のため、できるだけ空気に触れないようにします。こうすることで、カビなどの繁殖を防ぎ、乳酸菌が繁殖しやすくなります。

バット内にちょうどおさまるように

11.上にバットを置き、重石をのせる。500mlペットボトル3本分、約1.5kg。直射日光が当たらない場所で常温発酵させる。(お味噌などほか発酵食品と同じ)

ペットボトルやお鍋などを重石に

12.はじめはできれば毎日ひっくり返して様子を見る。野菜から水分が出て漬かりはじめ、3日目くらいから全体が少し赤くなってくる。途中で袋内に空気が出来たら、開けて空気を抜く。出来上がりまで約2週間。

翌日2日目から5日目の様子

13.6日目くらいから白っぽいもの(産膜酵母)が出来て、濁った赤みのある漬け汁に変化する。試しに漬け汁の味見をすると、まだそれほど酸味は出ていない。

6日目から9日目の様子

14.10日目くらいから、しば漬けらしい赤さになり、漬け汁も多くなる。異常がないか時々見てチェックする。(ジッパーの口は内側に折っておく。外側にたれていると漬け汁が漏れたりすることも)そろそろ酸味もしっかり感じられ完成に近づく。

10日から13日目の様子

15.14日目、約2週間かけて完成。乳酸発酵が進んで美しい赤紫色になり、爽やかな酸味と旨味が感じられる。6月下旬の様子ですが、真夏の7月中旬頃~8月はもう少し早く完成することもあります。

14日目、約2週間で完成!

乳酸発酵すると、このような色合いになります。着色料のような鮮やかな色にはなりません。味見をして、良い香りと酸味があれば出来上がり。完成後は、ジッパー付き袋のままか、酸に強い密封できる容器(ガラス、プラスチック、ホーローなど)に移し替えて冷蔵保存。ゆっくり発酵が進んでいきます。

ガラス容器で冷蔵保存

今年は新生姜やみょうがを入れたのが正解でした!爽やか~。

しば漬けは色々な料理にアレンジも楽しいです。以前にレッスンでご紹介した「しば漬けとミモレットのスパゲティ」

しば漬けとミモレットのスパゲティはちょっとクセになるコンビ♪

「ぷりぷり海老カツ しば漬けのタルタルソース」

しば漬け、玉葱、茹で卵、豆乳マヨネーズとタルタルに

赤紫蘇が出回る6月~8月頃、ぜひ作ってみてくださいね! 美味しく食べて腸活、元気に過ごしましょう!



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