見出し画像

プラン段階から手書きの鉛筆画を残しておく

この頃、暑すぎますね。
そのためか文章がすらすらと浮かんでこないので、ご容赦ください。


三望居 鉛筆画

建物をつくるために、設計図面は基本的にはコンピュータで作図します。そして、その設計図面をもとに工事会社が施工図面を描き、様々な職人たちの技術によって建物が完成します。


色々な現場を体験したり、世界中の様々な建築を見て感じるのは、建築家の空気感より、関わる全ての人が魂を込めた建築ほど素晴らしいものがあります。

そんな時、私は「建築家」とはいったいなんだろうと感じます。どうしても世にある名建築は「建築家○○の設計の建物だ。」と表現することになりますが、できた建物の良さは建築家の力量というより、その建物に関わる何十人何百人もの人たち(職人や施主からデベロッパーから地域の理解など)の力量の結果であります。

そういう私は「建築家」を掲げているのですが、力量がどうとかではなく、建築家の個性?特性?とは何だろうと考えた時に、やはり「創造力」だと思うのです。


夕煌庵 鉛筆画

それは形の創造性だけではなく、本当に色々な諸条件をまとめられる創造性、例えば、環境、構造、法律、経済性、社会性、歴史、芸術、人の好みまでを、毎回異なる場所、異なる人たちを相手に総合的にまとめる能力です。


それらを論理ではなく、直感的に一瞬でアイデアを生み出す巨匠たちも存在します。
私は、そんな建築家たちのアイデアスケッチを展覧会や本などで見るのが好きです。

そこには人間の無限の創造性が感じられます。
しかも、初期のスケッチは建築家(人間)の純粋な創造性が反映されていて、面白いです。

もちろん、設計が進み、工事が進み、最終的にはブラッシュアップされたものが完成することもあります。建築家は設計だけではなく、工事中も創造力を働かせねばなりませんから。

……

今回、何が言いたいかというと、
コンピュータで簡単にリアルに建物を表現できてしまう時代だからこそ、私自身の初期のアイデアスケッチ?コンセプトスケッチ?自体の表現性を上げていき、「人間の創造性を大事にしていきたい」という思いで、色のない、あえて鉛筆画で残していきたいと思いました。

設計ご相談を頂きましたお客様にも、一つ一つ描いていく方針で進めていきます。

これはもう私自身のポリシーみたいなものです。

LUNA 鉛筆画


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?