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真夜中の大掃除

罪の香りのする中で
別に俺が
悪い訳でもないが
被って着せて
見ないフリして
真ん中は黒く
自己不全の
渦巻く
混沌を飼い殺す
言葉で
遠回りして
実態は
未だに重く
光はチャンスを
伴って
こんな谷には
なかなか降りて来ない
パースペクティブで
世界に幕を下ろし
用意された
マトリックスの中
いつか
夢から覚める
夢を見て
無限の合わせ鏡に
こだまするは
誰の声だい?
見慣れ過ぎて
見させられ過ぎて
声も忘れて
無力な民を
終わりまで
演じ続けるのかい?
洗濯機の後ろが
トイレの奥が
やたらと
汚いことが
許せない夜に
運命に抗うように
穢れを落とす
衝動的な
大掃除を始める
そこには
怒りしかなかった
諦めていた
一切に対する
深くから突き動かす
怒り
極めて正当な
感情
人は幸せになるために
生まれてきた
それを
阻害するもの
過去の
自分を含めた
すべてに対する
怒りが
真夜中の
大掃除の
根本に敷かれ
ただ穢れと
向き合っている

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