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クロノトリガー音楽個人的15選

1995年3月11日、ゲーム雑誌「ファミ通」でのアンケート結果で「平成ナンバーワン」に輝いたRPG史上に残る傑作「クロノトリガー」が発売されました。ドラクエの堀井雄二氏、ファイナルファンタジーの坂口博信氏、ドラゴンボールの鳥山明氏など当時のというか日本サブカルチャー史にその名を刻む巨匠が集結して制作されたこのソフトは、ゲーム内容はさることながら、その音楽においてもゲーム史に残る名曲をたくさん生み出しました。「ゲーム音楽個人的10選」とかでも何回か取り上げて紹介してきましたが、このクロノトリガーの音楽のほとんどを手掛けたのがまだ無名の弱冠23歳だった光田康典氏で、本当はファイナルファンタジーの植松伸夫氏が担当する予定でしたが他の仕事で忙しいとのことで急遽この若者に大役が任され、そしてそれを期待を大きく上回る仕事をやってのけました。とまあ概要はこんな感じなのですが、僕個人で言ってもこのクロノトリガーの音楽はそれまでやってきたゲームの音楽の次元をさらに越えたとんでもないレベルのものだったと記憶しております。その当時はゲーム内容に夢中でしたがやはりこの音楽が果たしていた役割は大きかったからこそ、僕のゲーム史の中でも強く印象の残るものになったのかなと思います。そんな感じで今回はこのクロノトリガーの音楽をプレイ順に個人的に気に入っているものを紹介していきます。15選に入りきらなかった名曲もありますが、そこはご了承ください。では早速どうぞ。


予感~クロノトリガー
タイトル画面で流れる壮大なテーマ曲です。僕自身スクエアのゲームはファイナルファンタジーしかやっていなくてエニックスのドラクエ派だったからクロノトリガーのこういう映画みたいなオープニングに衝撃受けて、そこから「これからどんな冒険が待ち受けているのだろう」といったワクワクが止まらなかったですね。まだ感受性豊かな高校生でしたし。期待値を上げるだけ上げて、それを決して裏切らなっかったところにこのクロノトリガーの凄さがあったと思ったりします。CDサウンドトラックでは予感、クロノトリガーは2曲に分かれていますが、ゲーム上では続けて流れて来るのでここでは一曲として紹介させていただきます。


やすらぎの日々
主人公のクロノが目覚めるシーンからこのゲームは始まるのですが、そのクロノが住んでいる町「トルース」を始め、このゲームの現代における街の中で流れるBGMです。普通に違和感も何もなく「スッと」ゲームに入っていける音楽でこれまた癒し効果抜群の音楽だと思ったりします。日常に溶け込んでくるみたいな。もうすでに非凡な音楽やなあとか今振り返ると思ったりします。


みどりの思い出
このゲームにおける現代、ガルディア歴1000年のフィールドマップ上で流れるBGMです。音楽の流れが神過ぎてちょっと麻痺していたような気もします。当たり前にあって。よく考えたら名曲のオンパレードで、ゲーム内容も普通以上に面白いし、「ドラクエとファイナルファンタジーが合体したとか言って、凡作なんちゃうん?」とかいう疑問は知らない間に霧散していました。それくらい催眠効果というかそんな感じがこのクロノトリガーやっている間ずっとしていたような気もします。


風の憧憬
クロノトリガーの音楽の中でも人気が高い曲の一つです。クロノトリガーの名曲と言えばこれ、みたいな立ち位置でもあります。ゲーム内では過去のガルディア歴600年のフィールドマップ上で流れるBGMで、上手いこと現代のフィールドマップ上のBGMと差別化して尚且つ、その世界観に浸らせる光田康典氏の手腕に脱帽です。40代くらいの院長がやっているクリニックのBGMにもアレンジしたものが使われていたりとこのゲームをリアルタイムでやっていた世代にとっては思い出に深く刻まれた名曲だったのかもしれません。


神秘の樹海
「ゲーム音楽個人的10選」でも紹介した僕個人がクロノトリガーで最も好きな音楽の一つです。2番目かな。1番は後ほど紹介するとして。とにかくヒーリング効果を狙って作ったとしか思えない心地よさが画面から伝わってきて「10選」でも書きましたが本当に深夜この「森」の場面で1時間手を止めてずっとこの音楽に聞き入ってました。当時は引きこもりだったこともありまして、余計に癒されたかったのでしょう。クロノトリガー5回目くらいやっていた1999年とかですかね、たぶん。普通にヒーリングミュージックとしても十分成り立つレベルだと思います。


王国裁判
ゲーム内でクロノが過去に行った際に現代からガルディア王国のお姫さまマールを連れていったことから現代に戻った時にガルディア王国の大臣に捕らえられて王国裁判にかけられる裁判のバックで流れるBGMです。城内のBGMもそうですが雰囲気が、情景描写が半端ないですね。まんま王国裁判って感じで。光田康典氏の共感覚というのですか、その才能の底知れなさに恐れ入ります。


荒れ果てた世界
ゲーム内容の紹介は端折りながらなので伝わりにくいかも、ですが、王国裁判の後に「ゲート」が開いて今度は未来へと飛ばされたクロノたちが未来の荒廃したフィールドマップを歩く際にバックで流れるBGMです。雰囲気が半端ない、ごめんなさい語彙が出てこない。そして世代的に「北斗の拳」の核戦争後の未来のイメージがピッタリの世界観でドハマりしていました。結構こういうディストピア好きですね。本当に現実がこうだったら嫌ですけど。


時の最果て
そして未来の秘密を知ったクロノが次に飛ばされるのがこの時間旅行の中継地点とも言える「時の最果て」で、そのバックに流れる神秘的なBGMです。物語も中盤に差し掛かってきていよいよその時間旅行に繋がっていく謎が少しずつ解明されていく流れに、ゲームの手が止まらなかったですね。どんどんクロノトリガーの世界に引き込まれていく感じが懐かしいです。


夜の底にて
これはあんまり覚えていないのですが、過去で魔王と戦ってその次に飛ばされたのがたぶん、超古代文明ジール王国があった12000年前の世界で。魔王とのエピソード、彼がなぜ今のような姿になったかを彼自身が過去を振り返った時に流れていたBGMだったかな、すいません、思いっきり大昔なものでそこまでハッキリと覚えてないです。結構いろいろな場面で使われていた気もします。


時の回廊
クロノトリガーのみならずゲーム史上に残る大名曲だと思います。僕もクロノトリガーでは当然のように1番好きな曲でもあります。12000年前の世界に過去の魔王との戦いの後に飛ばされて最初は下の世界で、結構僕はこの時「詰んで」ましたね。一回目の時。どうしてもそこから「上の世界」に行くことが出来なくて。だから結構な間クロノトリガー諦めて放置していたような記憶があります。こんなことあのRPG史上屈指の難易度を誇ったファミコン版のドラクエⅡ以来だったかも。あれも1年以上放置していた記憶があります。小学生には無理ゲーでしたね。で、どうやったかは忘れましたが「えっ、12000年前って本当はあの荒廃した下の世界以外にも何かあるん?」みたいな情報をどこかで手に入れてそこから必死であれこれ試してようやく「上の世界」つまり「浮遊大陸」に上がることが出来た瞬間「なんだこれは」って感じで天国に行ったかと錯覚する感じにバックで流れてきたのがこのゲーム史に残る名曲だったから、もう鳥肌を通り越して「あっちの世界」に行くしかない至高の体験レベルでしたね。天空の城ラピュタとかナウシカとか、ふしぎの海のナディアとか、未来少年コナンとかの世界観が好きなら完全に持っていかれる「完璧な」シナリオ、そして極上の音楽。一生忘れられない体験をゲームでしてしまった、そう言っても過言ではないです。


ジール神殿
12000年前の世界で行われていたのがこのアトランティス文明を思わせる「超古代文明」の担い手たちの「驕り」で、この王国の主女王ジールが遥か昔にこの星に落ちてきて中枢に巣くった「ラヴォス」の復活とその力を手に入れて世界を支配する、とかだったかな、すいません、よく覚えてないですが、そんな悪役の居城のバックに流れるのがこの曲で。いよいよクライマックス近しって感じでボルテージも上がっていましたね。ここら辺の世界観が完璧すぎてずっと至高の体験でした。飛空艇の中とか、感受性がMAXの時にその世界にハマり過ぎて、共感覚とかヤバかったです。「俺今、どこに生きてんねんやろ」とか引きこもり期にはそんな感じになったりしていました。良くも悪くも昔はゲーム中毒やったんやなあって思います。


サラのテーマ
このゲームの登場人物で個人的に一番好きなのがジール王国の王女サラで過去において魔王となるジャキのお姉さんでもあって、物語の鍵を握る人物でもあったと思います。母親の暴走を危惧し続けて弟とともに「上の世界」に行ったクロノたちがこのサラに会った時に流れる音楽で物語を否応なしに盛り上げてくれたこれも神曲ですね。結局母親の暴走を止められず、増幅するラヴォスの力の前で犠牲になってしまう場面がとても切なくて印象に残っています。その傷からジャキは魔王になっていくし、ジールはよりラヴォスに取り込まれてラスボスへと変化していくし。このサラの死という悲劇が結局はこのクロノトリガーの冒険の始まりになっていたのかもとか思ったりします。ゲームの根底に流れているのはサラを失ったあらゆる人の悲しみだったんじゃないかと思うとまた切なくて本当によく出来たゲームだったなあって懐かしくなったりします。


海底神殿
ゲーム内容は20年以上前にやったものなのでちょっと忘れているところも多くてよく覚えていなかったりするので、申し訳ないですが、確かジール神殿の次に12000年前に行ったのはこの海底神殿で、そのバックに流れていて結構難しいダンジョンというかステージでしたね。敵も強くなっていてその最深部にいるのが太陽の化身みたいなボスで。ちょっと前にYoutubeで実況プレイしているのを見たのですが、偽物だらけで一つだけホンモノでそれに当てないとダメージがなくて、偽物だと強力な反撃食らってやられるみたいな、結構鬼畜な展開だったなあ、とか思い出したりしていました。でも海底神殿内にはかなり強力な武器や防具といったアイテムもあって楽しかったし、BGMとともにそんな記憶に刻まれております。


黒の夢
クロノトリガーにおけるラストダンジョンのBGMです。超古代で海底神殿をクリアしてもジールがラヴォスの力を得てもはや時空に支配されない巨大な「黒の夢」という空中要塞をあらゆる時代に出現させていよいよ世界を時空を超えて完全に支配していく段階になったりして、「もう終わりか」とちょっと切なく物足りなくなっていたことも思い出したりします。そんな黒の夢の要塞内で流れるBGMでピアノがいい感じでオシャレでいて、今までになかったラストダンジョン感がかなり新しく感じたりしていました。最後まで音楽は手を抜かずに凄かったですね。


遥かなる時の彼方へ
黒の夢の最後でジールと戦い、そしてラヴォスを打ち破って見事にエンディングへとたどり着いた時に、いろいろなエピソードが展開されていたと思いますがもう最後にプレイしたのが20年以上も昔なのであんまり詳細は覚えていませんがこの曲が最後にかかってきて壮大な冒険を締めくくるのに相応しい素晴らしい音楽だと感動していました。やっぱり歴史に残る名作でしたね。クロノトリガーは。エンディングまで書いてきてなんか久しぶりにクリアしたようにいろいろ思い出してこのゲームの素晴らしさを改めて感じ入りました。またやってみたいと思ってスマホ版ダウンロードしたのですが、やりにくくて。やっぱりスーパーファミコン版を中古で買ってやるのが一番いいかな。ドラクエⅢやシムシティなんかとともに。動画でスーパーファミコン版だと思うのですがそのまんまのがありました。懐かしい涙。


ハマって夢中になってやっていたのがもう30年近く前なんですね。でもかなり覚えているってことはそれだけやっぱり感動の度合いが強かった、ってことなんじゃないでしょうか。僕個人では一番のゲームはドラクエⅢだったりしますが、クロノトリガーは別格というか別枠の一番といってもいいゲームで。完璧さにおいてはドラクエⅢにも劣らない、やっぱり「平成」ナンバーワンに輝いたのもうなずけます。プレイステーションとかいろいろ出てきた中での「一番」だから、余計に凄いと思ったりします。出来ることならswitchでダウンロードとか出来ないですかね、スーパーファミコン版を完全移植する形で。まあ望みは尽きることはありませんが、あの感受性豊かな時代にこのゲーム史に残る名作をリアルタイムでプレイ出来たことは、僕の20歳くらいまでのゲーム人生において貴重な体験だったのかなと思ったりします。まあしかし、それにしてもドラクエ以外で、しかも単品ソフトでこんな「15選」とか名曲選べるとか本当に凄いゲームで音楽やったなあと思います。他にもいろいろいい音楽あったのですが入りきらなかったのでそれはまた「ゲーム音楽個人的10選」とかで紹介していけたらと思います。ではまた何かの10選とかで。



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