BILLY JOEL個人的15選
ようやく夏が終わり涼しくなってきて秋を感じるこの頃です。一番好きな季節ですね。でも年々短くなってしまっていて、残念ではあります。そんな今回は秋に聴くにはいい洋楽ということで、個人的にビリージョエルが秋の夜長には合うんじゃないかと思い、洋楽聴き始めた初期から好きだった彼の音楽を個人的に並べて短い秋を少しでも有意義に過ごせたらと思ったりします。初心者にもわかりやすくていい曲が多かったですね。ビートルズの次にこのビリージョエルやイーグルス、クイーン、カーペンターズとか有名どころを一気に食していった感じが、若い勢いと伴って気持ち良かったですね。知っている曲が多くて、ビリージョエルも期待を裏切らない量と質で楽しませてもらいました。洋楽の教科書みたいな曲が多めですが、飽きがこない名曲揃いで未だに聴いては癒されたりします。そんな感じですが早速どうぞ。
Piano Man (1973年)
何とも言えない懐かしさに満ちた彼の代表曲で、秋の夜長にピッタリな雰囲気と洋楽が情緒に満ち溢れていた時代の憧れすべて纏ったような一曲です。今でもドラマとかいろいろ使われたりして、知っている人も多いスタンダードナンバーでもあります。ビリージョエルもビートルズ並みにスタンダードナンバーが多いなあと思ったり。アメリカのたった一人の吟遊詩人がビートルズ並みって、凄いことかも。個人的な解釈で申し訳ないですが、この曲の完成度の前ではそれもありえなくはないと思ったりします。
New York State Of Mind (1976年)
個人的にビリージョエルで一番好きな曲です。曲の向こうに最高の都市、ニューヨークがあるって感じがたまらないです。ここまでオシャレな都会的な曲はほとんどなく、完璧にニューヨークの持つ気高さ、世界最高の雰囲気を表現しつくしていて、昔から何回この曲聴いて向こうへトリップしていたか、忘れるくらい聞き浸っていました。70年代洋楽の最高峰のサウンドだとも思います。
The Stranger (1977年)
彼の出世作、代表作みたいな感じですね。この曲も誰もが知っている洋楽のスタンダードナンバーで、イントロの口笛がたまらなく渋くて秋にピッタリ。洋楽聴き始めの高校生だった僕もやられました、このアダルトなカッコよさに。ここまでカッコイイ大人になれるのか、この曲が似合うニヒルな大人に憧れたりして、背伸びを覚えた17歳の秋みたいな。高校中退して世間の夜風をひとり勇ましく肩で切ったつもりになって、この曲が流れてきたらもう魂が昇華してしまうんじゃないかって。ビリージョエルの曲は魔法でしたね、そういう意味で。
Just The Way You Are (1977年)
邦題は「素顔のままで」で彼の最高傑作とも呼ばれる曲です。1977年度グラミー賞最優秀レコードにも輝いてどこまで名声を手にしていくんだって感じで、ありとあらゆるものを飲み込んでいく勢いがあの当時のビリージョエルにはあったのでしょう。とんでもない名曲を次から次へと生み出していきましたから。まあ洋楽聴き始めの耳にはすぐには分からなかったですが、グラミー賞の箔がついていて、それでだんだん個人的に好きな曲になっていきました。グラミー賞の評価はやっぱりちゃんとしているなあ、ってこの時代の受賞曲とか見ていると思ったりします。味のある時代のいいライブ映像があったのでどうぞ。
She's Always A Woman (1977年)
最初借りたベスト盤とかでは気が付かなくて、カセットテープには入れてなかったのですが、MDで録音し出すようになって改めてビリージョエルのベストを作った時に「こんないい曲あったなんて知らなかった」と驚いてすぐにラインナップに加えた名曲です。佳曲というべき作品で、品の良さがどこまでも流れていく心地よさ、本当に好きな人のために作られた愛に満ちた曲って感じがしていいですね。ここまで人を愛せるって素晴らしいなとこれまたカッコイイ大人に憧れた一曲です。
Honesty (1978年)
日本人が好きな洋楽と言えばビートルズのレット・イット・ビーかこの曲かみたいな時代が長く続いていたのをまだ覚えていたり。それくらい日本人の琴線に響く大人気曲ですね。どれだけスタンダードナンバーがあるねん。凄いぞビリージョエル。すいません、関西弁でこの曲のよさを殺したみたいになって。でもあきれるくらいビリージョエルは名曲だらけで、ビートルズの次くらいに洋楽入門で聴いたら順調に洋楽街道を突き進めるみたいなコースですね。よかったビデオクリップがあったので、秋の夜長にどうぞ。これまたピッタリだと思います。
My Life (1978年)
年齢バレるのであまり言いたくはないですが、僕が生まれた年のアルバム「ニューヨーク52番街」収録曲で、ベスト盤とかにも入っていて結構お気に入りの曲です。このアルバムは前年度「素顔のままで」でグラミー賞最優秀レコードに輝いたビリージョエルが2年連続でグラミー賞最優秀アルバム賞を受賞した名盤です。といいながらベスト盤しかビリージョエル聞いてないので偉そうに言えないのですけど。ここら辺になるとあらゆる名声を手に入れた余裕さえ感じられて安定飛行している感じがしてそれもまたいいですね。ここまで安定して名曲を生み出せるアーティストはなかなかいないと思ったりします。
It's Still Rock And Roll To Me (1980年)
これも最初聞いた時はやや地味に感じたのですが、だんだん耳が肥えてきてこの曲の良さが分かってきた、そんな一曲です。ビリージョエルはピアノマンのイメージが強いですが、やはり思春期にロックンロールに憧れて音楽を始めたんやなあって改めて思ったりした曲です。彼ならではのセンスの良さも感じられて自分で作るベスト盤には必ず入れる曲になっております。MVも何かいい味出してますね。
Allentown (1982年)
この何とも言い難いスチームな一曲。オシャレというか何というか。ここまで日常の一コマを切り取ってポップスにした曲があっただろうかというくらい日常に溶け込んで、今日も一日がんばるぞ、と朝の元気をくれるようなバイブスがこの曲に漂っております。ベスト盤とかでは「グッドナイト・サイゴン」からの流れが良くてお気に入りだったりするのですが、今回は15曲から惜しくも漏れてしまいこの曲だけとなっております。いい曲が多すぎて選ぶのが難しいです。かといって第2弾するほどはないし、やっぱり難しい。ここら辺の80年代の曲になるとやっぱりMVとか普通についてきますね。
An Innocent Man (1983年)
凄いですね、毎年アルバムを発表しているみたいで、創造性のピークにあったのかな。このアルバム「イノセントマン」もヒット曲満載で聴きやすいアルバムだと推測します。すいません、ベスト盤しか聞いてないもので。でもこのアルバムからベスト盤に入っている曲がすべてキャッチ―でいて、80年代初頭の良い空気感を体現していて、ビリージョエルの曲の中でも聞きやすさなら一番だと思います。80年代の明るさ、軽さと、ビリージョエルのそれまでの深い音楽性がミックスされているみたいな美味しい音楽で、好きです。無邪気にアメリカンポップスを流していた古き良き時代へ誘うかのような、そんな幸せな空気がこの辺りの彼の音楽から見え隠れします。
The Longest Time (1983年)
アカペラな雰囲気がたまらない一曲です。これまた美味しい一曲で。もうなんか支配されてしまって、ビリージョエルはビートルズの次くらいにあの当時好きでハマってたような。でも自分ではCDとか持ってなくて友達に借りたり、TSUTAYAで借りたり。手に入りそうでなかなか手には入らない、そんなもどかしさもあったけど、いい思い出みたいな。カセットテープやMDで一回「これでいいか」的な編集版作って手元に置くとわざわざ同じ曲被ったCDを買おうとまで思わなかったですね。そこが突き抜けたビートルズとの違いというかなんというか。ややこしくてすいません、でも大好きなアーティストの一人ではあります。
Uptown Girl (1983年)
ビリージョエルの80年代を代表する一曲かなと思ったりします。僕の大好物な「聞いたことのある洋楽」の代表みたいな一曲でもあり、出会えた時のテンションの上がり方はたまらなかったですね。「これこれ」みたいな。この一曲でビリージョエルのことが大好きになりました。ビートルズ出たてのよちよち歩きの洋楽初心者は。今聴いてもワクワクするし、美味しすぎる一杯のラーメンみたいな名残惜しさも兼ね備えたポップス職人にしか作れない一曲だとも思います。
Leave A Tender Moment Alone (1983年)
なんだろうか、この満たされた80年代、昭和の空気感の塊みたいな歌は。アメリカ版坂本九の「上を向いて歩こう」みたいなノスタルジーな一曲で。そのまま「ドリフ大集合」見てもいいみたいな、タイムスリップ感が半端ないですね。何も怖れることのなかった1980年代、昭和最後の子供の楽園へいつでも連れて行ってくれる、そんな曲でして。これを作っている時のビリージョエルも自身が一番幸せだった頃、おそらく1950年代アメリカの満たされた空気感の中で生きて、呼吸するようにこの傑作群を産み落としていたのでしょうね。
I Go To Extreme (1989年)
前曲からの流れでこの曲がかかると「あ、もう終わりか」と名残惜しい気持ちになってしまう、そんなラストから二番目が収まりのいい一曲でして。時代は一気に80年代末へ飛ぶのですが、それがまた現実への回帰みたいな作用をもたらして、ビリージョエルの魔法の音楽の旅も終焉へと向かうわけです。だからビリージョエルのCDのベスト盤借りてさらにMDで自分好みに変えた選曲、たいてい年代順ですが、が見事にハマって大好きなMDでしたね。「昔作ったMD、カセットテープ」シリーズに出しても良かったのですが、そのまま過ぎてこっちに持ってきました。この辺りになると時代はハードロック全盛でしたし、さすがのビリージョエルもその方面な曲作りしていたみたいで、センスのいいハードロックみたいな感じでお気に入りの一曲となっております。
Leningrad (1989年)
冷戦が終わった年として今や歴史の教科書にも載っている1989年。この曲は西側諸国のプロパガンダなものの見方も多少含まれてあるとは思いますが、音楽自体はあの旧ソ連、モスクワ赤の広場に立った、もしくはイメージした当代随一の吟遊詩人がピアノの前に座ってその体験やイメージを歴史的な流れ、ヘーゲルの言う「世界精神」をとらえたかのような荘厳な一曲となっており、これまた初見では全く気付かず、最近気に入ってよくベスト盤とかに入れております。文字通り「歴史的な一曲」と言っても過言ではないのではないかと思ったりします。
結構有名な「エンターティナー」「プレッシャー」「ハートにファイア」「リバー・オブ・ドリームス」など外したりしておりますが、15曲という制約の中でなんとか選んでみました。ビリージョエルを久しぶりに振り返ってもまだいいと思える本物感はやっぱり洋楽でもなかなかないので、いいですね。まあ洋楽聴き始めのそんなに人生悩んでなかった時に気楽に聴けた音楽なので、ロックが響くメンタルには物足りない面もあるとは思いますが、実際の今の僕もまだまだロック野郎なので、ビリージョエルな平穏はもう少し先かな。自力で自分の力でまたそこに辿り着けたら、と思ったりします。秋の夜長は洋楽の名曲とともに過ごしたいですね。また秋が終わらないうちに秋っぽい音楽のイメージがあるアーティストの15選とかやれたらと思ったりします。ではまた何かの10選とかで。
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