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レースに出ると世界が変わる | 富士ヒルでお待ちしております

こんにちは@tateshina_lifeです。

今日はレースに出ることの楽しさについて書いてみます。

6/12(日)にMt.富士ヒルクライムというロードバイクのヒルクライムレースが開催され、参加してきました。

オフィシャルサイトより

富士山の麓から五合目までを結ぶ富士スバルラインという有料道路を自転車で駆け上がり、時間を競うものです。走行距離にして24km, 累積獲得標高が1,255m, 平均勾配が5.2%です。

2022年の今大会では参加者総数が8,184人と、恐らく日本で最大の自転車レースです。最高年齢も84歳!すごいですね。

レースというと敷居の高さや怖さを感じて腰が引けてしまう人が多いかもしれません。かく言う僕は今年で2年連続の参加となりましたが、実は去年の富士ヒルが人生初の自転車の大会で、それまでは同じような気持ちでした。一部の選ばれた人のもので自分とは世界が違うと…。

実際スタートするまでは緊張の連続でした。これだけの大会なので受付は前日のみ。駐車場がどこなのか、受付会場までのアクセス手段は何か、ホテルはどこがリーズナブルなのか、レースが終わってからの温泉施設はどこにあるのか、考えることが多いので不安になります。

そもそものレース自体、試走をしていない中、どのくらいキツいのか、多くの人が一緒に走る中でリズムを乱されないか、落車のリスクをどうやって軽減するか、天気は回復するだろうか、そもそも自分の力を出し切れるのか、ホテルでの前夜、当日の朝が早いにも関わらずなかなか寝付けません。

しかし、それでもレースが始まってしまうと無我夢中。自分を支えてくれる機材を信じて目の前にある斜面や仲間でもありライバル達に集中し、過ぎ去っていく景色を感じながら、身体と対話し続けるのです。

苦しくなりすぎれば少しペースを緩めたり、力のかけかたを変えてみる。シッティングからダンシングに変えてみる。本当に限界であれば脚付きしても良いのです。制限時間はかなりゆったりと設定されていますから、自転車に興味があり、土日乗っている人であればほぼほぼ完走できるはずです

最後、ゴールが見えてくると最後の力を振り絞ります。限界を超えて踏むことになるのでとても苦しい時間が数分続きます。そんな時、既にゴールして下山していたり、準備をしている参加者から応援のエールが聞こえます。

「がんばれ!」
「ファイト!」
「後もう少し!」
「最後だよ!」

エールは耳に届くのですが、感じるのは身体です。身体が震えて反応するのです。もう限界で踏みやめようかなと思っているにも関わらず、身体の奥底からもう残っていないはずの力が湧き出てきます

そのことに感動します。

自転車レースでは、レースの最中、人の後ろにつくと空気抵抗が弱まり、力を少し弱めても同じ速度をキープできます。この効果があるので、自転車レースでは誰と一緒に走るのかを意識します。場合によっては長い隊列ができます。これを”列車”とか”トレイン”と呼びます。

8,000人を越える参加者のほとんどは知らない人です。しかし、誰と走るかが重要になります。レース中、色々なトレインに乗っては降りてを繰り返します。引っ張ってもらうこともあるでしょうし、自分が引くこともあるでしょう。

知らないとその時にだけ協調関係になるのです。
名も知れないライバルは、瞬間の仲間、友人になるのです

「後ろつかせてください」とか「引いていただいてありがとうございました」と声をかけることもありますが、ギリギリの状況で声すら出ないこともあります。それでもその瞬間に仲間であり、友人であったという事実に感動します。

レースは自分との戦い。去年と比較してタイムは伸びたのか、普段のトレーニングの成果は出たのか、記録も大事です。

一方で、多くの人が参加する大会であるからこそ得られる醍醐味、感動があります。富士ヒルのように多くの参加者が集う大会は敷居が低く、フレンドリーです。

腰が引けている皆さん。僕もかつてはそうでした。
でも参加してみて心から感動することができました。

心が身体が震える世界の扉を開けてみてください。
楽しみに待っております。

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