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栄養学『食物繊維と病気』 その関係について深掘りしていく!

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『科学知』という言葉がある。これは、科学的に証明された知識を、日々の生活で役立てるということ。私が様々なことを学ぶ理由は、まさにここにあると言っていい。

この知識をもとに、自分自身で実際にやってみて、確かめてみる。良いと思えばつづけるし、ダメとなればやめる!これを繰り返すということだ。

さて今回は、食物繊維に目を向けてみようと思う。以前、栄養学のところでお話しした、デニス・バーキット。この英国人軍医の研究は、私にとって「目から鱗」の知識を与えてくれた。

バーキットは、東アフリカで20年ほど医療活動に携わった人物。このアフリカという地で、様々なデータを集めた。そして諸外国との比較を試みる。すると、この東アフリカでは、生活習慣病(当時は成人病)になる人たちが、全くいないことに気づいた。

一方、アフリカ太平洋に浮かぶ小島「ナウル島」。ここでリン酸塩の鉱物が発見される。人々は一気に貧困から抜けだした。すると食生活も変わり、欧米人がとっているものを食べるようになったという。その結果、3割の人が糖尿病にかかった。従来から食べていたものが、いかに身体には良かったか!それを知ることになる。

*インドでは癌になる人が圧倒的に少ない!
インド人の6割がベジタリアンだ。このベジタリアンは、肉.魚介類、さらにその含有食品を食べない人たちのこと。また9割にのぼる人たちが、宗教上の理由から、牛肉、豚肉を食べない。

私たちが勘違いしているのが、その主食。インドといえば「ナン」が食べられると思っているが、それは全くの間違いだ。主に食べられているのは「チャパティ」。その違いは原料にあった。チャパティが、安価な茶色の小麦全粒粉「アーター」で作られているのに対し、ナンは精製された小麦粉「マイダ」で作られている。

そもそも、ナンを焼くには石窯が必要。一方、チャパティはフライパンで作れるし、安く手にはいる。一番のメリットは、食物繊維の含有量のおおさ。これにより、インド人は日常的に食物繊維の摂取ができているというわけだ。

*異性化糖(工業製品)の影響
ウェブ上で調べてみると、異性化糖は健康には問題ないとしている。しかしそれはどうか!とくに果糖を多くふくむ「果糖ブドウ糖液糖」(果糖の割合50%から90%)には、いまの日本人の食生活からみると注意が必要だ。

日本人の植物繊維、その摂取量は下がり続けている。そのため、糖の吸収がはやい異性化糖は、血糖値を急上昇させてしまう。その結果、肥満になりやすいというわけだ。

ちなみに「ブドウ糖果糖液糖」(果糖の割合50%以下)でも気をつけた方がよい。日本人の発明による異性化糖。世界では、助けられた人が大勢いる反面、飽食の国では逆に困る人たちがふえた。

*糖尿病と食物繊維
これは英国での話し。この糖尿病、英国では1880年代以降、患者が増えつづけていた。ところが第一次世界大戦がはじまると状況が一変する。なんと戦時期から10年間のデータでは、41%減ったという。砂糖や脂肪の摂取量は増えたというのに…。

理由は、精製度の低い小麦粉を使った料理にあった。これは、英国の医学者、H・C・トロウェルのおこなった調査に裏付けされている。トロウェルは、この研究から次の結論を導きだす。

糖尿病を防ぐには、⑴食物繊維を多く含む穀物を食べる  ⑵デンプンなど、多糖質食品をとろう ⑶砂糖.脂肪や動物性タンパク質は少なめにする ⑷ 一日に食べるエネルギー量をたいして、それに見合う食物繊維を摂るべき! 以上だ。

まとめ
生活習慣病と、食物繊維の摂取には因果関係があると考える。近年行われたコホート研究では、あまり関係はないとされているようだが。しかし、食事のような個人の嗜好にたよった研究は、なかなか確かなデータを出すことは難しいといえるのではないか。

あえて言うならば、バーキットの研究やインド人の食事スタイル、そして英国での戦時のデータ、こちらの方が信頼性は高いといえるだろう。我々日本人の従来の食事を、そろそろ見直すべきときが来ているかもしれない。ちょっと遅すぎる感はあるが…。

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