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自選記事

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noteを始め気づいた事。自分がスキだと思う記事と読んで下さる方のスキが違う事。わたしのスキを集めてみました、宜しければご覧下さいね。
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元始のおんな

元始のおんな

タム タム タム

憂うな迷うな

タム タム タム

リズムに合わせ

タム タム タム

ただ髪振り乱せ

タム タム タム

感じよ燃えよ

タム タム タム

元始のオンナのように

体内に音とリズム

溶け込ませ

ただ本能を呼び覚ませ

迸る歓喜となれ

狂えよ揺らせ

跳ねよ従え

己が音に耳澄ませ

元始

言葉も思考も持たず

その心と身体の欲するまま

オンナたちが

自然に自

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桃、一枝

桃、一枝

父が倒れる前のこの季節、母を連れ梅や桃、そして桜を観て愉しんだ。

「土産はイラン、梅の一枝でも買って来い。」

留守番を選ぶ父に、そう、母は常に思いっきり沢山買って帰るのだ。

半分以上は彼女自身が食べる為にw

花を愛でると共に、花とのショット、写真をねだる母を幾枚も写し、

花の色に負けじと、紅ひき服装に気を配り

唇はすこし口角上げて、決して、歯は見せずに微笑む人

まだ3年前なのだ、と思

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誘(いざな)う

誘(いざな)う

白装束にだらりと黒髪垂らし

振り向きながら

おいでなさいな、と

目で囁く

森の奥にわたしの棲家があるのよ

怖い?

わたしを物の怪か気狂ひと

お思いか?

なら、来なくてかまわぬ

その代わり

ずっと、あなたは

この日をこのわたしを

忘れずに悶々と過ごすこととなりましょう

怖いもの、不条理な場面、居てはならぬヒトガタは

あなたの目にはまがいもの、或いは害為すものと

映りまし

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自嘲

自嘲

ふ・・今じゃ、このザマさ。

そいつは、受話器の向こうで、悲しい自嘲に逃げた。

思えば そいつのジーンズ以外の姿もネクタイ姿も見たことはない。

自嘲を鎧にしないでよ。

変わった?変わっていないから、辛いのでしょうに。

いつか、悪態つきに行くから・・・待ってろよ!莫迦。

泡

永遠のロマンティスト、少年の無垢ー

こんな俺も居るんよ、って恥らうあなたは
穢れない魂と消えない夢の中で涙を流す

同時に
わたしがわたしで無いものに、
血反吐のような吐瀉物を吐き出して、どんどん変容する

消したい自我、現実、わたしそのもの。

それは存在すら希薄で
色も音も匂いも無の世界

出来ることなら、永遠に、留まっていたかったろうに

りんご売りの少女が、倒錯した夢に居るあなたを
正気

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キミ

キミ

此処までやっと生きてこれたのだ
ボクとキミ

ボクが余所見し

何よりいっとう大事なキミを

ボクの命より大事な命を

失うほど愚かなことは無いのだ

ボクこそがただ一人の理解者、共感者と言えばキミは苦笑するだろうけど

キミの悲を苦を怒を

分かち合えるとすれば

ボクしか居ないじゃないか

分かってるさ

同じように痛みをボクが味わえないことを

傲慢にも分かった心算でいることも

それでも

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我が性のセンチメンタル

我が性のセンチメンタル

かの哀憐の

あのように軽き肩なれど

熱き血潮に漲りし男

躊躇せず我に近寄りて

迂闊な我が隙間を押し包み

否応なく満たし

完膚なきまでに

容赦なく

不信と疑念の19の我を
鷲掴みにせし

その手がまさぐる我が肉体を

男がいとおしむゆえ

我は我が肉体が在ると感ず

如何なる様の形、質感、気付かぬ我の黒子すら

男の目を通し

我は知る

男の手、指の動きが

我をしなやかに伸びやか

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切望

切望

大気に溶けてしまう前に

この唇が音を発する今、
あなたの目が私を捉える今、
遺していくわ

もうあと少しなの
消える前に
溶ける前に

私が生きて在る印に もし この肉体が消滅しても
ほら、この髪飾りは残るでしょ

あなたは、ただの花と化したソレらを
私の在った証拠として、記憶として
永久に、そう、アナタのモノとして所有出来るわ

真っ白な光が 私を導くの 誘うの
もう此処は嫌

私は大気の中、

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雷鳴

雷鳴

雲行きは怪しい

いえ、とうに予測出来ていた今
神経質な雨は 激しいテンペストに変わり

不穏の中に、勇気でも無鉄砲でもなく
諦観の心のままに
一歩踏みでた私を びっしょりと濡らす

足りない もっともっと

望むべきは轟く一撃の雷鳴

飛べない羽を持つ私の
おぞましい輪郭を溶かすほどに、
優しく打ち据えよ 粉々に壊せよ

そして
休息の闇の中にー

あぁ、雨粒と同化出来たなら

やがて何者か形状

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月は黙して

月は黙して

蒼白き月は あなたの涙を拭う

赤き月は あなたに血潮を注ぐ

月は黙して

そう

あなたの悲を秘を喰らうのだ

全てを飲み込み

吐き出した屑は星となり

あなたを照らすのだ

愛しいひとよ

月の形が代わろうと

それは代わって視えるだけ

あなたも同じなのだ

辱められず

貶められることなく

他のモノによって

何らあなたは

損なわれることなどない

さぁ、顔上げて

青白き頬に紅さ

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