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Kei
2024年3月30日 07:49
わたしは、そもそも宝石に興味が無い。唯一、冠婚葬祭用に真珠を持っている程度だ。本日、母の口から唐突に出た言葉が「オパール!!わたしのオパールは!?」であった。父が事の詳細をのたまう。「日本じゃオーストラリア産が人気あるが、メキシコ産のオパールは赤い。価値在るオパールはメキシコオパールだ。俺がこれに買って来てやったものだ。家にあるか?」・・・シラナイ。 オパールを検索すれば、
2024年3月28日 07:55
くわっ!と、その目を見開き”お前は!”と、怒声を発せよ入道雲の如く大岩の如く圧倒的な畏怖をわたしに味あわせよ 事の推移 わたし自身の風邪にて一週間訪れなかった間 父は隔離室に入れられ点滴を受け 頬削ぎ落ち目は窪み 久し振りに会う父は死に行く人の如く 変貌遂げていた お父さん!と声を掛けても眠ったまま 「何も食べないからです。」介護士が憎憎しげ
2024年3月26日 07:36
拉致問題、首相が本気出しゃ、解決するにきまっとる。望むだけの金出してやらんか。気の毒に・・親御さんが生きとるうちに、娘返してやらんかい!しかし・・お前、海辺に住んどらんで良かったのぅ。ぼやっとしとるから、簡単に拉致されたのぅ。がはは。やれやれ。ぼやっとしてると思うのは、昔も今も、おとうさん、貴方だけですってば!私を一番知らないのが、貴方と母だとは・・あぁ、情けないやら笑える
2024年3月23日 07:49
七夕に逝った祖父へ。あの日はこの時期にしては稀有な晴天でした。毎年想うのですが、父の言葉「オヤジは善人やったから、誰もが忘れん七夕に逝ったのぅ・・」それだけは確実で、わたしは、祖母や他の愛する方の命日を忘れても七夕だけは、あなたを思いあなたに感謝し、静かに短冊に願い事を書き下げる時を過ごします。今夜も雨。仏の里に産まれ、同じく近くに生まれ育った祖母と結婚し、福岡
2024年3月17日 08:08
それでも母は父を覚えているのだ。多くを忘れようと、母が口にする「一番大事な人を忘れるわけがなかろうもん」母の大手術ののち、車椅子で近付いた父が「おい、オレが誰かわかるか!?」の問いに即答した母であった。既に三年前・・認知症という病は、特効薬が無い。が、症状を遅らせることは出来るのだ。それを助ける薬もあるにはあるが、何といっても、周囲の言葉や働きかけ、母の表情を察知し喜んでいるとわか
2024年3月14日 06:43
大好きなモンブランを買って、ついでに、ホワイトデーのラッピングがキュートなお菓子の詰め合わせを持参し、母の誕生日を祝う。スプーンを使わずに、手に持ち、あっというまに消えたケーキ。唇についたクリームを拭う。母はその間も待てないように、新しい箱を開け始める。あけるというか、破る。私が小学校の頃だろうか。「お母さん、何歳になったの?」と訊けば「35よ、ずっとこれからは、3
2024年3月13日 07:27
あと二ヶ月で、父、奇跡の生還より丸三年経過する。脳出血で高次脳機能障害となった父は、リハビリを続けるも未だ歩けない。当初あった言語障害は回復。父の入院時より、母の認知症は悪化した。父母の三年は、私にとっても、新しい三年でありました。尊大で倣岸不遜が服着て歩いているような、巨躯の父はその肉体のみ半分になり。伊達男たる父は、全てのスーツ、ネクタイ、手を通すことも着ることも不
2024年3月5日 07:11
父が倒れる前のこの季節、母を連れ梅や桃、そして桜を観て愉しんだ。「土産はイラン、梅の一枝でも買って来い。」留守番を選ぶ父に、そう、母は常に思いっきり沢山買って帰るのだ。半分以上は彼女自身が食べる為にw花を愛でると共に、花とのショット、写真をねだる母を幾枚も写し、花の色に負けじと、紅ひき服装に気を配り唇はすこし口角上げて、決して、歯は見せずに微笑む人まだ3年前なのだ、と思
2024年3月4日 07:33
母は喋ることも忘れつつあるのか、とみに無口になった。栄養士さんとの面談。三ヶ月更新、状況報告あり。食べる量が減っていますとのこと。前は80%は食べていたのが、60%、体重も急に5キロ落ちた。なのに~クダンの医師め!母に間食させるなと?BMIがどうだってのさ。そもそも、母の身長からして計算ミスでしょ。母は165センチあったのだ。多少、縮んだにせよ・・背中の湾曲で145センチって計
2024年3月2日 21:05
車椅子に乗り、半身麻痺の父は、大声でそう喚く。脳内出血時の損傷箇所が大きくて、リハビリを頑張るも、結局、歩くこと叶わず。ただ・・好きこそものの上手なれ。違うかw生来、口の達者な、いや、饒舌、多弁、父が口を開けば誰もが時に感動で、時に唇かみ締めて・・去ったという、その性格が幸いしてかはたまた、言語療法士さんが、とびっきりの(父好みの)スレンダーな若い美女だった為か、言葉だ
2024年3月2日 07:15
母が大好きな千鳥屋のカステラと、ふと目に留まった可愛らしい雛あられを買い、僅かな時間、ホームに寄って戻る。カステラは、口に含むも吐き出す。嚥下が困難になっているのか?と嘆くも、突如、袋開き、「うわ~~可愛い、美味しい!」と、雛あられを音立てて食べた母。色とりどりの小さなあられを無心に笑顔で口に運ぶ母。ああ、嬉しい!「ホントにお前は子どもになってしもうたのぅ」と・・苦笑しつつ