見出し画像

『用心棒』:1961、日本

 一人の浪人者が歩いていた。分かれ道に来たところで、彼は落ちていた枝を投げて行き先を決めた。しばらく歩いていると、百姓の小倅と親父が言い争っていた。小倅が出入りに参加しようとするのを、親父が必死で止めているのだ。
 「撃ち殺されるのが関の山だぞ。博奕打ちのどこがいいんだ。百姓は畑を耕したらいいんだ」と言う親父に、小倅は「美味い物食って、いい着物を着て、太く短く生きたいんだ」と激しく反発する。彼は親父の腕を振りほどき、その場から走り去った。

 浪人者は親父に、「水を一杯貰おうか」と声を掛けた。親父は彼を無視し、女房に「なんで止めねえんだ」と文句を言う。女房が「近頃の若い者は気が狂っちまったんだよ」と諦めたように告げると、親父は「若い者だけじゃねえ。みんな博打のせいだ」と言い、造酒屋が絹の仲買いを始めたことに不平を漏らす。
 「幾ら絹を集めても、宿場があの様子では、いつ絹市が開かれるか分からないじゃないか」と女房は漏らした。親父は浪人者が血の匂いを嗅ぎ付けて来たと決め付け、敵意を剥き出しにした。

 浪人者が馬目の宿に到着すると、向こうから野良犬が斬られた人間の手首をくわえて走って来た。番屋の半助が出て来て、「用心棒で稼ぐ気だったら口を利いてやってもいいぜ。どっちに売り込む?馬目(まのめ)の清兵衛は女郎屋だから女に不自由はしねえが、今はちょっと落ち目だ。俺だったら新田(しんでん)の丑寅(うしとら)に張るぜ。あの曲がり角の宿屋が本陣だ」と教えた。丑寅の子分たちが現れて取り囲むと、浪人者は踵を返して居酒屋に入った。

 浪人者は居酒屋の主人・権爺に飯を注文し、金が無いことを明かす。「この町で稼いで返す」と彼が言うと、権爺は「やめてくれ、斬った張ったは、もうたくさんだ。飯ぐらいただで食わせるから、とっととこの町から出て行ってくれ」声を荒げる。棺桶屋が作業をしている音が聞こえると、権爺は「隣の桶屋だ。近頃、町で景気がいいのはこいつだけだ。棺桶が飛ぶように売れる」と吐き捨てた。

 権爺は「一つ宿場に親分一人ってんなら我慢も出来る。二人と来ると、もういけねえや」と言い、事の始まりを語った。発端は、清兵衛が跡目相続で息子の与一郎に縄張りを全て譲ろうとしたためだった。一の子分であった丑寅は腹を立て、盃を叩き返して清兵衛と対立するようになった。双方は戦いに勝利するため、大勢の無宿者や凶状持ちを集めたのだという。
 そんなことを話していると、店の外を丑寅の弟・亥之吉が通り掛かった。人殺し3人を集めて、町に戻って来たのだ。権爺は浪人者に、「亥之吉は少し足りねえが、暴れ出したら手が付けられねえ」と教えた。半助は亥之吉を捕まえようともせず、ペコペコしていた。

 権爺は「絹問屋の多左衛門がしっかりしてれば、こうはならねえが、名主のくせに意気地がねえ。これまでは清兵衛に肩入れしていたが、今度の騒ぎを境に、丑寅が次の親分は俺だとばかりに、絹にも手を出して横車を押し出しやがった。こうなると、多左衛門は手も足も出ず、家に閉じ篭もってしまった。とにかく、この宿場はおしまいだ」と言う。しかし権爺が早く出て行った方がいいと促したにも関わらず、浪人者は「この町は気に入った。ここに残る」と口にした。

 驚く権爺に、浪人者は「今、この町では人を斬ったら金になる。清兵衛や丑寅、その他、博奕打ちや無宿者がみんなくたばったら、この宿場もスッキリするぜ」と言う。「無茶だ。命が幾つあったって、そんなことはできっこねえ」と権爺が狼狽すると、浪人者は「俺一人でみんな叩き斬るつもりはねえよ」と笑みを浮かべた。
 浪人者は女郎屋の前へ行くと、「清兵衛に話がある。俺を買わんか。用心棒にどうだ。腕は今、見せる」と告げた。そして丑寅の宿屋に歩いて行き、3人の凶状持ちを軽く斬り捨てた。

 清兵衛は浪人者に、三両が雇い賃だと告げた。しかし浪人者が「丑寅に当たってみる」と去ろうとするので、彼は慌てて値を吊り上げた。浪人者は「桁が違う」と言い、最終的に50両で承知した。彼は「前金25両、飲み食いそっち持ちだぞ」と告げた。
 すると清兵衛の妻・おりんは夫を別室へ連れて行き、殴り込みを掛ける時に浪人者を与一郎に斬らせる企みを語った。大金を支払うのが惜しいと考えたのだ。その会話を、浪人者は廊下で密かに聞いていた。

 清兵衛は浪人者の元へ戻り、信頼している子分4人衆を紹介した。名前を訊かれた浪人者は、向こうに見える桑畑に視線をやり、「桑畑三十郎。もうすぐ四十郎だな」と答えた。用心棒の本間先生が来て、1両2分で雇われたことを口にした。
 清兵衛は子分たちに、今日の昼間から殴り込みを掛けることを告げた。腰の引けた子分たちに向かって、清兵衛は「びくびくするな、本間先生と、この先生に先陣を切ってもらえば鬼に金棒だぜ」と言う。だが、そんな彼の手も震えていた。

 殴り込みの寸前、本間はこっそり裏から逃走した。三十郎は清兵衛一家が丑寅一家と睨み合っている場に出て行くが、「やるなら勝手にやれ。喧嘩に勝った後で殺されるのはまっぴらだ」と言って金を返す。そして丑寅の方へ歩いて行き、「腹にすえかねることがあって、清兵衛一家と手を切った」と言う。
 彼は火の見櫓に上がり、戦いの様子を見物することにした。だが、そこへ八州廻りが来たという知らせが届いたため、双方は一時休戦とした。

 八州廻りが多左衛門の家で接待を受けていると、丑寅に付いている造酒屋の徳右衛門も挨拶にやって来た。三十郎は居酒屋で、「清兵衛と丑寅を殺し合わせれば大掃除になるだろうと思ったんだが、とんだ邪魔が入った」と権爺に言う。権爺が「あんなことして、ただで済むと思ってるのか」と述べると、彼は「あいつらは喧嘩に勝ちてえんだ。両方とも俺が欲しいに決まってる。まあ見てな」と余裕の態度を示す。
 そこへ亥之吉が来て、「相当なもんだな。気に入ったぜ」と声を掛けた。続いて、おりんが現れ「お酒ならウチで飲めばいいのに」と媚を売る。おりんと亥之吉は、互いに三十郎を味方にしようとして、言い争いになった。

 八州廻りが宿に来てから10日目、三十郎が居酒屋で飲んでいると、丑寅がやって来た。彼は「すぐ俺んとこへ来てくれ。八州廻りが明日、出て行く。十里ほど向こうで町役人が殺された」と告げ、前金として30両を差し出した。すると三十郎は「そうはいかねえ。清兵衛にも値を付けさせてやらないと不公平だ」と言い、八州廻りが出て行くまで返答しない旨を告げる。
 しかし八州廻りが立ち去ると、清兵衛と丑寅は手打ちにした。手打ちを言い出したのは、旅に出ていた丑寅の一番下の弟・卯之助だった。町に戻って来た彼は、半助に「面白いもの見せてやろうか」と言い、得意げに拳銃を発砲した。

 丑寅に雇われていた無宿者の熊と瘤八は、居酒屋に来て悪酔いした。彼らは丑寅から依頼を受けて町役人を斬ったのに銀2枚しか貰えず、瘤八は不平をこぼした。熊は彼を諌め、居酒屋を出た。その会話を聞いていた三十郎は後を追い、「お前たちは金になる」と言って2人を捕まえた。彼は熊と瘤八を清兵衛の元へ連れて行き、彼に売り付けた。
 三十郎は丑寅の元へ行き、「熊と八の話を聞いていた清兵衛のとこの奴が、捕まえて連れて行った」と嘘を吹き込む。彼は情報料として、丑寅から金をせびり取った。

 卯之助と亥之吉は丑寅から話を聞き、すぐに与一郎を襲って人質に取った。卯之助は清兵衛に、人質の交換を要求した。丑三つ時、双方が出て来て、人質を交換することになった。卯之助は引き渡しの前に熊と八を撃ち殺し、与一郎を連れて戻ろうとする。
 清兵衛は「そんなことだろうと思ったぜ。これを見な」と言い、縄で縛り上げた女・ぬいを連れて来させた。ぬいは徳右衛門が囲っている女だった。清兵衛は勝ち誇った様子で、女を連れて女郎屋に戻った。火の見櫓で見物していた三十郎は、「面白かったぜ」と卯之助に言う。

 翌朝、再び人質交換が行われることになった。その際、権爺は百姓の小平と幼い息子・金助を居酒屋に連れて来た。外を覗き込んだ金助は、ぬいを見て「おっかあ!」と叫んだ。
 ぬいが居酒屋に駆け寄ると、小平が彼女を抱き締める。半助と丑寅の子分たちが、慌ててぬいを引き離した。丑寅一家はぬいを駕籠に乗せ、その場から去らせた。おりんは与一郎が戻って来ると、平手打ちを浴びせた。

 三十郎は権爺から、博打に手を出した小平が丑寅に女房のぬいと家を奪われた事情を語る。丑寅は取り上げた家にぬいを住まわせ、小平や金助が会えないよう監視を付けているという。
 小平は、隣の小屋に暮らしていた。三十郎は丑寅の元へ行き、「用心棒になるぜ」と言う。彼が「昨夜の女は大丈夫なんだろうなあ」と言うと、丑寅は「大丈夫だ、6人で固めてる」と告げた。すると三十郎は隣にいた亥之吉を見ながら、「6人じゃ心許ねえなあ。せめて、こいつぐらい強い奴が付いてねえと」と持ち上げた。

 三十郎は亥之吉と2人で、ぬいの様子を見に行くことにした。亥之吉が隣の小屋に住んでいる小平を殴っていると、三十郎が慌てた様子で走って来た。彼は「覗いてみたら6人ともやられてる。早く知らせろ」と言い、亥之吉を丑寅の元へ走らせた。
 直後、三十郎はぬいのいる家に駆け込み、監視の6人を斬り捨てた。彼はぬいを解放し、小平に「早く逃げるんだ」と告げて30両を渡した。それから三十郎は家を荒らし、清兵衛の集めた連中がやったように偽装した。

 丑寅一家は報復として、多左衛門の家に火を放った。すると今度は清兵衛一家が報復として、徳右衛門の酒蔵を破壊した。三十郎が居酒屋で酒を飲んでいると、権爺は「おめえはな、本当の悪じゃねえ。悪に見せるのが好きなだけらしいな」と愛想のいい様子で言う。
 彼は小平が来たことを話し、彼から預かった手紙を渡す。「読んでやんなよ。危ない目をして持って来たんだ」と言われ、三十郎は「うるせえ、俺は忙しいんだ」と怒鳴った。

 そこへ卯之助と亥之吉が現れ、三十郎の前に座った。彼らは助っ人集めに出ていた連中の一人から、ぬいたちが峠を逃げていくのを目撃したという情報を聞いていた。
 卯之助は、ぬいを逃がした犯人が三十郎ではないかと疑っていた。三十郎は机の上にある手紙に気付かれ、捕まって土蔵に放りこまれた。ぬいの居場所を吐かせるため、丑寅一家は子分・かんぬきに三十郎を折檻させた。三十郎は連日に渡って折檻を受け、全身をこっぴどく痛め付けられた…。

 監督は黒澤明、脚本は菊島隆三&黒澤明、製作は田中友幸&菊島隆三、撮影は宮川一夫(大映)、美術は村木与四郎、録音は三上長七郎&下永尚、照明は石井長四郎、監督助手は森谷司郎、剣道指導は杉野嘉男、剣技は久世竜、振付は金須宏、音楽は佐藤勝。

 出演は三船敏郎、仲代達矢、司葉子、山田五十鈴、加東大介、河津清三郎、志村喬、太刀川寛、夏木陽介、東野英治郎、藤原釜足、沢村いき雄、渡辺篤、藤田進、山茶花究、西村晃、加藤武、中谷一郎、堺左千夫、谷晃、羅生門綱五郎、土屋嘉男、清水元、ジェリー藤尾、佐田豊、大友伸、広瀬正一、天本英世、大木正司、大橋史典、寄山弘、大村千吉、本間文子ら。

―――――――――

 ヴェネツィア国際映画祭で三船敏郎が男優賞を受賞した作品。ダシール・ハメットのハードボイルド・アクション小説『血の収穫』が基になっている(ただしクレジットは無い)。
 三十郎を三船敏郎、卯之助を仲代達矢、ぬいを司葉子、おりんを山田五十鈴、亥之吉を加東大介、清兵衛を河津清三郎、徳右衛門を志村喬、与一郎を太刀川寛、百姓の小倅を夏木陽介、権爺を東野英治郎、多左衛門を藤原釜足、半助を沢村いき雄、棺桶屋を渡辺篤、本間先生を藤田進、丑寅を山茶花究が演じている。

 清兵衛一家と丑寅一家が建物の中から睨み合う中、斬られた人間の手首を野良犬がくわえて走って来る。いかにも殺伐としていて、緊迫感に満ち溢れている。
 だから、そういうシリアスなテイストのまま物語が進んでいくのだろうと思いきや、そうではない。常に余裕を保っている三十郎のキャラクターを中心として、この映画には適度な緩和がある。それは、映画を駄目にするようなユルさではない。

 黒沢監督自身が言っている通り、この映画の面白さは、何よりもキャラクターの魅力に依るところが大きい。主人公の三十郎は後回しにして、先に脇役の面々に触れておこう。
 番所の役人のくせに、用心棒の口を紹介して口利き料を稼ごうとする半助。最初は三十郎を嫌って早く町から出て行くよう求めるが、彼が本当の悪人ではないと知り、愛想が良くなる権爺。旦那と息子に「前金が勿体無いから三十郎を後ろから斬れ」とけしかけておきながら、その三十郎に媚を売って用心棒として戻ってもらおうとする、おりん。スカーフを巻いて登場し、死ぬ間際でさえピストルに執着するガンマンの卯之助。

 他にも色々な面々がいるが、その中でもコミカルな存在感を発揮している2人のキャラクターがいる。1人は本間先生だ。
 彼は頼りになる用心棒のように登場したが、いざ戦いが始まりそうになると、こっそりと裏の塀を乗り越えて逃げ出す。その際、三十郎に見つかるが、彼は全く慌てず、すました顔で手を振る。そして道に出ると振り向いてニヤッと笑い、バタバタと走って行く。わずかな出番なんだけど、いいなあ、このキャラクターは。

 もう1人は亥之吉だ。眉毛が繋がり、コロコロとした風貌は、もう出て来ただけで何となく面白い。居酒屋に来て三十郎に「おめえ、相当なもんだなあ。俺、気に入ったぜ」と言う時の舌足らずな言い回しや、知恵の足りない感じもキュートだ。
 終盤には、権爺から「仏が怖いのか」と挑発され、まんまと騙されて、三十郎の隠れている棺桶を墓地へ運ぶ手伝いまでしてしまうおバカっぷりを見せている。彼は悪党一味なんだけど、どこか愛嬌を感じさせるキャラクターだ。

 さて、主人公の三十郎である。彼は最初に戦うシーンで、その強さ、格の違いを見せ付ける。爪楊枝をくわえ、余裕たっぷりで両手を袂に入れたまま、凶状を自慢する連中に「では叩き斬られても文句はねえな」と言う。
 「斬れるもんなら斬ってみろ」とうそぶく凶状持ちたちに「斬られりゃいてえぞ」と言い、あっという間に2人を斬り捨て、残る1人の片腕を落とす。それを確認もせず、背中を向けてさっさと立ち去り、棺桶屋に「桶屋、棺桶2つ。いや、たぶん3つだ」と告げる。クールだねえ。

 三十郎は強いだけではなく、軽妙さもある。おりんの内緒話を盗み聞きに行く際、隣の部屋から様子を窺っている女郎たちに気付くと、唇に人差し指を当てて「シィー」のポーズをする。おりんが自分を殺そうとしている話を耳にすると、女郎たちをチラッと見てペロッと舌を出す。
 その後も彼は、飄々としている。彼は双方の組織を壊滅させようとするが、しかし仕掛ける作戦は単純だ。「相手がこう来たら、こう行こう」などと、先の先を読んで手を考えたりはしていない。彼自身も、どうなるのかハッキリとは分かっていない。「まあ何とかなるんじゃないか」という大らかな感じなのである。

 三十郎は余裕たっぷりだったくせに、手紙を机の上に置きっぱなしにしていたせいで卯之助に気付かれ、捕まって折檻されるというマヌケなところもある。
 まあ、あのままだとピンチらしいピンチが無いまま終わってしまうので、何かピンチを用意するとすれば、本人が戦いで傷を負うとか、仕掛けた作戦でヘマをやらかすというのではなく、「助けてやった相手が余計なことをしたせいで気付かれる」という形にしておくってのは、分からないではない。そうすれば、本人の強さに傷は付かないで済むからね。

 実は、「大勢の一味を向こうに回しての戦い」といった大掛かりなチャンバラというのは、一度も無い。序盤で3人を斬るシーン、ぬいを助ける時に6人を斬るシーン、そしてクライマックスでの卯之助たちとの戦いという、その3度だけだ。
 剣劇としては、それほど長い尺をアクションに使っているわけではないのだが、しかし退屈だとか、物足りないだとか、そんな風には感じない。それだけ、物語としての面白さがあるってことだ。ちなみに、有名な話ではあるが、刀で斬る際の効果音を入れたのは、この映画が初めてだ。

 クライマックス、砂塵が激しく吹き荒れる中で、三十郎は丑寅一味と対峙する。ゆっくりと互いに歩み寄る中、卯之助は拳銃を構えて「あんまりこっちへ来るんじゃねえ」と威嚇する。すると三十郎はニヤリと笑い、離れるどころか、むしろ走って一気に間合いを詰める。
 ただし、真っ直ぐに突っ込むのではなく、斜めに走って相手の機先を制する。そして卯之助が慌てて拳銃の狙いを定めようとしたところで、包丁を投げて右腕を突き刺す。その後は、一気に敵をバッタバッタと斬り捨てる。その強さ、圧倒的である。速いんだ、この動きが。ただ速いだけでなく、荒々しさも、そして重厚さも感じさせる。

 「ぬいが登場するのが唐突だから、その前に画面に出しておいた方がいいんじゃないか」とか、小さな粗を感じないわけではないが、それでも『隠し砦の三悪人』の時のように長さを感じるようなことは無いし(上映時間は110分)、テンポはいいし、最後までワクワクさせてくれるし、娯楽映画として素晴らしい仕上がりだ。
 宿場町のオープンセットは舞台装置として優れた効果を上げているし、宮川一夫のカメラと佐藤勝の音楽も映画を見事に引き立てている。

(観賞日:2011年10月7日)

この記事が参加している募集

#おすすめ名作映画

8,207件

#映画感想文

67,412件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?