【365日のわたしたち。】 2022年4月22日( 金)
どこに行っても、私は私なんだな。
そう思った。
先日、溜まりに溜まった有給を消化するため、1週間ほど海外に行くことにした。
ずっと行ってみたかったハワイ。
芸能人がこぞって行くハワイは、きっと何か特別なものがあるのだろう。
出国前の私は、そんな期待でパンパンだった。
そして現地に到着。
空港から外に出ると、この時期だというのに、もう真夏のような日差しがサンサンと降り注いできた。
けど、気温は暑すぎず、空気もカラッとしていて過ごしやすそうだな、と感じた。
その後、事前にお願いしていたホテル行きのシャトルバスに乗り込み、無事にホテルに到着する。
慣れない英語でなんとかチェックインを済ませた後、部屋に向かう。
今回はかなり奮発して良いホテルにしたので、とてもワクワクしていた。
部屋のドアを開けると、ブワッと白い陽の光が目に届いた。
思わず目を瞑ってしまう。
そしてゆっくりと目を開けると、目の前には青い海が広がった窓が見えた。
思わず窓に駆け寄る。
青い海は遠くの方まで広がり、地球は丸いことを実感する地平線へと繋がっていった。
少し下に目線を動かすと、白い砂浜が広がっていて、ポツポツとカラフルな傘やシート、様々な肌の色をした人たちがミニチュアのように集まっている。
窓の外の景色にかじり付いている私の後ろで、「ニモツ、ココニオカセテイタダキマス」とカタコトの丁寧な日本語でボーイさんが荷物を置いてくれた。
そして、「ゴユックリ」と言って静かに部屋の扉を閉めた。
すっかり我を忘れてしまっていたことが恥ずかしくなり、反省する。
なんだか自分の人生がここから変わるような気がするんだ。
私は急いでスーツケースを開け、水着やワンピースを取り出す。
そして早速海の方へ繰り出すことにした。
ハワイの景色は、どこも独特なカラフルさがあった。
気持ちを高揚させてくれる感じ。
さらに夕方になると、海に陽が沈むのを眺めることができ、それもまたセンチメンタルな気分になるカラーだった。
滞在期間中、予約しておいたアクティビティに参加したり、ガイドブックに載っている有名なお店を見て回ったり、まさに「旅行」という旅行をできる限りエンジョイした。
正直に言って、めちゃくちゃ楽しかった。
ただ、一つ気づいてしまったことがある。
私がこの旅行前から抱いていた希望。
何か自分が変われる気がする。
それは、この旅行では得られないということ。
私はずっと私のままだった。
多分、環境などを変えることが必要な場合もあるんだろうけど、私はそうではなかったらしい。
毎日観光を終えて部屋に戻ってくると、結局何も変わっていない自分が見つかって、ひどく落ち込むのだった。
そもそもどんな風に変わりたいとか、そんなのもはっきりとはなかったんだけど。
なんだか変わりたかったんだ。
でもそれは、この旅行では実現しなさそう。
そんなことが、ホテルの部屋に戻ってくるたびに、実感させられた。
私はあと2日でハワイを去る。
とても楽しい時間だったけれど、さらに大きな課題を抱えて帰ることになりそうだ。
どこに行っても、私は私なんだな。
それは希望のような、絶望のような、なんだかとても曖昧な真実に思えた。
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