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外資系から社内異動で海外移籍する方法

私は2021年に外資系IT企業から社内異動の制度を使ってシリコンバレー本社勤務のポジションに移籍しました。新卒で社会人になってから5年半でアメリカに海外移籍しています。

最初の4年半はスキルアップ&海外勤務の準備に費やして、次の1年間で具体的に現地の面接を受けたり、ビザの準備をしました。

新卒で働き始めてからずっと、"最短で海外勤務するために何が必要か"を考えて、社内の根まわし・スキルアップを図ってきたかたちです。

このnoteでは、いつか海外で仕事がしたいと考えている方🌎に向けて、具体的にどんなプロセスがあったかをご紹介したいと思います。


📄ビザについて


海外移籍の中でも、特に「アメリカへの移籍」を考えてらっしゃる方は、ビザの問題が気になるところだと思います。

私の場合、幸運にも配偶者ビザ(グリーンカード)を取得することができました。そのため、会社に就労ビザ等のスポンサーをしてもらう必要が無かった点は、とても恵まれていたと思います。

以下でご紹介する内容は、ビザの有無に関わらず、海外移籍では必要になるプロセスなので、ご興味のある方は読み進めていただければと思います🙇

アメリカの就労ビザ?🍵

ここ数年、会社に就労ビザのスポンサーをしてもらって日本在住からアメリカに移籍するのは、非常に困難になっている印象です。(※駐在員ビザでの赴任、または専門職ビザでの移籍を除く)

どうしてもアメリカに拘りがある場合は、学校に通って卒業後のOPT期間中に働く、といった方法があるかと思いますが、アメリカに拘らずカナダやヨーロッパ圏もとても素晴らしい目的地です。他の方がnoteにまとめてくださっているのでご参照ください👇🌎

💻海外移籍の仕組みを理解する


海外移籍をするためには、そもそも社内に海外移籍制度があるかどうか?を確認しなければなりません。

大手の外資系企業であれば、海外移籍制度があるところが多いと思いますが、制度があるのは名ばかりで、実際は使われたことがほぼ無い、という企業もあります。

そのため、社内に制度があったとしても自分の上司や人事部門がプロセスを熟知しているとは限らないので、自分でしっかりと社内のリソースを調べる必要があります💡

社内異動・海外移籍に応募するためには、今のポジションで少なくとも1~2年間勤務しているという条件が多いので、渡航したいタイミングから逆算していつから動き始めるべきか考えるようにしましょう。

🤝今の上司と会話する


海外移籍をしたい場合は、自分の上司の同意が必要です。

しかるべきタイミングが来たときに海外移籍を応援してもらえるように、上司とは良好な関係を築くように意識しました。

また、直属の上司だけでなく、場合によっては組織のもっと上のマネジャーとも良い関係を築くことによって、海外移籍が現実味を帯びてきたときにサポートしてもらえるようにしました。

私はIBMで3年間勤務したのちに、別の外資系企業に転職し、そこで2年半勤めてから海外移籍しましたが、そこでは最初の1年半は海外移籍の話は一切せず、目の前の仕事に集中し成果を出すことに注力しました。

転職してすぐ、まだ実力が不明瞭な状態でいきなり「海外移籍したいんですけど」と言われても、上司側も困ると思ったからです。

まずは実力を認めてもらうことに集中すると、上司から良い評価を得ることができますし、良い評価はそのまま海外移籍先でアピールできます。

そして、約1年半が過ぎたころに初めて、海外移籍に興味がある旨を説明し、そこから約半年~1年後に異動するタイムラインを目指していると打ち明けました。

また、上司から何のサポートが必要かも併せて伝えるようにしました。上述の通り、海外移籍のプロセスは社内に存在しても、どんなプロセスなのか?上司は何をしないといけないのか?を全く知らない上司は多いので、そこを自分のリサーチで補って、上司の負担を減らすように心がけました。

この話をするタイミングにも気を配りました。"今から半年後~1年後のタイムライン"であれば、上司と共にどんなプロセス・サポートが必要になってくるか会話を続けることができますし、上司も次の人材を探しやすくなります。

このようなコミュニケーションを取ることで、日本の上司には海外移籍のプロセスをサポートしてもらうことが出来ました。

🔍海外のポジションを調べる


実際に海外移籍の面接を受けるタイミングは、渡航したいタイミングから逆算して数か月前かもしれませんが、その時に確実にオファーがもらえるよう、もっと前の段階から出来ることは色々あります

最も大切なのは、自分が何のポジションで仕事をしたいか決めることです。海外は専門職採用がほとんどで、日本の新卒採用のようにゼロから教育してくれる企業はありません。

そのため、今の自分の専門領域に最も近く、採用された場合にその日から実力を発揮できるポジションは何かを吟味することが重要です。

私の場合、IBMにいた時は、自分の強みや何がしたいかがまだ曖昧💭でしたが、転職してセールスエンジニアになってからは、これが自分の強みだと分かったので、海外移籍先でもセールスエンジニア職に絞ってリサーチを始めました。

🌟社内異動の候補者である強みは、社内の組織図やオープンポジションの一覧にアクセスできることです。

社内の人材募集ページでは、Hiring Managerが誰かを確認できるはずなので、

✅社内のシステムでその人のチームの詳細を確認
✅チームメイトの名前や経歴をLinkedInで調査
✅社内でHiring Manager or チームメイトに連絡(最近の採用状況がどんな様子か?チームはどんな様子か?普段の仕事内容は?などを聞く)

することができます。

タイムラインに余裕を持って海外側の人と連絡を取っておくことで、いざ具体的に海外移籍の話が進んだときに、Hiring Managerに一言添えてもらったり、ちょっとした情報を仕入れて面接の時に面接官に響くようなコメントをしたりすることができました。

😀海外移籍をした人の話を聞く


上司 & 親しいチームメンバーに海外移籍に興味がある旨を伝えてからは、人づてで過去に社内で海外移籍をした人の名前を教えてもらうことができました。

私の会社の場合、

  • 日本からシンガポールに移籍

  • インドからオーストラリアに移籍

  • アメリカから日本に移籍

した人たちがいたので、それぞれどんなプロセスだったかについて話を聞くことができました。

その中でも、現在オーストラリア在住の人は同じセールスエンジニア職での異動だったので、面接のプロセスなどについても詳しく話を聞くことができました。

🚀スキルアップする


ビザの有無をさておき、

自分は現地候補者と並んで比較された時に採用したいと思われる人材かどうか?

はもう一つの非常に重要なポイントです。

社内異動とは言っても、面接のプロセスで優遇されることは無く、基本的には現地の候補者と同じ書類選考・面接のプロセスをたどります。

どんなポジションで応募するかが決まったら、現地候補者と並んでも選んでもらえるように、必要なスキルを磨いたり、英語での面接・プレゼン練習をしました。

LinkedInなどですでにそのポジションで働いている海外の人の経歴を調べれば、日本にいる間にどんな経験・スキルが必要か?どんな資格を持っていれば有利になりそうか?をチェックできます。(その人たちに直接連絡を取るのもアリだと思います!)

社内の候補者は、社内の戦略を理解していて、社内ツールに習熟している=即戦力になれる💥のが強みです。

スキル・経験がHiring Managerの求めている人物像にマッチすれば、社内の候補者は社外よりも有利なので、私はスキルアップにはかなり注力しました。

👜バックアッププランを用意する


どれだけ準備しても、海外移籍は転職活動と同じなので、計画通りにいかないこともあります。

私は最初、金融業界担当のセールスエンジニア職を受けましたが、最終プレゼン面接の後に、別の候補者にオファーが出たと知らされ、ショックを受けました。

渡航のタイミングは迫っていたので、その直後に別の業界担当のセールスエンジニア職に応募し、さらに自分のスキルが役に立ちそうなポジションを2つ応募し、合計3つの社内異動のポジションを並行して受けました。

さらに同じタイミングで他社も受け、万が一社内異動が上手くいかなかった場合でも他社で勤務できるように予防線を張りました。(のちに、こちらで提示されたオファー額を使って、現職での金額交渉が出来ました。)

私の場合はアメリカでの仕事の有無に関わらず渡航の日程が決まっていたので、日本では渡航日ギリギリの日程を最終出社日としてもらい、そこから残っていた日本の有給を消化し、その期間中にアメリカに渡航 & アメリカで社内異動の面接の後半戦を受けました。

幸い、有給消化も残りわずかのところで、複数ポジションでオファーが出たため、無職の期間無くアメリカに移籍することができました。


以上となります。

海外移籍は決して簡単な道のりではありませんが、しっかりと準備をすれば、現実的なキャリアの選択肢になると思っています💡🌎

まだまだポイントがあった気がするのですが…喉元過ぎれば熱さを忘れるで、細かいことは忘れてきています😅 思いついたらまた加筆していこうと思います。

ご質問などありましたら、気軽にコメント頂ければと思います。

このnoteが海外移籍を考えている方のお役に立てれば幸いです!


最後までお読みいただきありがとうございました!
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