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【関西学院大学 教育学部】 編入試験を受けてみて・・・

こんにちは。この記事では、関西学院大学 教育学部の編入試験を受けてみてわかったこと、感じたことについてまとめています。受験を考えておられる方はぜひご覧ください!


1.関西学院大学 教育学部 編入試験の概要

実際に私が受験した2024年度の概要です。

【募集コース】初等教育学コース、教育科学コース
        ※私が受験したのは「教育科学コース」です。

【試験日】2023年10月14日(土)

【試験内容】論文(200点)、英語(100点)、面接

【場所】関西学院大学 西宮聖和キャンパス

※2025年度の試験概要は こちら(外部リンク) からご確認ください。

2.試験の対策方法

2-1.試験ギリギリで受験を決断!

試験は10月中旬に行われたわけですが、出願は9月中頃~後半となっていました。私が受験を決めたのは7月下旬・・・。つまり出願2カ月前でした。
これはほかの編入志願者と比べてもかなり遅いと思います。

というのも、私は短大に在籍していたため、推薦枠で系列の四年制大学への編入を考えていたのです。

しかし、2年生の夏休みに自分が学びたいことは何かということを真剣に考えました。そして、もともと子どもの貧困問題に関心が強かった私は、その分野を学べる大学へ編入しようと決意しました。

特に、関西学院大学 教育学部 "教育科学コース"は、教育を取り巻くさまざまな課題に対して向き合うことができる環境です。子どもの貧困を研究対象とした教授もおられました。また、教員免許を必ず取得しなければならないタイプの大学ではないことは、教職志望でない私にとって魅力的でした。このような理由から関西学院を受験することになります。

2-2. 「論文」対策

募集要項の試験科目には「論文」と書かれていますが、これはいわゆる小論文のことです。私が受験した年度とその前年度は、教育に関する文章を読んで問いが2つ出題される形式でした。(受験年度は「青年が大人へ移行する上での課題」、前年度は「子どもの評価」についてでした。)

 ・1つ目の問いは主に本文の内容について問われるもの
 ・2つ目の問いは本文の内容を踏まえて自分の意見を述べるもの

でした。ここにその本文を掲載することはできませんので、受験を考えておられる方は関学のホームページから過去問を請求されてください。(正直、関学の過去問請求は少し面倒です…笑)

私は一時期、教職課程を履修していたこともあり、教育について最低限の知識があった(教育学部生には敵いませんが…)ことと教育について関心が高かったので論文についてはさほど苦労しませんでした。

使用していたテキストは以下のものです。

藤田晃之他.「最新 教育キーワード 155のキーワードで押さえる教育」. 時事通信社.

教育に関するキーワードが155個掲載されており、それぞれについて詳しい解説と著者の意見が書かれています。

対策では、キーワードを覚えるというよりも内容を理解することに重点を置いていました。そして、著者の意見を踏まえて自分なりの意見を各ページに簡単にまとめるようにしていました。こうすることで教育について幅広く理解し、かつ自分の意見が明確になります。これは論文対策だけでなく、のちのちの面接対策にも役立つのでおすすめです。

その上で著者の表現を参考にしながら、各キーワードについて自分で意見を文章化する練習をしていけばいいと思います。

論文対策というと、いきなり文章を書こうとする人が多いですがそれはあまりいい方法だと思いません。なぜなら、形式(型)ばかりにこだわって中身の伴わない小論文が完成するからです。もちろん型も大事ですが…。やはりそれよりも中身が評価されます。

まずは、先ほどのテキストを使って自分なりの意見を持つことから始めてみてください!

2-3. 「英語」対策について

「英語」の試験では和訳問題が出題されました。和訳問題は編入試験あるあるです。大問は2題構成で、

・大問1 英語のやや長めの文章を全文和訳する問題
・大問2 英語のやや長めの文章の内容を日本語で要約する問題

でした。 

単語のレベルでいえば英検2級よりは難しく英検準1級まではいかないレベルです。(受験した人全員がこの表現に共感してくれるはず笑)

私がおこなった対策としては①単語、②和訳演習です。

 ①単語


単語は「速読英単語1900」を使用していました。単語だけでなく、短めの長文がたくさん載っているので覚えやすくておすすめです。すでにターゲット1900などをお持ちの方はそれを使っていただいて大丈夫です!

私の場合、試験までにとにかく時間がなかったので毎日100個ペースで頭に入れていました。このペースでいけば3週間ほどで1冊を1周できます。これを何周も繰り返しました。
ちなみに受験当日までに100個以上の暗記をサボった日はありません…。それくらい追い込みました笑
試験までに余裕がある方は50個ペースぐらいを目安にすすめていってもいいかもしれません。

とはいえ、覚えなければならない単語の中にはすでに覚えている単語も含まれます。そのため、まずは覚えている単語と覚えていない単語を選別します。(覚えていないものにチェックをつけておく。)
そして、覚えていない単語を中心に暗記していきます。覚え方は人それぞれですが、私は単語帳のアプリをダウンロードして音声を聞きながら単語を目で見て覚えました。それでもこの単語はむり!!というものだけ書くようにしていました。

正直、関学の英語に関していえば英単語を書く必要はありません。和訳さえできればというとことなので英単語を目で見て、その意味が日本語で浮かべばおっけいとしていました。これには関学に感謝です…笑

はじめは100%完全に覚えられるわけではありません。当然、いくつか覚えきれていない単語もでてきます。でも大丈夫です!繰り返していくうちに覚えられます。あとから見直しやすいように、そういう単語はしっかりチェックをつけておきましょう!

約300単語おきくらいの間隔でそれまでの単語を復習する日を設けておくことも大切です。新しい知識+新しい知識+新しい知識…と続けていくとどんどん古い知識が抜けていきます。定期的にチェックをつけた単語を中心に復習するようにしてください!

モチベーションに繋がる話をするならば1900語覚えておけば、関学教育の編入試験の英語において、単語でつまずくことはないです!

 ②和訳演習

和訳には、以下のテキストを使用していました。

伊藤和夫. 「英文和訳演習[基礎編]」.  駿台文庫.

短めの長文とその訳についてわかりやすい解説が載っています。ところどころ辛口な解説なのがこのテキストの特徴です笑

どういう訳が正しくて、どういう訳が間違いなのか比較した解説が含まれるため、採点側の立場を理解したうえで和訳を演習できるのがいいところです。

このシリーズには「入門編」、「基礎編」、「中級編」、「上級編」とありますが、関学の教育であれば「中級編」までやっておけば大丈夫です。(上級編はレベチです。)

和訳に自信がないという人は「入門編」からはじめてみてください。割と自信がある人でも「基礎編」からはじめられることをおすすめします。

テキストの使い方ですが、自分で和訳しながら、わからないところは解説をとにかく読み込みました。それからもう一度自分で和訳していきました。これを何度も繰り返します。

ここで注意してほしいのが、著者の訳だけが正解というわけではないということです。もちろん、著者のように訳すことができればそれに越したことはないですが、相当難しいと思います。模範解答と比較したときに表現よりも内容が一致することを心がけてください。

とはいえ、模範解答の表現を何度も目にするうちに自然とそれに近い訳をするようになってきます笑 何度も繰り返し訳す練習をしてください!

 ③英文法

文法はやっておいたほうがいいです!!でも、私の場合そんな時間の猶予はなかったので「単語」と「和訳演習」だけで乗り切りました。ただ、両方の対策の中で長文でよく出題される文法については抑えておくようにしていました。

2-3. 面接対策

これといった対策はしていません。特に、誰かに面接の練習に付き合ってもらったことはありませんでした。ただし、自分の考えを明確にして話す練習はしていました。
志望理由書を作っていく中で、志望理由や学習計画、研究計画、卒業後の進路などは自分の言葉である程度話せるようになると思います。だからこそ、志望理由書は自分で時間をかけてしっかりと仕上げてください!
後に詳しく述べますが、教育に関することも質問されます。これは、2-1.で紹介した論文対策のテキストを使っておけば大丈夫です。

話すのが苦手!という人は友達や学校の先生などにお願いして練習してください!!

3.試験1週間前にまさかの

試験1週間ほど前だったと思います。家に関学からレターパックが届きました。

中を開けてみるとゼミの希望調査でした。どのゼミに所属したいかを考え、それぞれ希望のゼミについてなぜそのゼミを希望するのかを書いて試験当日に持ってこいというものでした。さらにはどんな研究をしたいのかや自己紹介をする設問もあったと思います。

私は編入試験を受けるにあたって、どんな研究をしたいかについてはある程度はっきり決めていたのでさほど困りませんでしたが、試験の1週間前にいきなりこういう課題が届くのは予想外でした!!

当然この課題は出願後に課されるものなので、志望理由書は出願時にすでに提出済みです。どのゼミで募集があるかはこの課題をもって正式に知ることとなります。
そのため、志望理由書で〇〇ゼミに入りたい!と書いて提出した場合、結果的にそのゼミの募集がなければ志望理由書の内容自体が弱くなってしまうのです。
ちなみに、出願前にどのようなゼミがあるのか教えてほしいと大学に問い合わせましたが、「出願後に案内するのでそれまでは教えられない」とのことでした。(いやいや、志望理由どころか出願するかどうかに関わる大事な部分なんですが、、、🤫)

4.ついに試験前日!!

試験に絶対に遅刻しないようにするのと朝からバタバタしたくない!ということで試験前日は大学近くのホテルに宿泊しました。夜10時くらいまでは勉強したと思います。試験の緊張とホテルという普段と違う環境のせいか、なかなか寝つけませんでした笑

5.試験当日

試験会場は西宮聖和キャンパス。ホテルから徒歩で向かいました。
なんといっても会場までの坂は地獄で途中で足がパンパンになりました笑(ちなみにバスでいく方法もあるようです。)

会場に入ったのは集合の15分ほど前。すでに多くの受験生が来ていました。
ざっと14名くらいはいたと思います。この時「多すぎる・・・」と不安になったことを覚えています。というのも、例年の受験者は8名前後だからです。

広いシーンとした教室でみんなもくもくとテキストを読み込んでいました。
私も周りと同じように最後の復習をしていました。

ちなみに試験はスーツで行きました。面接があるせいかほとんどの人がスーツだったと思います。

 5-1. 1時間目:論文

試験は「論文」からのスタートです。問題用紙が配られてから試験開始の合図があるまでは当然、どんな問題が出題されるのかわからないわけですが、自分の得意なテーマが来てほしい!!と心の中で祈っていました笑

そしてついに試験開始!
問題を開いたとき、正直「おわった」と思いました。「青年期」やら「移行期」やら少なくとも得意とは思えない単語が目に入ったからです。しかし読んでみると内容自体はそれほど難しくなく、問1の筆者の主張をまとめる問題はスラスラと解答できました。

問2は自分の意見を述べる問題ですが、正直なところ問題の意図がよくわかりませんでした。とはいえ、自分の意見を教育の観点から述べました。

どちらも制限字数ギリギリまで書いたと思います。問2を書き終えたのは試験終了30秒ほど前でした。(あぶなかった・・・。)

試験を終えてから感じたことですが、問2の自分の解答が問題の意図からズレたのではないかと不安になりました。「根性論」のような解答をしたからです。もちろん論理的な主張は展開しましたが、「元気があれば何でもできる!」くらいに根性論だったかもしれません笑

論文の配点は200点でかなりウエイトが大きいため、やらかしたと思いました。

 5-2. 2時間目:英語

英語の試験は文法の対策が十分でなかったので正直不安でした。

しかし「試験開始!」の合図で問題を見た時に「いけるかも」と思えました。周りの人ですでに手が全く動いていない人も何人かいたように思います。
そういう意味では英語は差がつきやすいのかもしれません。特に和訳はそれに特化した対策をしていないと難しいからです。よほど英語が得意な人でないとぶっつけ本番は撃沈します。

完璧に和訳できたわけではありませんが、何とか乗り切りました。

 5-3. 3時間目:面接

昼休憩をはさんで面接があります。受験番号ごとに面接の時間が決められているため遅い人だと2時間くらい待たなければいけません。ここは運なので遅い人は本当にかわいそうです。
また、面接の時間になると指定校推薦入試の受験生もやってきました。

私の場合、面接までに1時間弱時間があったのでそれまでは話す内容をまとめていました。

それぞれの面接時間が近づくと面接会場へ移動するように案内があります。
少し歩いて面接会場へと移動しました。

部屋の前に椅子が用意されていて呼ばれるまではそこで待機します。

そしてついに呼ばれて面接が始まりました。面接官は2名、受験者は1人の個人面接です。受験番号と氏名、本人確認がおわったあとに、

面接官:「これから5個の質問をします。それぞれ2分程度で回答してください。」

と説明がありました。

ざっくりと以下のようなことを質問されました。(1問おぼえていません)

・志望理由
・宿題を課すことの是非についてどう考えるか。
・子どもの体力低下についてどう考えるか。
・学校に日本語が不自由な生徒がいたらどう対応するか。

それぞれ質問をされた後にタイマーで時間をカウントされます。(ん?アナウンサーの試験?笑)
どの質問にも2-1論文対策で使用したテキストの内容を交えながら2分程度で自分の意見を述べられたと思います。

面接の回答は自信がありました。面接官の方からあらかじめ用意された5問以外について聞かれることはありませんでした。また、回答に対する深堀りも一切ありませんでした。(ほかの面接会場がどうかはわかりません。)

少なくとも圧迫面接ではなかったです。落ち着いた環境で答えられました。

面接がおわった人から各自帰宅です。

6.【合否発表】試験を終えて・・・

論文での「根性論」のような解答に自信がなかったことから不合格だろうと思っていました。そのため、合格発表日を意識すらしていませんでした。

1か月ほど経ったある日、ふとポストを開けると関西学院大学と書かれた封筒が。かなり薄い封筒です。

その時、すでに合格発表があったことを知りました。この薄さは不合格だろうと開けてみると・・・

「合格」という文字が!!!

かなり驚きましたし、非常にうれしかったです。

おそらく論文の評価は悪くなかったということでしょう笑

私が受験した年度の試験結果は以下の通りです。

※人数はコース合計

結局、関学に進学することはありませんでしたが私にとって成功体験の一つになりました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!受験される方の参考になれば幸いです!

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