一目で分かり、誰にでもできるように。
「働き方改革に手詰まり。どうしたら良い?」
以前こんな話を上司から受けて、がっかりした記憶があります。なぜなら「今あるものは無くさずどうにかしたい」という趣旨だったからです。そんなことは不可能です。声を上げることは大切だけれども「期待して待っていっても何も変わらない」と思った私は、自分なりの働き方改革を進めてきました。とっても地味で、誰にでもできる、あなたもやっていることかもしれません。
個人レベルで今取り組んでいることは「データを残す」ことです。そんなこと、誰にでもできますよね。私が一番大切にしていることは〝一目で見て分かる〟データを残すことです。
私が取り組んでいることをいくつか紹介します。
❶データを時系列に保存
例)①R544職員会議 ②R548学部会
❷スケジュール・記録表を作成
起案の有無、やりとり日時、出張等を記載
例)📄起案 📅◯月◯日(〇〇さん)🚙出張
❸ひとこと反省(❷スケジュールに追記)
例)1週間早めの方が良い。〇〇は今後も継続。
❹作成資料の選定によるスリム化
無くても良い提案・議題・資料は作らない。今年作ってみて、不要だったものは次年度絶対に作らせない。
※相談して「いらない」ってなったけど、やっぱり必要だった…怒られた…みたいなこともあります笑 慎重に!
❺〇〇できることのみに絞る
①子どもたちが成長
②次年度に初めて担当になった人も
③勤務時間内に
★+α自分の色を足す(得意分野やアイディア)
ポイントは、週案と同様にこまめに記録をとることです。分掌でも、授業でも、行事でも、要領は同じです。作成資料、PowerPoint、指導案、教材教具データもすべて、誰かがやりたい時に使えるように残しています。「たれめさん、あのデータください!」「あの教材貸して!」そんな風に共有できるようになってきました。ありがたい限りです。
何年もこれらを続けてきた結果「たれめ先生の後を引き継ぐのは安心」と沢山の先生方に評価して頂きました。引き継いだ後輩たちも無事に役割を務め、さらにパワーアップした引き継ぎがなされていることと思います。
一方で〝丁寧過ぎる〟というご意見ももらいます。確かに「ファイル見れば分かるじゃん」という経験豊富な先生方もいます。でも、私が目指したいのは「誰が担当になってもできる」ようにしたいのです。新卒の先生、初任の先生、異動したての先生…みんなができるようにしたいのです。それが成せれば、チームとしての力はグッと高まります。
また、教員の仕事は〝個人に頼りすぎている〟と私は感じています。〝仕事ができる〟と言われる人に仕事を固め「〇〇さんがいなくなったらできない」事例が多すぎる。何年も在籍する先生に仕事が偏り過ぎている。せっかくの素晴らしい技術や知見…「学校に残していこう」「共有していこう」「みんなが同じようにできたらよくない?」と思い、こうした地味な働き方改革に取り組み続けています。
多忙な現場、時間は1分でも惜しい。だからこそ、細やかな情報を〝誰でも使いやすいように〟残し〝誰が担当になってもできるように〟しておくことが、教育の質を保ち、さらにアップデートしていくことに欠かせないことだと、私は思っています。文科省、教委、管理職だけじゃない。私たち最前線の教員にもできることがあります。みんなで、働き方改革を進めていきましょう。
まずは、私のできることから。
一目で分かり、
誰にでもできるように。
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