平川武治の全仕事・私文古書庫:

既存ファッションメディアは広告営業収入が全て。その”広告力学”によって編集されている”…

平川武治の全仕事・私文古書庫:

既存ファッションメディアは広告営業収入が全て。その”広告力学”によって編集されている”御用メディア”では書けない独自の眼差しによるアーカイブの集大成。その思考視点はモード考現学。'85年来パリを主軸としたモード・リアリティを根幹に「時代とその社会と人間とモード」を鋭く斬る評論集。

最近の記事

"The LEPLI" ARCHIVE 126/ 「バイ、バイ、the 20's Fashions!!—その壱、"JUNYA-WATANABE"

文責/ 平川武治: 初稿/ 2014年9月27日: "JUNYA-WATANABE"/  君はあの、”ポリーマグー、お前は誰だ!”を知ってるかい?/  僕は今朝のJUNYA WATANABEの新作コレクションを愉しく読ませてもらった。 そこで想い出したのが、あの“ポリーマグー、お前は誰だ!”だった。 確か、’68年(?)、W.クラインの第2作目の映画だった事を想い出す。 ’60年代を代表する否、この時代には早すぎた映画だった。 その後、この映画は“戦後のアヴァンギャルド”

    • "The LEPLI" ARCHIVE 125/「Anrealageの事、このデザイナーの本質を確りと書留めておこう。」

      文責/ 平川武治: 初稿 / 2014年9月26日:  遅れて来た『コムデギャルソン症候群』の独り、/  '90年代半ばから日本人でファッション・デザイナーになりたい人種たちのその多くが、 当時の仕掛けれれたファッションメディアに煽られた、「コムデギャルソンが凄い!」が そんな彼らたちのモチベーッションであった。 そんな時代を代表するのがこのブランドデザイナーでしかなかった。 まさに、彼も遅れて来た『コムデギャルソン症候群』の独りであり、 一昨日、憧れの巴里コレクションデビ

      • "The LEPLI" ARCHIVE 124/「ファッションの世界で”倫理観”を考えるとき、企業コムデギャルソンと 川久保玲の場合は?-要らぬお節介編。 」

        文責/ 平川武治: 初稿/ 2014年9月17日: 写真出典/ 1981年発刊のあるファッション誌より。: www5g.biglobe.ne.jp/-wo-house/82ss-85ss.htm 『もう少し、ファッションビジネスの世界における「倫理観」を企業コムデギャルソンを 例に、考えてみよう。』  1) 「友人の言葉から引き込まれて考え込んだ企業、CdGとそのオーナーデザイナー、 川久保玲のこと。」  ——「例えば、コムデギャルソンはファッションの世界では凄い(?

        • "The LEPLI" ARCHIVE 123/『自分が捨てたゴミは自分で拾え!!』新たなファッションビジネスの世界を創成するために。

           文責/ 平川武治。  初稿/ 2014年9月15日。   これからのファッション人間もカッコ良く生き延びたいのであれば、 『スローライフ』に於ける『スローファッション/スロークロージング』について関心を 持ち、その為の共生可能なライフスタイリングも考え実行するべき時代が来ています。  作られたモノの最後は全て、『ゴミ』になる。 格好付けて自己満足の世界でデザインされ、自我と慾のシステムで販売されるモノの経路を 客観的に考えてみると下記の様になり、その ”モノの最期は全て

        "The LEPLI" ARCHIVE 126/ 「バイ、バイ、the 20's Fashions!!—その壱、"JUNYA-WATANABE"

          "The LEPLI" ARCHIVE 122/「カルーセルに乗ってしまった以上語らなければいけないのだろうか? ひらかわ版『川久保玲-コムデギャルソン論ーその弐』

           文責/ 平川武治:  初稿/ 2014年9月10日+追記/ 2024年3月記。  写真/ Hirakawa Miquele by HANAYO:   「“ 語らなければいけないのだろうか? 最近のコムデギャルソン、川久保玲のコレクションを??−2。」 ――もうすぐ、次のパリコレが来るという前に、やはり語っておかなければならない事。”  僕は1985年にパリでメンズのコレクションが現在のようなスタイルで始まった時から、 このブランドのコレクションを見始める機会を持った。

          "The LEPLI" ARCHIVE 122/「カルーセルに乗ってしまった以上語らなければいけないのだろうか? ひらかわ版『川久保玲-コムデギャルソン論ーその弐』

          "The LEPLI" ARCHIVE 121/「カルーセルに乗ってしまった以上語らなければいけないのだろうか? ひらかわ版『川久保玲-コムデギャルソン論ーその壱。』

          文責/平川武治: 初稿/2014年9月10日記: 写真/Hirakawa Miquele By Hanayo.   「“ 語らなければいけないのだろうか? 最近のコムデギャルソン、川久保玲のコレクションを??−1。」 ――もうすぐ、次のパリコレが来るという前に、やはり語っておかなければならない事。” 僕は1985年にパリでメンズのコレクションが現在のようなスタイルで始まった時から、 このブランドのコレクションを見始める機会を持った。 この時から僕もパリの”モードのカルーセルに

          "The LEPLI" ARCHIVE 121/「カルーセルに乗ってしまった以上語らなければいけないのだろうか? ひらかわ版『川久保玲-コムデギャルソン論ーその壱。』

          C-KDI-9/桑沢合同講義デジュメ715年版-4; 「巴里モードを25年見続けて来て! 新たなファッション-パラダイムを探そう。」

          文責/平川武治; 初稿/2015年5月記; 写真/展覧会「1997年 Big Bang展:M.M.M.エスキースデッサン/巴里ガリエラ」 By Taque. *ファッションとは消費産業であり実業である。;  結論的視点は、「今後」も「これからも」モードのキャピタルとしての この街、”巴里”は彼らたちが築き上げて来たスタンダードとそのためのボキャブラリィーがあり、“ルール”があり、それらを継続される為には余計なモノはいらないのである。その背景には、この巴里のモードの世界とはユ

          C-KDI-9/桑沢合同講義デジュメ715年版-4; 「巴里モードを25年見続けて来て! 新たなファッション-パラダイムを探そう。」

          "The LEPLI" ARCHIVE 120/『横浜トリエンナーレに思う事或いは、“アーチスト症候群”たちへ、』

          文責/平川武治。 初稿/ 2014年9月 8日。 写真/隧道”雪の下口” By Taque. はじめに、/   読み終えたばかりのスーザンソンタグ、『こころは体につられて−1』(1964-68) に このような一文を見つけた、この時代のこの様な人は凄い。 彼女、S.ソンタグも、”学び、旅し、創作し、男を、女を愛し、恋し、論じ、愉しみ、読み、 映画を見、芸術を嗅ぎ分ける”強烈なる個性の、可愛い人間であった様だ。  『芸術は、現在に於ける過去の全般的状態だ。(参考、建築)「過

          "The LEPLI" ARCHIVE 120/『横浜トリエンナーレに思う事或いは、“アーチスト症候群”たちへ、』

          C-KDI-8/桑沢合同講義デジュメ715年版-3; 「巴里モードを25年見続けて来て。”モードの変歴” と "フランス式奢侈産業/コルベールシンジケート”の事など。」

          文責/ 平川武治; 初稿/ 2015年春;  ”はじめに、追記として、”/ 2024年03月21日追記。  昨今の”ラグジュアリーファッション ブランド・ブーム”の原型がここに書かれています。 ヨオロッパがまだ白人至上主義者たちで構造化されていた時代に「重商主義」が唱え始められ競う合うそれぞれの欧州諸国が自国の経済戦略として、今の言葉で言えば「貴金属商品の 地産地消」政策でした。  即ち、上質な貴金属をそれぞれの伝統技術に委ね、「文化を武器」に”宝飾品ジュエリー” などにし

          C-KDI-8/桑沢合同講義デジュメ715年版-3; 「巴里モードを25年見続けて来て。”モードの変歴” と "フランス式奢侈産業/コルベールシンジケート”の事など。」

          "The LEPLI" ARCHIVE 119/『アートとデザインの根幹の差異とは?−2。 ”ファッション・クローン”の誕生とその新しさ。』

          文責/ 平川武治: 初稿/ 2014年9月 7日: 写真/ワッサー・アパートメント、ヴィエナ。 プロローグ/       『思想なきラディカルは名声を得る事で自己防衛へ廻るだけだ。』  『その美は人間の欲望、奢侈、快楽、快適さを満足させてくれるものとしての それであったと言えた。 つまり、現実的欲求の範囲内のものであった。  それに対し『自由』と結びついた『美』は現実の欲望を超越し、 それとは無縁の地平で求められるべきものであった。』 出典/『芸術崇拝の思想ー政教分離とヨオ

          "The LEPLI" ARCHIVE 119/『アートとデザインの根幹の差異とは?−2。 ”ファッション・クローン”の誕生とその新しさ。』

          C-KDI-7/桑沢合同講義デジュメ715年版-2;「どうか、風化させないためにも、『東電原発企業事故』と言うブランド- アイテムを考えてみよう。ー27年間ほどのモードを通じての”巴里-日本生活”で学んだ事の幾つか。」

          KDSの生徒たちへ、5月14日のデジュメ:  「 どうか、風化させないためにも、 『東電原発企業事故』と言うブランド-アイテムを考えてみよう。 ー27年間ほどの、モードを通じての”巴里-日本生活”で学んだ事の幾つか。」 初稿/2015年06月22日: 文責/平川武治: 写真/M.M.M.のエスキースデッサン:  はじめに、「“3:11/FUKUSHIMA”が教えてくれた根幹とは。」;  僕は、平成23年3月11日のあの大災害とそれによって引き起こされた”東京電力福島原子力

          C-KDI-7/桑沢合同講義デジュメ715年版-2;「どうか、風化させないためにも、『東電原発企業事故』と言うブランド- アイテムを考えてみよう。ー27年間ほどのモードを通じての”巴里-日本生活”で学んだ事の幾つか。」

          "The LEPLI" ARCHIVE 118/ 『アーチストとファッション・デザイナー、その差異の根幹とは??』その壱、;

          文責/平川武治: 初稿/ 2014年9月 1日: 写真/ エスキース・スケッチ by M.M.M. : プロローグ−1/ 『現代世界は反倫理的な構造によって支配、管理されている。 この根幹を世界システム化したのは白人たち。 そんな白人たちに未だ、コンプレックスを埋め込まれてしまっている 従順な多くの日本人若者たちよ。』 1)前回の眼差しのデジュメは、 / 『若者たちは”東京オリンピック”までに自分たちのこれからの立ち居場所を、その学んだ知識とスキルと技術を持って自分の世界

          "The LEPLI" ARCHIVE 118/ 『アーチストとファッション・デザイナー、その差異の根幹とは??』その壱、;

          C-KDI-6/桑沢合同講義デジュメ; 「2015年版/ 巴里モードを25年見続けて来て、- 巴里モードとは? その現在と今後への考えられる視点。」 

          文責/平川武治; 初稿/2015年; 写真/ ”Studio Berçot Paris"の卒業コレクション'18.  「モードの巴里」の現状と現実の苦悩とは?; 1>嫌がる巴里;  結論的視点は「今後」も「これからも」モードのキャピタルとしてのこの街、”巴里”は 彼らたちが築き上げて来たスタンダードとそのためのボキャブラリィーがあり、それらを 継続される為には余計なモノはいらないのである。  その背景には、この巴里のモードの世界とはユダヤ人たちによって構造化された「利権

          C-KDI-6/桑沢合同講義デジュメ; 「2015年版/ 巴里モードを25年見続けて来て、- 巴里モードとは? その現在と今後への考えられる視点。」 

          書き下ろし原稿/ 私感雑感、世田谷美術館の「倉俣史朗展」を見て、改めて思い出すいろいろ。

          文責/ 平川武治。 初稿/ 2024年01月10日。  写真家/ Hirakawa Miquele-さん By hanayo. 世田谷美術館で行われていた「倉俣史朗展」;  パリへ来る前に、世田谷美術館で行われていた「倉俣史朗展」へ駆け込んだ。 まず、倉俣さんの人柄と彼が生み出した“戦後日本のモダニズム”そのものの懐かしさに襲われてしまった。そして、その懐かしさと共に、もう少し倉俣さんのミラノや巴里での活躍と戦後日本のデザインの”根幹”をそれなりに深く、しっかりまとめられな

          書き下ろし原稿/ 私感雑感、世田谷美術館の「倉俣史朗展」を見て、改めて思い出すいろいろ。

          "The LEPLI" ARCHIVE 117/ 「三伏の候、”モードやファッションを論じるより、社会の変貌と社会的責任を意識する事。”の新しさ。」 

          文責/ 平川武治: 初稿/2014年8月30日: 写真/ 裏八幡25宿坊跡: プロローグー1/  『 嘗て、ロランバルトは言った。 神話はかたりの形式であり、内容のものお代ではない。 神話の形式には限界があるが、内容には限界がない。 どんな内容であっても、神話的な語り口を持ってすれば、全て、神話になるのであると。 思えば、神話的な語り口というのは貧慾なのもである。』  又、ミッシェルフーコーは、「何を語るのかではなく、何を語らないのか?」 これがテキストの権力区的構造である

          "The LEPLI" ARCHIVE 117/ 「三伏の候、”モードやファッションを論じるより、社会の変貌と社会的責任を意識する事。”の新しさ。」 

          "The LEPLI" ARCHIVE 116/    モードから読む『表と裏』−7;      若手プレタポルテデザイナーの立ち居場所。

          文責/平川武治; 初稿/2014年4月28日; 写真/ 昨年2月12日に永眠された数多くのデザイナーたちを育成してこられたFRANCINE PAIRONの墓石;By Taque.  コレクションも終わり時間が経った。;  なので再度、考え現在のプレタポルテデザイナーの若手と称されるデザイナーたちとは どの様なデザイナーが、どの様な仕事をしているかを改めて考えてみよう。  ここにも『表と裏』の世界になるのだろうか? ラグジュアリー系の広告費を出している企業デザイナーたちが表

          "The LEPLI" ARCHIVE 116/    モードから読む『表と裏』−7;      若手プレタポルテデザイナーの立ち居場所。