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日光に来て13年目。古希を迎えた偏屈爺・たくき よしみつ が、タヌパック日光スタジオか…

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日光に来て13年目。古希を迎えた偏屈爺・たくき よしみつ が、タヌパック日光スタジオから音楽やコラムを発信しています。 内容は多岐に渡るので、タイムラインからよりも、テーマ・ジャンル別に整理してある「マガジン」から、読む(見る、聴く)ものを選んでください。

マガジン

  • 新コロ・倭苦珍・医療・政治

    あまりにも深刻で危険な状況になってきたので、このテーマの過去投稿をまとめることにしました。

  • 日光かわず庵雑記帳

    作家・たくき よしみつ のWEB日記『のぼみ~日記』(https://nikko.us/nikki/)の中から、コラム的なもの、時事問題的なものを選んで再編集し、集めました。

  • 幸せビンボー術

    コロナ時代、価値観を変えて新しい生活スタイルに移行するための実践的ヒント集。地方移住からPCソフトの選び方まで。

  • 凡太と学ぼう 真・日本史(投げ銭マガジン)

    現代人、特に若い人たちと一緒に日本人の歴史を学び直したい。学校で教えられた歴史はどこが間違っていて、何を隠しているのか? 現代日本が抱える諸問題はすべて歴史の中に根源があった。これ以上瞞されないための基本認識として「人間史」を見つめ直す。 ※各回は今のところすべて無料公開していますが、寄附(投げ銭)していただけるかたのために有料マガジンとしてまとめました。 ※2024年1月11日より、オンデマンドブックで『馬鹿が作った日本史 縄文時代~戊申クーデター編』として販売しています。本格出版化も検討いただいています。

  • 人生の「相対性理論」

    理不尽な世の中で限りある人生を悲劇に終わらせずまっとうするための新発想処世術。

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固定された記事

「マイルド・サバイバー」という生き方

「マイルド・サバイバー」とは?コロナパンデミック騒動が勃発した2020年以降の世界は、それまでの常識では考えられないような変貌を続けている。食料やエネルギー資源の供…

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1年前
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『3.11後を生きるきみたちへ』にすでに書いていた「専門家の嘘」 と 国家的犯罪に加担するマスメディアの大罪

ようやく『用務員・杜用治さんのノート』の英訳に着手した。 しかし、冒頭のカタカムナのところはどうしても英訳不能だと判断し、カットすることに。代わりに、森水校長に…

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10日前
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英訳本2冊が届いた

Amazonから英訳本2冊が手元に届いた。 Amazonで作るとA5が基本になるので、タヌパックブックスでいつも作っているB6判より一回り大きい。欧米ではこれが基本なんだろうか…

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12日前
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『新釈・クレムナの予言 タラビッチが見た2025年』英訳本を出版

 前回の日記から1週間空いた。  この間、引き続きDeepLを使って『新釈・クレムナの予言 タラビッチが見た2025年』の英訳に取り組んでいた。  この本は今でも紙版が毎日…

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3週間前
1

DeepLで英訳本を出版してみた

 前回の日記で、「いろいろ調整は必要だが、DeepLに翻訳させた英文をじっくり見直して修整していくだけでも、かなりちゃんとした英訳本になるかもしれないと感じた」と書…

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1か月前
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進化したDeepLで英訳本は作れるか?

知らないうちに翻訳ソフトDeepLが進化していた。 以前、試してみたときは制限があり、スムーズに使えず、結局Google翻訳のほうが早いや……という印象を持ったままだった。…

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1か月前
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「報道特集」の「安楽死」問題を見て

3月16日放送の「報道特集」(TBS)をたまたま見たのだけれど、なんともモヤモヤした。 「安楽死」は是か非かみたいな二択議論を前提に、比較しやすい二例を対照的に並べた…

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1か月前
3

またも旧車いじめ。何がSDGsだ!

2005年製のプジョー(あちこち塗装が剥げてきたが、走りは絶好調)を車検に出してきたのだが、修理屋の大将が「8月からヘッドライトの検査基準が厳しくなるので古いクルマ…

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1か月前
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馬鹿が作った明治(7)西南戦争の実相

イシ: さて、西南戦争の話に移るわけだけれど、多くの人はこの戦いを、不平士族が西郷隆盛を担いで九州で起こした反乱を明治政府軍が抑え込んだ戦いだと解釈していると思…

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1か月前
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廃仏毀釈という悪夢

イシ: 西南戦争の話に進む前に、どうしても強調しておきたい事柄がある。それは明治初期に起きた廃仏毀釈という、常軌を逸した民衆暴動だ。なぜあんなことが起きたのか。…

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1か月前
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やる気が出ない「気」を吐き出す

気がつくと3月に入っていて、昨日は東京マラソンなんかもあったのだが、とにかくこのところずっと毎日毎日やる気が出ない。 まず、1日中睡い。いくら横になっても睡い。 何…

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1か月前
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馬鹿が作った明治(5) 台湾出兵/江華島事件~日朝修好条規/黒田清隆の実像

台湾出兵というガス抜き策 凡太: 年表を見ると、征韓論で揉めている明治6(1873)年9月3日に「木戸孝允、朝鮮及び台湾征討に反対する」、翌年、佐賀の乱が勃発してい…

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1か月前
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征韓論という病理・佐賀の乱の司法崩壊

イシ:  さて、岩倉使節団が出発する直前、政府内では朝鮮との国交をどうするかで議論が持ち上がっていた。いわゆる「征韓論」論争だね。  当時の朝鮮は興宣大院君(フン…

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2か月前
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平林くんのビフナンバーが100番台だったら5分台は出た?

新コースとなった大阪マラソン2024は、國學院大3年生の平林清澄が初マラソン日本最高(日本歴代でも7位)の2時間6分18秒で優勝という驚きの結果になった。 平林は以前から…

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2か月前
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馬鹿が作った明治(3)グダグダだった岩倉使節団

イシ:  不意打ちクーデターのように廃藩置県を決行したわずか4か月後、政府は総勢107人に及ぶ海外視察団を派遣する。俗にいう「岩倉使節団」だね。  特命全権大使として…

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2か月前

ないないづくしで発進した明治政府

イシ: 私は明治政府を「ないない政府」と呼んでいる。いろんなものが「ない」まま、無理矢理発進してしまった「子供の政府」だね。  まず、金がない。  もともと金が…

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2か月前
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「マイルド・サバイバー」という生き方

「マイルド・サバイバー」とは?コロナパンデミック騒動が勃発した2020年以降の世界は、それまでの常識では考えられないような変貌を続けている。食料やエネルギー資源の供給が危機的状況に陥り、それに異常気象や天変地異も加わって、ゲームや比喩ではない、生きるか死ぬかのリアルなサバイバル時代に入った。 「グレート・リセット」の時代などともいわれるが、端的にいえば「今までの常識が通用しなくなり、多くの人は生き残れず脱落し、まったく新しい秩序の世界になる」ということだ。 戦後生まれの日本人

『3.11後を生きるきみたちへ』にすでに書いていた「専門家の嘘」 と 国家的犯罪に加担するマスメディアの大罪

ようやく『用務員・杜用治さんのノート』の英訳に着手した。 しかし、冒頭のカタカムナのところはどうしても英訳不能だと判断し、カットすることに。代わりに、森水校長にエントロピー環境論を語らせようと思い、12年前に書いた『3.11後を生きるきみたちへ』の中のエントロピー環境論、資源物理学の基礎みたいな部分を探していたら、「専門家ほど常識がない?」と題したトピックを見つけた。 原発爆発後に原子力の「専門家」と呼ばれる人たちがどれだけいい加減な嘘を並べたかを分析した文章だが、その内容は

英訳本2冊が届いた

Amazonから英訳本2冊が手元に届いた。 Amazonで作るとA5が基本になるので、タヌパックブックスでいつも作っているB6判より一回り大きい。欧米ではこれが基本なんだろうか。 フォント埋め込みのPDFで入稿しているので、中身も表紙もPDF通りに印刷される。タヌパックブックスでいつも作っているのとほぼ同じ質感、出来上がりだ。ただ、こちらが提出した表紙原稿の裏にISBNのバーコードが入り、最終ページに1枚追加されて「落丁・乱丁のお問い合わせは~」の文言が追加されているところ

『新釈・クレムナの予言 タラビッチが見た2025年』英訳本を出版

 前回の日記から1週間空いた。  この間、引き続きDeepLを使って『新釈・クレムナの予言 タラビッチが見た2025年』の英訳に取り組んでいた。  この本は今でも紙版が毎日1冊ずつくらいのペースで売れ続けていて、もはやタヌパックブックスでは断トツの「ヒット作」になっている(1日1冊ペースで「ヒット」というのも切ないのだが、十分にありがたい)。 一昨年の暮れあたりから去年の1月にかけて書いていたのだが、予言部分はセルビア語の原典をGoogle翻訳で英語に直したものを読みながら

DeepLで英訳本を出版してみた

 前回の日記で、「いろいろ調整は必要だが、DeepLに翻訳させた英文をじっくり見直して修整していくだけでも、かなりちゃんとした英訳本になるかもしれないと感じた」と書いた。  その後、なんとか気合いを入れてやってみた。  日本ではまったく売れない『神は成長する』を英訳してみたのだ。  一応完成し、AmazonでKindle版とオンデマンドペーパーバック版を販売するところまでできた。  この「できた」は、作業としてはできたということであって、はたしてこの英文が英語ネイティブの人た

進化したDeepLで英訳本は作れるか?

知らないうちに翻訳ソフトDeepLが進化していた。 以前、試してみたときは制限があり、スムーズに使えず、結局Google翻訳のほうが早いや……という印象を持ったままだった。 それが、久々に試してみたところ、Windows版無料アプリというのが出ていて、これをインストールすると、ショートカットキーだけであっという間に翻訳してくれる。 もともと精度はGoogle翻訳より優れていると評判が高かっただけに、これが無料で使えるならこんなに助かることはない。 こうなると、自著の英訳版が

「報道特集」の「安楽死」問題を見て

3月16日放送の「報道特集」(TBS)をたまたま見たのだけれど、なんともモヤモヤした。 「安楽死」は是か非かみたいな二択議論を前提に、比較しやすい二例を対照的に並べた構成。 モヤモヤの原因を考えてみると、まずは「安楽死」という言葉の扱いだ。 多くの人は、死ぬ際に苦しまずに死ねるように処置すること、だと思っているのではないだろうか。 しかし、番組で紹介した60代女性の場合は、パーキンソン病ではあっても、自力で散歩もできるし、食事もおいしくとれている。それでも、生きる意味を見い

またも旧車いじめ。何がSDGsだ!

2005年製のプジョー(あちこち塗装が剥げてきたが、走りは絶好調)を車検に出してきたのだが、修理屋の大将が「8月からヘッドライトの検査基準が厳しくなるので古いクルマは軒並み不合格になるかもしれない」と、途方に暮れていた。 ロービームの光軸でクリアライン(明暗の境目)とエルボーポイント(左側を重点的に照らすためのラインの切れ上がり部分)で合否を見る。ラインが不明瞭だったり、エルボーポイントが所定の範囲外だと即不合格になるらしい。 正確には、2018年から変更になっていた基準なの

馬鹿が作った明治(7)西南戦争の実相

イシ: さて、西南戦争の話に移るわけだけれど、多くの人はこの戦いを、不平士族が西郷隆盛を担いで九州で起こした反乱を明治政府軍が抑え込んだ戦いだと解釈していると思う。 凡太: 違うんですか? イシ: まあ、そうなんだけれど、そんなに簡単に片づけられる出来事ではないということを最初に強調しておきたいんだ。  この内乱での戦死者は、政府軍が6403人、西郷軍が6765人と記録されていて、合わせて1万3000人以上。これは戊辰戦争の戦死者数約8400人(西軍約3600人、東軍約4

廃仏毀釈という悪夢

イシ: 西南戦争の話に進む前に、どうしても強調しておきたい事柄がある。それは明治初期に起きた廃仏毀釈という、常軌を逸した民衆暴動だ。なぜあんなことが起きたのか。  これはある意味、日本人の宗教観、世界観、生活規範を政府によって塗り替えられてしまったという怖ろしい出来事なんだけれど、その怖さを多くの人は深く意識していない。  その結果、今もおかしな習慣や誤解がはびこっていたりする。  例えば、神社を参拝するときに「常識」とされる二礼二拍手一礼とかね。あれは昔からあったものではな

やる気が出ない「気」を吐き出す

気がつくと3月に入っていて、昨日は東京マラソンなんかもあったのだが、とにかくこのところずっと毎日毎日やる気が出ない。 まず、1日中睡い。いくら横になっても睡い。 何かをやろうとしても、その行為に意味が見いだせない。調子がいいときはそんなことを考える前に手が動くんだけれどな。手を動かす、脳をフル稼働させる前に「そんなことしてもど~せ……」という気持ちに支配されてしまう。 脳の劣化がひどくて、何かを思いついた先から、あるいは覚えた先からポンポン忘れる。名前(名称)や言葉(動詞と

馬鹿が作った明治(5) 台湾出兵/江華島事件~日朝修好条規/黒田清隆の実像

台湾出兵というガス抜き策 凡太: 年表を見ると、征韓論で揉めている明治6(1873)年9月3日に「木戸孝允、朝鮮及び台湾征討に反対する」、翌年、佐賀の乱が勃発している最中の2月6日に「大久保利通、大隈重信らが台湾出兵を決定」とありますが、朝鮮だけでなく台湾を攻めるという話もあったんですか? イシ: そうそう。それ、重要なので覚えておこう。  実は明治4(1871)年に、宮古島の船が琉球王国の首里王府に年貢を納めた帰りに遭難して台湾東南海岸に漂着した後、乗っていた69人のう

征韓論という病理・佐賀の乱の司法崩壊

イシ:  さて、岩倉使節団が出発する直前、政府内では朝鮮との国交をどうするかで議論が持ち上がっていた。いわゆる「征韓論」論争だね。  当時の朝鮮は興宣大院君(フンソンテウォングン)という李氏朝鮮末期の王族が支配していたんだけれど、大院君は宗主国である清を尊重した儒教の復興と攘夷を国是としていた。そこに、日本が「うちはすっかり新政府になったんでよろしく」みたいな国書を携えて挨拶に行ったところ、その国書の中に「皇」と「勅」という、宗主国である清でしか使えない文字が使われていたとい

平林くんのビフナンバーが100番台だったら5分台は出た?

新コースとなった大阪マラソン2024は、國學院大3年生の平林清澄が初マラソン日本最高(日本歴代でも7位)の2時間6分18秒で優勝という驚きの結果になった。 平林は以前から注目していたけれど、ここまで強かったとは。MGCのときのゆうかりんと同じような驚き。 それにしても、平林のビフナンバーは312番。 今大会のナンバーは、1~20が男子招待選手。101~367がエリート選手で、合計286人。312番というのはそのケツから数えて75番目。スタート時はこのナンバー順に並ぶわけで、

馬鹿が作った明治(3)グダグダだった岩倉使節団

イシ:  不意打ちクーデターのように廃藩置県を決行したわずか4か月後、政府は総勢107人に及ぶ海外視察団を派遣する。俗にいう「岩倉使節団」だね。  特命全権大使として岩倉具視。長州の木戸孝允、伊藤博文ら、薩摩からは大久保利通、村田新八ら。福井から由利公正(東京府知事)、土佐から中江兆民(後にジャーナリスト)といった面々も加わっていた。  留学目的の若者も43人含まれていて、うち5人が女子。津田梅子や山川捨松もいた。  明治4(1871)年12月に出発して、予定が延び延びにな

ないないづくしで発進した明治政府

イシ: 私は明治政府を「ないない政府」と呼んでいる。いろんなものが「ない」まま、無理矢理発進してしまった「子供の政府」だね。  まず、金がない。  もともと金がなかった長州藩なんか、いいように武器を買わされて、借金まみれだった。薩摩も土佐も懐事情はいいわけがない。難癖をつけて東北に攻め込んだのも、論功行賞の原資を東北に求めたからという見方ができるという話はしたよね。この金欠状態をどうするかは、明治政府にとって最大の課題だった。  次に、人材がいない。  旧幕府の官僚たちの