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絵に魂を吹き込んでしまった

絵を描いた。
大切な人の似顔絵だった。

全くの素人の私。
中学生の頃、美術の先生に
「おまえは絵が上手いな、けど色塗りが下手だから残念だな」
と言われて以来、そうか色塗りが下手なのか、と少しトラウマになった。

色塗りだけではなく、私は丁寧に作業する事がとても苦手だった。だから、色塗りが下手だということは私そのものを表しているとも言える。

つまり雑なのだ。

でもどうしても上手に描きたくてインターネットって調べたりした。クレヨンで色塗りをしたいと思いクレヨンで上手に描けないものかと、調べた。そして、色塗りはゴッホの自画像風にしよう、そう思い、クレヨンで何色も重ねてみた。

出来上がった絵を見て、生きてきて今までで一番、色塗りを丁寧に行なった気がした。その優越感と満足感で、絵を描くことが楽しく、なんだか心が充足した。

似顔絵を眺めてみた。

「もしかして私、絵に魂を吹き込んだ?」

そう思うほど、なんだか自分の描いた絵が平面ではなく立体的に感じ、血が通ってるように見えた。

もしかして、芸術家って作品に魂を閉じ込めてるのかも、だから時代を超えても愛されるのか?そんな気持ちに浸ってしまった。

私の絵、言葉は話さなくても何か言いたげだ。

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