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「働き方シフト」を読んだ

最近発売されたばかりの「働き方シフト」という本を読みました。

サイボウズ式編集長の藤村能光さんとソニックガーデンの倉貫義人さんの共著で、これからの働き方やリモートワークのコミュニケーション等について書かれています。

新しい働き方やリモートワークについて考えていく上でとても有用な本であると僕は感じましたので、特に印象に残った箇所についてお話ししたいと思います。


セルフマネジメントと自立の考え方を知る

セルフマネジメント=「誰かに指示されたり管理されたりするのではなく、自律的に動く状態でいること」
自立=「依存先を増やすこと」 ※東京大学特任講師 熊谷先生の定義

著者の藤村さんは、新しい働き方においては「セルフマネジメント」と「自立」という概念が大切であるといいます。つまり働く側が自律的に動きながら、本業以外に複業やコミュニティ等の依存先を増やすことが大事ということです。

従来の日本型雇用では本業に専念することが一般的で、会社とは「従属的」「依存的」な関係であったといえそうです。しかし今後は依存先の分散により、「フラット」「互恵的」な関係へと変化していきそうです。

依存先を増やすことで、本業のみでは得ることのできない「人とのつながり」や「経験」「知識」等を得ることできると思います。それにより本業にもいろいろな相乗効果を生むでしょうし、リストラや倒産した場合等のリスクヘッジにもなると僕は考えています。


心理的安全性とザッソウ

心理的安全性=「このチームには何を言っても大丈夫だと思えるかどうか」心理的安全性の高いチームであれば安心して相談できるため、自然と助け合いが起きる。
ザッソウ=「雑談+相談」。他に「雑に相談をすること」という意味もある。 ※著者の倉貫さんの呼び方

リモートワークでは、ちょっとした雑談や相談ができないために成果を出せないことがあります。著者の倉貫さんは「コミュニケーションしやすい関係性や環境が作れていないことが問題で、オフィスでも同様のことが起きる」といいます。

その問題を解決するキーとなるのが「心理的安全性」であり、日頃からチームの心理的安全性を高めることが重要ということです。

心理的安全性を高めるには何から始めたら良いでしょうか?倉貫さんは「最初に必要なのはコミュニケーションの量であり、ザッソウの機会を増やすことで心理的安全性の高いチーム作りをすると良い」といいます。

具体的にはザッソウの習慣をチームに馴染ませる他に、チームで話す機会を作る「朝会」、感じたことやプライベートなことも書くことができる「日記」を導入することも有効であるそうです。


仮想オフィスでのコミュニケーション

仮想オフィス=離れた場所で働いていても、いつでも同僚が近くにいて話しかけることのできる感覚でいられるツール。チャットとテレビ電話を統合しており、チャットで気軽に声をかけてテレビ会議をすぐに始めることができる。仮想オフィスのサービスにはSococo、Tandem、Remotion、Remottyなどがある。

著者の倉貫さんの会社であるソニックガーデンは、全社員がリモートワークで本社オフィスはないそうです。またソニックガーデン自体が仮想オフィスツールを提供する会社でもあります。

仮想オフィスにおいてはリアルのオフィスで起きるコミュニケーションを再現しており、他のチームの会話や雑談まで流れてくるそうです。

つまり先ほどお話ししました、リモートワークにおいて大切な「心理的安全性」を高めるための「ザッソウ」を、ITの技術等により再現しているということですね。

今後VRの技術等も含めてさらに進歩すれば、リアルオフィスと仮想オフィスの区別ができないくらいになるかもしれません。僕もリアルオフィスには飽きたので(笑)、ぜひ仮想オフィスで仕事をしてみたいなあと思いました。


おわりに

この記事では本の良さを伝えきれないとは思いますが、興味を持った方にはぜひ読んでいただきたいと思います。

ちなみにこの本は誤字脱字が多いですが、内容理解には問題ありません(笑)むしろ校正よりもスピード感を重視して出版するのが、時代の流れのような気もしたり・・・

最後までお読みいただきありがとうございました!

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