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学校では気付けなかった事。

こんにちは、漫画家の棚園正一です。
note記事の第4弾。

webアクションにて連載中の「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」の第4話、”イタルくんとフリースクール”についてお話しようと思います^ ^

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2015年2月、僕は小学校1年生〜中学校3年生までの自身の不登校経験をモデルに「学校へ行けない僕と9人の先生」という漫画単行本を出版しました。

不登校をしていた当時の気持ちを中心に、両親や学校の先生、関わってくれた大人たちとの交流を描きました。

以下は出版社サイトの紹介文です。

鳥山明先生と出会い、少年は生きる希望を見つけた。

小学校〜中学校時代、不登校だった著者の実体験を基にした物語。学校へ行けない日々、「9人の先生」との出会いと別れを通じて、喜び、傷つきながら成長していく少年の姿を描きます。連載開始にあたり、少年が出会った9人目の先生、鳥山明先生よりコメントを頂きました。
「長い付き合いになるが、彼の過去を尋ねたことはなかった。不登校児だとは知っていたが、今回その頃を描いた漫画を読ませてもらい、ちょっと驚いてしまった。思った以上に漫画を描く事が彼を救っていたようだ」

そう、なんと最後にはドラゴンボールなどで知られる漫画家の鳥山明先生も登場します。

●「学校へ行けない僕と9人の先生」

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コチラから「学校へ行けない僕と9人の先生」の第3話までが試し読みできます。

未読の方は是非とも!



さて、ここからは「学校へ行けなかった僕と9人の友だち」第4話、”イタルくんとフリースクール”ついて、読者の皆さまから頂いた質問を元にお話しさせて頂きます。

ご感想・ご質問、本当にありがとうございました^ ^


●専門学校に通ったことで、不登校は克服で来たのかなと思っていました。
ですが、定時制高校は合わなかったのですね。
その後通われたフリースクールとの違いはどこにあったのでしょうか。

当時、僕が入学した定時制高校は外国の方が多くて、日本人のクラスメイトたちも漫画に登場するようなヤンチャな人たちも多く(いわゆるヤンキー?)、数週間通った後、ここではちょっと無理かも・・・と心が折れてしまいました。
ちなみに当時通っていた定時制高校も現在は全く雰囲気が違い、学校の雰囲気も落ち着き、さらに多種多様な人たちが普通高校と同じように通われているそうです。

時代の変化もあるのかもしれませんね。

定時制高校に対して、フリースクールが肌に合ったのは登校が強制的ではなかったところでしょうか。
行けなきゃいけない場所ではなく、自分のペースで通えました。
同年代で自分とタイプの似ている人たちが多かったのも大きな違いでした。
漫画にも描かれていますが、周りの人と仲良くなるにつれ”色々あるのは皆同じなんだな・・・”と知ることが出来て、”このままの自分でもいいんだ”と心がグッと軽くなり自然体で過ごす事が出来ました。

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●ユニバースの友だちはみんな教室に馴染めなかったとありますが、ユニバースの教室はどこか違ったのでしょうか。

みんながみんな、馴染めなくてやってきた訳ではなかったと思いますが、上の質問にお答えしたように自分以外の人たちも同じような事を感じていたのではないでしょうか。
みんな、色々なコンプレックス、悩みがあるのが当たり前なんだって。

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●ネットでフリースクールを調べるとりあえず卒業資格を取るために、通信制高校の方が良いという記事が出てきます。
ご両親は定時制高校を辞めることについてどのような反応でしたか?

僕が通っていたのはフリースクール的な要素もある”大検予備校”でした。
正直に言えば、僕は勉強がしたいというより友だちが欲しかったんだと思います。
なので様々なイベントで他の人と交流できる学校の特色に惹かれました。

両親は、あまり何も言わず僕の考えを優先させてくれました。
専門学校の時とは一転、憂鬱そうな顔をして通っていた様子を見ていたので”そろそろ限界かも・・・”と感じていたのかもしれません・・・。

ちなみにフリースクールと一言で言っても、僕が通っていたような規模が大きなところから町塾のような小さいところまで様々な形があります。
大きな場所で色々な人と知り合えた事も良かったのですが、少人数の場所でお互いにじっくりと関係を築ける環境が合う人も居ると思います。
もし進路として考えている方は体験入学などで実際にしばらく通ってみて、どんな形のスクールが合うのか確かめてみるのも良いかもしれませんね☆

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●「予備校のパンフレットを持ち帰った時、お母様は何も言わずに受け入れて下さったようですが、お父様の反応はいかがだったのでしょうか。」

同じように何も言いませんでした。
と、言うかほとんど詳しく話をしませんでした。

どんどんフツウの道から外れてしまっていく自分が悲しくて申し訳なかったし、それを正直に言うのが怖かったです。

別に怒られる訳ではなかったと思うのですが・・・心を開いて自分から正直な気持ちを話せませんでした。

父親もどう声を掛けて良いのか分からなかったそうです。

大人になった今から考えると、あっち行ったりこっち行ったりお金の掛かる子どもだったと思います。汗
母親に時々言われました。
「あなたは一人っ子だから多少の融通は効いたけど・・・。お父さんには感謝しないとね」と。

全くその通りです。

申し訳なかったし・・・今では許してくれた父親にとても感謝しています。

これから返さないと!!

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●フリースクールで出会ったイタルくんや当時の友達とは今も交流があるのでしょうか?

今も何人かと交流はあります。

今回、この漫画を描くにあたり、久々に連絡をとった友人もいます。

会社員や主婦や、自営業してたり海外で暮らしていたり、みんな素敵な人生を過ごしています。

きっと普通高校をドロップアウトした当時を負い目にやデメリットと感じてる人なんて今は居ないんじゃないかな・・・。

周りと同じように登校して普通高校へ進学・・・それはそれで素晴らしい経験が沢山出来たと思います。

担任の先生やクラスメイトとの人間関係、それに体育祭や修学旅行など、学校へ通っていないと出来ない経験も沢山ありますしね。

でも学校へ通えなくても、行けなかったからこそ経験出来ることも同じぐらい沢山ありました。

どちらが良いとか悪いとかではなく、無理なく自分に合う道を進めれば良いですよね^ ^

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という訳で第4話については以上です。

作品制作についての発端やエピソードについては第1話の記事で書いています。
宜しければご覧ください。

第2話についての記事はコチラ

第3話についての記事はコチラ


第5話はwebアクションにて来月の8月14日の正午頃に更新予定です。

第5話についても読んで頂いた皆さんからのメッセージを元に記事を書こうと思っています!

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こちらのマガジンでは時々、各話の制作についての裏話や、描かれなかったエピソードなど、少しづつ書いていければと思っています。
是非とも気長にお付合い頂ければ幸いです。

棚園正一

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