大人にこそ読んでほしい。絵本作家かこさとし先生のメッセージ。
2年前の2018年5月2日、「だるまちゃんシリーズ」「からすのパン屋さん」などで知られる絵本作家かこさとし先生がお亡くなりになりました。
亡くなられた半月後、光栄なことに「かこさとし絵本の世界展」開催を告知する新聞全段広告の記事部分のインタビュー取材&執筆のお仕事をいただきました。
イベント主催の担当者様にインタビューして、執筆させていただいたものです。
その掲載記事が↓こちら(2018年7月7日/日本経済新聞16面)
画像をクリックして読んでもらえたら嬉しいです。
スキャンが面倒臭くて、スマホ撮影の画像なので読みにくくすみません。
文字数が決まっている記事内では伝わりにくいかもしれませんが、かこ先生の軌跡を知れば知るほど引き込まれ、子どもたちのために人生を捧げた功績に胸が熱くなります。
かこ先生が歩んでこられた戦前戦中戦後のことを思いながら、現在の社会、子どもたちの置かれている今を見渡すと「これでいいのか」と心がザワザワしてしまいます。
かこ先生の軌跡を抜粋してみます。
●敗戦後、大人たちの態度が一変する
●そんな大人たちを見て失望する
●東京大学工学部で学びながらもセツルメント活動
●子どもたちの正直さ純真さに心奪われる
●未来ある子どもたちのために生きることを決意
多くの友人が戦死、態度を一変させた大人たちにも失望。生きる目標を失っていた時にセツルメント活動で出会った子どもたちの天真爛漫さに救われ、子どもたちのために人生を捧げる決意したかこ先生。
子どもたちの伸びる力や考える力を絵本創作で後押しし、その信念を貫いた生涯をもっとたくさんの人に知ってほしいです。
ちなみに全段広告イメージ↓
ほんとスマホ画像にて見づらくてすみません…。新聞を広げてスマホで撮るのってかなーり難しいですね。折り目が反射してダメだ。
そして、本題のおすすめ書籍はこちら。
かこ先生の軌跡や希望のメッセージが詰まった「未来のだるまちゃんへ」(文春文庫)は、大人にこそ読んでほしい本です。
かこ先生の生い立ちから晩年までの人生を丁寧に綴りながら、それぞれの絵本が生まれた秘話を交えた読みやすい1冊になっています。
冒頭の「はじめに」からしっかり引き込まれ、一気に読んでしまいたくなる内容です。最後の第5章「これからを生きる子どもたちへ」は、何度読んでも涙が出てしてしまいます。子どもから大人まで、ぜひご一読を。
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再び新聞広告抜粋。
こちらのかこ先生の言葉も本当に素敵。
かこ先生は子どもたちのことを敬意を持って「子どもさん」と呼ばれていました。絵本を製作する上で「大切なことは、すべて子どもたちに教わった」ともお話しされており、心から子どもたちのことを想っていたのだなと感じます。
あ、ワタクシのような編集の端くれライターが、何を偉そうに語ってるんだかね〜と思われてしまうほど偉大な方なのは重々承知の上で、恐縮しながら書かせていただいておりますのでお許しください。
自分が持っている知識や頭脳を、未来のために、未来ある子どもたちのために惜しみなく落とした人生。やっぱり敬意しかないです。
いま私たちって何で働いているんでしょうね。
誰のために、何のために。
※2年前の今日のGoogleカレンダーを見ていて、ふとタイムスリップして書いてしまいました。夜中なので若干センチメンタルですみません。
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