証券市場の変革について
2020年2月21日に東証より、2022年4月を目途に、プライム
市場・スタンダード市場・グロース市場の3つの市場区分への見直しを実施する旨が公表されました。
前回の記事はこちらです。
まずは3つの市場についておさらいしましょう。
プライム」、「スタンダード」、「グロス」の3つの区分に分類されます。
①プライム市場…
多くの機関投資家の投資対象となりうる規模の流動性があり、より高いガバナンス水準を備えている企業向け。
さらに、持続的な成長と中長期的な企業価値向上にコミットすることが求められる。
②スタンダード市場…
公開市場の投資対象となり得る一定の流動性があり、上場企業としての基本的なガバナンス水準を備えている企業向け。
さらに、持続的な成長と中長期的な企業価値向上にコミットすることが求められる。
③グロース市場…
高い成長可能性を実現するための事業計画や、その進捗に関する適時適切な開示をおこなっているうえで一定の市場評価を得ているものの、一方で、事業実績の観点から相対的なリスクが高いとされる企業向け。
上場基準の概要
上場基準の概要としては4つの基準によって分類される。
「流動性」、「ガバナンス」、「経営成績、財政状態」、「事業計画」の
4つの視点からの設定がなされている。
①プライム市場
「流動性」流通株式時価総額100億円以上、1日平均売買代金 0.2億円以上
「ガバナンス」
コーポレートガバナンスコード全原則適用
流通株式時価総額35%以上
「経営成績、財政状態」
最近2年間 利益25億円以上/売上高100億以上
時価総額1000億円以上/純資産 50億円以上
「事業計画」なし
②スタンダード市場
「流動性」流通株式時価総額10億円以上
「ガバナンス」
コーポレートガバナンスコード全原則適用
流通株式時価総額25%以上
「経営成績、財政状態」
最近1年間 利益1億円以上/純資産 プラス
「事業計画」なし
③グロース市場
「流動性」流通株式時価総額5億円以上
「ガバナンス」
コーポレートガバナンスコード基本原則適用
流通株式時価総額25%以上
「経営成績、財政状態」なし
「事業計画」上場から10年経過後、時価総額40億円以上
コーポレートガバナンスコードも大きなポイントの1つですね。
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