新宿の大寒波には背を丸めるな
工房で朝方まで仕事をしていた理由は、有賀薫さんのスープ教室にいくためだった。作業つなぎを脱ぎすてドアから現場まで時計半周くらいでつく距離。
今日の西新宿は寒かった。
もっともっと寒い土地はあれど、高層ビル群の空っ風は「自然のそれ」に「人工のあれ」が加わっている独特の寒さだから “自然にひざまつくとか” “自然の恩恵であり五穀豊穣のために”などとは言っていられない。ビル風というのは人間様の仕業なのだから。嘆いていても高層ビルが笑うだけ。都会の空っ風を背筋をぴしっと伸ばして歩く。駅への帰路は遠回りして逆風などあびてみる。
「つみきピッコロプロジェクト」
(陶製/Cocciorino)
「ガソリンスタンド」
(アイアン製/ロンドンのマーケット)
スープ教室は常圓寺の「ロータス寺市」にて。きょうのデモスープは「疲れた胃にやさしい精進スープ」(cakes連載中)。パーティが続いた我が家は、この1週間野菜スープをメインに食卓を囲むようにしていたのでタイムリー。我が家も頻度高くつくる食材スープではあったものの、そこに確信というか、なぜこれがいいのか、おいしいのかというプロの言葉を聴きたかったので、伺えてよかった。シンプルな料理こそ深層をさぐりたくなる。
さっそく明日にでも土鍋でつくろうと思う。そうそう精進スープは背を丸めて食べてはならぬ。背筋をすぅっと伸ばして食べるといっそうおいしい。
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※工房名「地球のかけら」は魅惑の食材・料理をのせる器として2017年も地球を応援していきたいと願っています tamamiazuma.com
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