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自由律俳句と小説、雑感など。

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  • 雑記:たまむんのイケメン自由律俳句

    イケメンの雰囲気芬芬たる自由律俳句をご紹介!

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    Twitterのタグ「#夢を見た」が前身。 たまむんの奇妙な夢をご紹介する雑記帳。

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    たまむんの怖い体験とかちょっと怖い内容のエッセイとか書いてまいります。

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自由律俳句誌「脱兎」投句作品

やっと載ったらしいぜ(笑) 小笠原玉虫 2月の投句作品 https://note.mu/rabbit_run/n/n977fbad0db37

    • 空き家の魔と魅力について。

      ※mixi日記/2012年01月10日 より転載 犬と散歩するようになって、しげしげと近所を歩き回るようになってまず気付いたのは、意外と空き家が多いなということだった。 駅に行くような用事では絶対入らないような脇道を犬と歩き回っていると、戸建の住宅が集まっているエリアに入り込んだりするのだが、あれと思う程空き家に出くわす。 私たちの散歩タイムが深夜と早朝のため、電気が消されたり、雨戸を閉められたりして明かりが見えないお宅は多いが、空き家は明らかにたたずまいがちがうか

      • 第二十七回お~いお茶新俳句大賞

        半夏生女神に頬を張られたり↑上記が佳作特別賞に入ったぜ、やったぜ!٩(๑´3`๑)۶♡♡♡ 同時に投句したけどもボツになったやつを下記にあげて供養とするよ(^皿^) 鳩うなる朝冴えさえと薄氷 外灯のともるそのとき春あさし テレビなどあんまり見ない春うらら セキレイのふっと笑っていなくなる ここでないどこかへ逃げりジョウビタキ

        • じゆうりつはいく 0216/06/22

          くちなし香る雨の墓場だった 香りばかりで百合が見えない 雨が包んだ老犬だった 白衣で焼き鳥焼いてくれた 端の座席に座って耐える 苔の臭いの荒れ庭だった 常に早起き臆病でいて 屋根が薄くて雨を感じる 透明な傘だし雨がよく見える

        自由律俳句誌「脱兎」投句作品

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          まだ死ねず透けるまで米研ぐ(地野獄美)

          まだ死ねず透けるまで米研ぐ(地野獄美) 第十八回鉄塊鍛錬句会投句作品。 わたくし、この句がめちゃくちゃ好き。ほんとにいいですね。生きることの苦しさ、やり切れなさ、でも生きなきゃならないから、喰ってやるぞという決意のようなもの、土臭い強さ。それでいて感受性が豊かすぎて繊細である感じも鮮やかに浮き上がっています。 泣きたい気持ちのときも、家族がいると台所に立たなくてはならなくて、そのことがほんとに辛くも有り、同時に救いでもあるんですよね。 涙をこらえて、いつもよりも荒い動

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          夜の鏡があつて外套の襟が折れない(河東碧梧桐)

          夜の鏡があつて外套の襟が折れない(河東碧梧桐) 本日は大御所の句をば(^皿^) この句は去年の自由律俳句フォーラムでも、いろんな解釈が語られたけど、わたしは悪い男の句だと思っている。 家人が寝静まった深夜、こっそり出かけようとする男。かなりのオシャレさんで夜遊びが大好き。 家人を起こさぬよう灯りをつけずに身支度をしている。 いつもの癖で鏡を覗き込んで外套の襟を直そうとするんだけど、暗くて見えない。そんな景かなと思っています。 見えないな、と思った直後に、口の端を吊

          夜の鏡があつて外套の襟が折れない(河東碧梧桐)

          お前の与太もさみしい満月(小笠原玉虫)

          お前の与太もさみしい満月(小笠原玉虫) まさかの! 自句をぶち込んできたわたくし!!wwwww(^皿^) 飲んだ帰り道。酔ったきみはバカな大法螺話を楽しそうにまくし立てている。けれど下戸のわたしはいつもこのような話をシラフで聞かされているわけです。 じぶんの冷静さも、どうせきみがじぶんの言ったこともあとで覚えていないだろうということも、またきみの法螺が永遠に叶いそうもない正真正銘の法螺であることも、さみしい。 さみしい我らふたりを満月が白白と照らし出すばかりの夜道であ

          お前の与太もさみしい満月(小笠原玉虫)

          膿み月に千鳥足がゆく(畠働猫)

          膿み月に千鳥足がゆく(畠働猫) 第十二会鉄塊鍛錬句会投句作品。 働猫さんは、わたしがもっとも「痛み」を感じる詠み手のひとり。好きなんだけど、ズキリと胸に痛みを覚えるので、向き合うのに覚悟がいる作品を詠まれます。 「膿み月」は彼の造語であるらしい。大きく低い、赤い月が目に浮かびます。 お酒を飲んだ帰り道。けれど、楽しさとは程遠い、厳しい孤独、そしてめまいを覚えるような不安に支配されているかのようです。 いつもの帰り道のはずなのに、暗く、おぼつかなく、永遠に続くかのよう

          膿み月に千鳥足がゆく(畠働猫)

          新しい靴で辞めた(天坂寝覚)

          新しい靴で辞めた(天坂寝覚) 彼は雨の句でいいものがたくさんあるけど、今日はわたし自身が最も好きなこちらを。 いいですね。この短く、ブツッと言い切る感じ!! しかも実に自由律俳句っぽい、とんがった雰囲気です。 どうもこの「新しい靴」は白い靴のような気がする。イメージは工場の派遣工。真新しい白いスニーカーで行ってみたら、どうにもおさまらないことが起きた。天敵の工場長から理不尽な罵声を浴びせられたか。もしくは、とても理不尽に派遣を打ち切られたか。 自分から辞めたのかそうで

          新しい靴で辞めた(天坂寝覚)

          ひび割れた眼鏡で時間通りに来た(藤井雪兎)

          ひび割れた眼鏡で時間通りに来た(藤井雪兎) いいですね。短い句のなかに映画のワンシーンのようなストーリー性が見えますね。 友人は眼鏡の紳士。非の打ち所のない優雅な身のこなしで、長年の付き合いだが怒ったところなんて一度も見たことない。 久しぶりに待ち合わせて、休日を共にすることになった。 少し早めについてしまったわたしは、賑わう街の一角で彼を待っている。ぼんやりと突っ立つわたしの前を、楽しそうな土曜日の人々が次々と通りすぎてゆく。 来た。彼だ。 時計のように正確に、

          ひび割れた眼鏡で時間通りに来た(藤井雪兎)

          じゆうりつはいく 2016/05/08

          何もないねと妹がわらった 声と調子に満たされて春 手先ぶつかる風呂で足りてる 躑躅ふやけて冷たい風だ マドラー長くただ飲みづらし 光る小石を拾いたかった 帽子脱がずにお茶飲むたわけ 帰りゃいいのにうじゃじゃけている 薔薇満開でこのまま止まれ 一度振り見て手を振っていった 電話しつこく震える夜闇 マクドにて拗ねて黄金週間尽

          じゆうりつはいく 2016/05/08

          淫夢。2014年12月23日(火・祝)夕方。

          アジアの何処か遠い国に旅行者として訪れている。標高が高い寒村で、とても寒い。 人々はモンゴロイド系で、よく日に焼けていて色が黒い。丹精こめた刺繍に彩られた民族衣装を着て、大家族で、家畜を大切にし、共に暮らしている。牛や馬、リャマのような動物の大きな小屋を作り、その奥に人間が住むスペースを作っているような感じだ。 わたしはほっそりとした日本人の青年とその家に滞在している。丸々と太った健康な、小さな少女が、わたしたち旅行者を珍しがり、懐いて、一生懸命もてなしてくれている。

          淫夢。2014年12月23日(火・祝)夕方。

          夢。2014年11月03日(月・祝)早朝。

          ドバイのようなやたらと豪華なビルが建ち並ぶ大都市にいる。 そこの、海が見える運河を跨ぐかたちで、巨大なガラス張りのホテルが建っている。わたしはそのホテルの吹き抜けの上のホールにいる。一階には大きなプールがあり、人々がゆったりと泳いでいる。 と、運河を鯨が登ってくるのが見えた。黒い巨大な体。けれども動き方は驚く程優美で、美しい!と思わず溜息が出た。ああこんなものが見られるなんて何て幸運なんだろう、と思う。少しだけ恐怖も感じる。 ホテルの真ん前に行き着くと、突然鯨がジャンプ

          夢。2014年11月03日(月・祝)早朝。

          大雨の東京の夢。2013/09/02

          東京が大雨で、交通機関が麻痺してる中必死で帰ろうとしている夢を見た。 こう言うと悪夢みたいだが、非常に官能的なよい夢だった。 私は一人で千駄木に住んでいることになっていて、架空の好きな人が家まで送ってくれている。好きなだけで二人の間には何もない。 二人でずぶ濡れになって悪戦苦闘し、明け方に私の部屋にたどり着く。 玄関で男が寂しそうに、じゃあ、と言う。 こんな雨の中、遥か東京の端まで帰せる訳がないと思う。 私は、ともかく風呂入っていったん眠ろう、面倒なことは起きてか

          大雨の東京の夢。2013/09/02

          じゆうりつはいく 20160507あたりの

          昼が長くて逃げようがない 祝日の膿んだ日差しにあぶられてゆく いぬも寝ていて動くものがない 日没を知らせる曲が追い詰めていった 老犬見つけて駆け寄ってくれる 節くれたうつくしい手で裏切っていった 怒ったふりだけうまくなってた 謝らせたい綺麗な顔だ 尻だけ若い愛人だった 全部払って何ほどでもない 助け来ぬまま泣き止んでいた 煙草はさんでゆっくり話す 一緒にワッフル突いてくれた 雨に出て昼飯を食べてくる 同じ名の友の母が病んでる 電話無視してきれいな

          じゆうりつはいく 20160507あたりの