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2021年度全国学力テスト解答速報(中学生の部・国語)~俺ならこう解く~

【はじめに】

灘、開成、ラサールをはじめとする超難関高校を受験する中学生にとって鬼門ともいえる国語。受験生の中には『国語の解法はセンスだ』と言う者もいるかもしれぬが、国語の問題はセンスで解くのではなく、理屈と洞察力で解くべきである。それは以下に示す私の解説が証明した。
 
難関校志望者の諸君は本解説を活用した上で、入学試験に臨まれることを強く推奨する。

【大問①:問題文】

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【大問①:解答】

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▼大問① 設問一/設問二および解説

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【設問一】
■正解:
 ② 参加者の発言の要点を確認する役割。
■解説:
 ※解説は割愛する。この程度の愚問を間違えるようでは難関校の鉄門は固く閉ざされたままである。

【設問二】
■正解:
 ③ 
石川さんの発言の中で関心をもったことについて、さらに詳しく知るために質問をしている。
■解説:
 ※設問一と同様の理由により解説は省略。

▼大問① 設問三および解説

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【設問三】
■正解の例(模範解答例):
 ・選んだ参加者:A 本田さん
 ・選んだ理由:本田さんが、次の発言者として石川さんを指名する発言をすればよい。なぜなら、山下さんの質問に石川さんが答える前に、大野さんが別の質問をしたからだ。
 
■解説:
大野さんの発言⑥の後、誰が発言するのが妥当か回答する問題である。まずは、上記の模範解答を解説すると「選んだ参加者:A 本田さん」とある。そしてなぜ本田さんかというと「選んだ理由」の通り、発言⑤の山下さん→石川さんへの質問に対し、質問に無関係の大野さんが流れを無視した発言をし(※発言⑥)、その流れをコントロールするために「司会者」という役割の本田さんが発言すべき、といった理由である。まずまず妥当な回答といえる。
 
ただ、不自然な点がある。
そもそも司会者は中学生であり、そんな人生の若輩者が上記の模範解答例の様に大野さんをコントロールしたりといった巧みな司会進行が果たしてできるだろうか。ましてや、司会者(=本田さん)と大野さんは「他校の生徒」という間柄なので指摘するのは気が引ける。にも関わらず『ちょっと大野君!山下さんの質問を無視して勝手に話を進めないでください、司会者はこのあたしよ!』などと司会者本人であっても言いづらい。こういった点に不自然さが残ってしまう。
 
そこで以下に示す別解を参考にしていただきたい。
 
▼別解(私の回答):
・選んだ参加者:C 山下さん
・選んだ理由:大野さんの発言⑥の直後、山下さんが発言する(=大野さんに怒る)のが順番として自然である。なぜなら、山下さんは大野さんに質問をさえぎられた当事者だから。また、さえぎった大野の質問内容(=発言⑥)を見ると『清掃回数を増やしたことで生徒たちの取り組み方がどう変わったのですか?』というアホが2秒で考えたような思い付きに過ぎず、せっかくの山下さんの秀逸な質問が台無しになったから。さらに、問題用紙を見ると、質問時の大野の顔が笑顔なのも鼻につく。以上を総合すると、山下さんが大野に怒るのも無理はない。  

【大問②:問題文】

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【大問②:解答】

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▼大問② 設問一/設問二および解説

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【設問一】
■正解:
 ・Ⓐの意図:④ 直前の文で述べている意見の根拠であることをより明確にしようとした。
 ・Ⓑの意図:① 第一段落で述べている意見の根拠となる具体例をより詳しく説明しようとした。
■解説:
 ※解説は割愛する。この程度の愚問を間違えるようでは難関校はおろか、原付免許試験ですら危ういと言わざるを得ない。

【設問二】
■正解の例(模範解答例):
1段落で自分の意見を述べ、4段落で繰り返し述べるという工夫があり、伝えたいことが明確になっていてよいと思う。
 
■解説:
文章構成上の創意工夫を答える問題である。
まず、上記の模範解答を解説すると、第1段落でSNSに対する自分の意見を主張し、第3段落で反対意見を挙げ、それを覆す形で再度、第4段落で当初の主張を繰り返すことで説得力を持たせつつ、繰り返しによる強調の効果を狙っている(=工夫した点)。まずまず無難な回答といえる。
 
ただ、本当に工夫したといえるだろうか。
たかだか五百文字程度のごく短い文章で主張を2回繰り返すのははっきり申し上げて、しつこい。くどい。読者が忘れたころに主張を繰り返すのなら効果的かもしれないが、これは筆者が意図的に工夫したというより単なる欠陥ではないのか。そう考えると、筆者は「文字数を埋めようとして同じことを2回書いてみたらそれが偶然にも"工夫した点"として評価されただけ」というラッキーパンチがヒットしたものと思われる。よって、この模範解答を「工夫した点」とみなすのは早合点というものである。
 
そこで以下に示す別解を参考にしていただきたい。
 
▼別解(私の回答):
この意見文は、意見文とは名ばかりの絶交状である。
その根拠を説明するとまず、第二段落において筆者は <<「何で来るの。」と書いたところ、「どうして行ってはだめなの。」>> と友人に辛辣に返信されている。通常、友人関係なら筆者が『何で来るの。』と言ってしまっても『ここまでやりとりしといて結局来たらアカンのかーい!!_(┐「ε:)_ ズコー』とツッコめるのが友人というものではないか。
それにも関わらず、友人の「どうして行ってはだめなの。」という冷徹な返信が意味するところは「この友人はもともと筆者のことを嫌っていた」ということである。そのため、筆者はこの返信を見てその事実に気づいて憤りを覚えたが、友人に直接怒りを表明するのも芸がないってんで、表向きは意見文という形で「SNSの言葉遣いは慎重にしないとねー」と言葉遣いの重要性を延々と主張しておいて、その実、「ネタにマジレスするような友人ってマジでクソだわ死にやがれ」という絶交状が本当の狙いである。したがって、そうした婉曲表現が筆者の工夫した点となる。

【大問③:問題文】

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【大問③:解答】

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▼大問③ 設問一 ~ 設問三および解説

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【設問一】
■正解:
 ① コツをつかんだ。
■解説:
 ※解説は割愛する。この程度の愚問を間違えるようでは将来絶対にハゲるため、受験勉強ではなく植毛技術の勉強をしておいた方が身のためである。

【設問二】
■正解:
 ・傍線部A →「吾輩」の動作
 ・傍線部B →「黒」の動作
■解説:
 ※設問一と同様の理由により解説は省略。

【設問三】
■正解の例(模範解答例):
 彼は喟然(きぜん)として大息していう。
■解説:
 ※設問一と同様の理由により解説は省略。

▼大問③ 設問四および解説

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【設問四】
■正解の例(模範解答例):
「はなはだ御しやすい猫である」と評価しており、「吾輩」は「黒」の機嫌をとるような接し方をしていることが分かる。私は、このような「吾輩」の接し方はとても賢いと思う。
 
■解説:
「吾輩」にとっての「黒」の価値は何か、またそんな「吾輩」を自分自身どう思うか、を答える問題である。
上記の模範解答を解説すると、吾輩の、「そそのかしてみた」「ちっと景気をつけてやろう」「関心して見せる」という企みに対し、黒が簡単に引っかかるといった点を踏まえれば「はなはだ御しやすい猫である」と評価できるのは当然である。そしてそんな「吾輩」は賢い(=ずるがしこい、打算的)という印象を我々読者に与える。こちらはまさしく模範解答といえる。
 
▼別解(作品に関する余談):
別解は無い。模範解答が全てである。
その理由として、本文では「吾輩」は「黒」に対して模範解答にある様な態度で接しているが、実はこの小説『吾輩は猫である』は五百ページを超える全編を通して、「黒」だけでなくそれ以外の全登場人物(先生、迷亭、寒月、東風、独仙etc)および全事象についても態度は変わることはなく、「吾輩」を取り巻く世間は彼によってどこか冷静かつ嘲笑的に評価を下され続けるからである。作中最後に「吾輩」は自らの失敗により死ぬことになる。だが、その際ですら、どこか馬鹿々々しくも超然として水の底に沈んでいく。その為、この作品を一度でも読んだ事がある者は、この模範解答に納得がいくものと思われる。
あと、物語進行の便宜上からなのか知らぬが、作品中盤から「吾輩」がいきなりテレパシーを使えるようになるという謎の展開が笑えるので興味があれば一読願いたい。

【大問④:問題文】

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【大問④:解答】

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▼大問④ 設問一 ~ 設問三および解説

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【設問一】
■正解:
 ① 伸ばして → の(ばして)
 ② 詳細 → しょうさい
■解説:
 ※解説は割愛する。この程度の愚問を間違えるようでは難関校受験、というより高校進学それ自体も危ぶまれる為、今の内に銭湯の下足番で生計を立てる術を講じておいた方がよい。

【設問二】
■正解:
 ④ そのときどき
■解説:
 ※設問一と同様の理由により解説は省略。

【設問三】
■正解の例(模範解答例):

 ・「行く」の適切な敬語表記:伺う
 ・敬語の種類:② 謙譲語
■解説:
 ※設問一と同様の理由により解説は省略。

▼大問④ 設問四および解説

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【設問四】
■正解の例(模範解答例)

======= メール本文 ここから =======
なお、事前に教えていただきたいことがあります。
当日の持ち物と服装について何か気を付けることはありますか。
また、体験している様子を写真撮影することはできますか。
今回の学習を通して多くのことを学びたいと思っています。
よろしくお願いいたします。
======= メール本文 ここまで =======
 
■解説:
本テストの最終問題は「なお、」に続く確認事項二点を相手に失礼のない内容でメール作成しなければならない。確認事項は問題文中に提示されているのでそれを記載すればいいのだが、【相手に失礼のないように】質問しなくてはならないのがポイントである。
 
例えば、次の様なメール文面だと不正解となる。
 
======= メール本文 ここから =======
なお、当日はジャージで行ってもいいよね?
ほんで、写真撮ってインスタにアップしてもいいんだよね?ね?
そこんとこヨロシク哀愁。
 
P.S.  焼き物焼きてえ~www
======= メール本文 ここまで =======
 
上記の様なメールは非礼極まりない。
メール作成者である青木太郎は「焼き物体験をさせて頂く」立場なのだから分をわきまえなくてはならない。したがって、上記メールの様に「衝動的な質問」「タメ口」「軽いノリ」は控え、模範解答のメール文面の通り、礼儀正しい丁寧な表記であれば問題は無い。
 
しかしどうだろう。模範解答のメールは「模範的」と言い切れるだろうか。
 
たしかに、模範解答の文面は問題文の条件(確認事項二点・失礼のない表記)を満たしてはいる。だが、どこか事務的の感が否めない。この文面には血が通っていない。メール作成者の青木太郎は、本当に、心の底から、真実真正に、ふるさと焼き物館で焼き物体験をしたいのか。その辺りの熱意が俺には伝わってこない。丁寧だからといって必ずしもそれが良いとは限らない。いわゆる「慇懃無礼」とはこの様なメール文面を指す。では、青木は一体どういったメール文面を作成すべきなのか。
 
そこで以下に示す別解を参考にしていただきたい。
 
▼別解(私の回答):
======= メール本文 ここから =======
なお、ここまで私が述べた内容はすべてウソです。
実はあなたに申し上げなければならないことがあります。
その前に少しだけ、私の身の上をお話しさせて下さい。
 
私は山形県の泥沢という寒村に生まれました。
家は炭屋をしておりまして、父も母も終日大量の炭焼きと配達に追われる日々でしたが、一口に炭屋と申しましても東京、大阪にある様な大規模な木炭製造所ではなく、人口百人にも満たない寒村ですから専ら村人の生活の為の炭屋でした。この村で我が家は炭を売って平凡に暮らしておりましたが、1950年代の燃料革命により石油、ガス、電気などへの転換が進み炭の需要が減ったため、家は徐々に貧しくなっていきました。両親は家業をつぶすまいといっそう身を粉にして働いておりましたから、母は子育てに専念できるはずもありません。そんな母は炭代の集金の際、幼い私を背負って山道を歩きながらよく子守唄を歌ってくれました。
 
がんをとりたきゃ 寝やんせな
 ちいちいぱっぱ ちいぱっぱ
 のろのろのーろ のろのーろ
 まっくろかみの ちょうちょまげ
 まっかなほっぺの めんこい子
 おらのべこさん こんぬづわ
 
がんをとりたきゃ ねんねんこ
 でんでんぽっぽ でんぽっぽ
 やばやばやーば やばやーば
 きょうはまるこい おつきさま
 もくぞうもるたる にかいだて
 のんのがほしけりゃ 寝やしゃんせ
 
私が小学校を卒業する頃も我が家は相変わらず貧しいままでしたが、父も母もそして私もそれなりに幸せに暮らしておりました。そんなある日のことでした。家が全焼したのです。出火の原因は炭の不始末でした。おかしな話でしょう。なぜって、炭屋が己の家を丸ごと炭にするなんて本末転倒ではないですか。そして我々が火に気付いた時にはもう消火などできる状態ではなく、周囲一面炎に覆われておりました。母と私は命からがら逃げ延びましたが、逃げ遅れた父は後日、焼死体という姿で私達の前に現れました。火葬する金だけはかからずにすんで父ちゃんはえらい、と言って母は泣きました。
 
簡単な葬式を行い、唯一焼け残った納屋を改築したあばら家で母と私は暮らし始めましたが炭屋の廃業と共に貧しさは増すばかりです。ある晩のことでした。母が『今日の御飯は芋煮だよ』と言って目の前に鍋を置きました。芋煮とは、宮城、山形ではよく知られた郷土料理のことで私の大好物でもあり、私は思わぬご馳走に嬉しくなって鍋の中を覗いてみましたら、お湯の中に芋が二つだけ浮かんでいました。これは芋煮ではない、と母に抗議するよりも先に、ここまで貧窮を極めていたのかと落胆して、私は湯に浮かんだ芋をにらみ続けました。
 
このままではいけないと一念発起した私は、村を出入りする行商人に頼み込んで唐茄子売りの手伝いを始めました。昔の落とし話に「唐茄子屋政談」という演題がありますが、現実の唐茄子屋にあの様なキレイなエピソードは何ひとつありません。朝から晩まで唐茄子満載の天秤かついで村から村へと山道を売り歩くのですから、すぐに腕も肩も腰も言うことを聞かなくなりましたし、破れた足袋からのぞく素足に霜柱が刺さったりといった始末でとても商売どころではありませんでした。それでも家計を助けんと必死で唐茄子を売り歩き回ったのですが、唐茄子、今でいうカボチャなんて村では珍しく、そんな南蛮渡来の奇怪なシロモノに誰も見向きはしてくれません。私は途方に暮れました。そうした事情を先輩の物売りの方々に相談しましたところ、君は営業努力が足りないと一蹴されてしまいました。ですが先人の知恵はどうしても借りたい。営業努力とは何だろう。そこで先輩方をよくよく観察してみますと、彼らは物を売る際は必ず、「売り声」という商売文句を発声しながら売り歩いているという共通点に気づきました。例えば、金魚売りですと『きんぎょーうえー、きんぎょーい』うどん屋ですと『うどーんやー、そーいやーうーぃ』といった具合で、商品を独特の掛け声でアピールしていたのです。では私も早速と、唐茄子屋ならではの売り文句を考えたのですがこれといって良い文句が素人風情の私に思いつくわけもなく、なかば自棄になって『たちつて唐茄子、あいうえ美味しい、さしすせ小人、かきくけ閑居、小人閑居で不善をナス!』と売り歩いておりましたところ、村人はこの売り文句を面白がってくれて唐茄子は飛ぶように売れていったのです。この調子なら貧乏暮らしから脱却できる、そう喜んでいた矢先のことでした。父に続いて今度は母が死んでしまったのです。
 
死因はチフスでした。そういえば思い当たるふしがあります。よく母はよその田んぼからタニシをすくってきてそれを生で食べていたのです。タニシとは、巻貝の形をしたサルモネラ菌の集合体です。即ち、タニシの生食はサルモネラ菌を食べることと同義です。母はそれによりチフスに罹ったのは間違いありません。母と違って私の場合、タニシはちゃんと茹でてから食べるようにしていましたし、夕食の際に母のタニシ生食を何度も目撃しましたがそれを咎めるようなことはしませんでした。人にはそれぞれ好きな食べ方があるからです。「蓼(たで)食う虫も好き好き」といった故事もある様に、私はタニシを「ゆでる派」で母は「生で食べる派」という好みの違いに口を差しはさむのは、親子であってもしたくない。食べ方の好みは食べる当事者がそのとき一番美味しいと思った方法で好きに食べればいいのです。そういう訳で母はチフスに罹るべくして罹ったのですが、母は臨終の間際、驚くべきことを私に告げました。
 
『太郎や。実は、わたしはお前の本当の母ではないんだよ。わたしは死んだ父ちゃんの妹、つまりお前の叔母にあたる。お前の本当の母さんはお前が産まれてからすぐに父ちゃんと離婚して秋田へ帰ってしまったんだ。だから可哀そうに思ったわたしはお前の母親代わりを父ちゃんに申し出た。母さんは今でもまだ秋田にいるかもしれないから会いに行っておやり。ずっと嘘をついていてごめんね、許しておくれ』とこう言い残して息を引きとったのです。驚きました。今まで母だと思っていたのは実は叔母だったのですから。かといって、これまでその事実を打ち明けてくれなかった叔母を恨む気持ちは微塵も生まれませんでした。叔母は育ての母に変わりはありませんから。こうして父と叔母を失った私にとって残された唯一の身寄りである、実の母の存在を知ることになったのです。しかし私の中に母の記憶は一切ありませんし、顔すらも思い出せません。この境遇にとても複雑な気持ちになりました。この先私はどうすればいいのでしょう。いずれにしても、この家に住んでいるのは私一人になったのです。その晩、私は唐茄子に襲われる夢をみました。
 
翌日から私は唐茄子売りを辞めました。以降は酒浸りの毎日でした。一升瓶片手に、不要になった唐茄子をかじっては飲み、かじっては飲み、全ての唐茄子を食べつくした後は田んぼからタニシをすくっては食べ、すくっては食べ、家に迷い込んできたハトにパンをちぎっては投げ、ちぎっては投げ、とにかく朝から晩まで飲みづめに飲んで一時的にでもいいからこの孤独から逃れようと試みましたが、すべて徒労に終わり無為な日々だけが過ぎていきました。有り金もすべて使い果たしました。もう思い残すことはない。後は死ぬだけ。死のう、何度もそうしようとしましたが私にはできませんでした。思い残すことはやはり母のことです。一目でいいからお母さんに会いたい。父も叔母も死んだ今現在の私の孤独、それを救ってくれる人はこの世に母しかいない。秋田のどこかに母は必ずいる。とうとう私は母を探しに秋田へ行く決心をしたのです。
 
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              中略
           
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ニッポンレンタカーのスタッフは私にとても親切にしてくださいましたし、秋田を訪れる機会があればまた利用したいとも思いました。そして先日届いた探偵からの調査報告書によりますと、どうやら母は「ふるさと焼物館」で働いているとのことでした。艱難辛苦の道のりでしたがようやく母に会うことができます。
 
私の母、つまりあなたのことです。
とはいえ、私はあなたに初めて会うわけですから失礼があってはなりません。つきましては、確認事項は以下の通りですのでご回答の程よろしくお願い致します。
 
■確認事項(2点):
・持ち物と服装に関する制約の有無
・写真撮影の可否
 
愚かなる息子、青木太郎より。
======= メール本文 ここまで =======

【総括】

高校入試は、数学と英語でどれだけ得点を稼ぐことができるかに懸かっているため、その二科目を中心に勉強したらいいと思う。

以上

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