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「9月入学」「オンライン授業」について、教員一年目の僕が想うこと

オンライン授業すればいい?すべき?

今、「オンライン授業をすればいい!すべきだ」いう意見がそこに対して、僕は率直に安直だな〜と思っている。

ここで考えるべきは、オンライン授業は何のために行うものなのかということだ。

学校とは子どもの学習権を保証する場所であり、授業をするための場所ではない。

スタディーサプリを一日中見せたり、一日中同じ席に座って動画を垂れ流しにしていることでやるべきことを果たしていると感じるのは、大人だけだろう。

受け手の子ども達からすれば、自由を侵害され、強制的に学ばされているに過ぎない。しかも、大して面白くもないもの、興味もないものを与えられているに過ぎない。

知識を入れるだけならば塾講師の動画でいい、YouTubeでいい。

知ってる人の授業がいいみたいな論もあるけれど、そもそも同じ人の動画をずっと見ていれば、その人が知ってる先生になるのではないだろうか。

オンライン授業とは何のためにあるのか

では、オンライン授業とは何のためにあるのか。

ここで定義しなければならないのは、オンライン授業という言葉の持つ意味である。

多くの人は、オンライン授業とは、
「オンラインを用いて行う、オフラインの授業の再現」
と認識しているようだが、今求められているのは、
「オンラインを用いて、オンラインで行える授業」が大事になってくる。

というか、授業という概念を捨てて、「オンラインでの子どもの学習権の保証するための手段」こそが必要なのである。

それがオンライン授業という言葉によって、目指すべき姿が隠されてしまっているのではないかと考える。

いきなりできるの?

そうなった際に、今の学校現場で、オンライン授業という概念に惑わされず、子どもの学ぶ権利を保障できるかと言われると、僕はその基盤はないのではないかと考える。

オンラインによって学校の在り方そのものが変わることを余儀されている中で、何の準備期間もなしに、変わることはできるでしょうか?

無理ですよね。
助走の時間が必要なんです。

9月入学に対して

だからこそ、僕は9月入学に一個人として賛成しています。

もちろん教員としての僕は、9月入学なんかよりも、今目の前にいる子ども達の学びをどうやってサポートするか考えるの方が大事ですし、9月入学に対して違和感さえあります。

ですが、僕一個人としては、これからくる未来を考えた時に、9月入学にすべきだと考えてます。

理由①

理由は二つで、

一つは、学校再開時の子どもと教員の負担を考えた際に、このままの年度でいくのは、あまりにもセンスがないからです。

仮にコロナが終息しても、このままいくと学校では、次のような未来が待っています。

行事が大幅に削減され、土曜日に授業が増え、ただただ授業を受け続け、疲れを取る長期休暇もほとんどなくなる。

教員の休みも減り、これまでとは違う除菌の作業や対面式でない授業の準備などに時間を使うことになり、結果労働時間が増え続けることになる。

そして、第2波、第3波が来て、集団感染が度々起こり、クラスターが生まれ、局地的な一時休校が度々起こる。

その結果カリキュラムは崩壊し、教員と子供たちはいつ何ができるかわからない不安の中で、先行きが見通せない中でもがき続けるしかなくなる。

これを避けるために、9月入学にして、授業や学校生活にゆとりを持たせることが必要なんではないでしょうか。

理由②

二つ目は、withコロナ時代の教育にシフトする準備のため準備期間を作るためです。

これから先の社会を描いた際に、新型コロナウイルスのようなパンデミックが度々起こりうる可能性があります。

そう考えた際、これまでのようにオフラインに振り切っていいのでしょうか?だからと言って、オンラインに振り切っていいのでしょうか?

僕は、オンラインとオフラインの良さを併用する教育のあり方が必要だと思っているんですよね。

理由としては、いざという時には、使い分けられる柔軟な形であるべきだという理由もあります。

ただ、それ以上にこれからの社会では、オフラインとオンラインのどちらの場においても他者と関係を築く力が求められていくと僕は考えています。

そうなった際、子ども達は、オンラインとオフラインの場はどちらも体感し、その場を活用できるようにならなければなりません。

つまり、これまでより多様な方法で他者と関係性を築く力が必要であり、オンラインとオフラインの良さを活かしていく人材が必要になってくると考えています。

そうなった際、学校とはどんな姿であるべきなんでしょうか。

僕の一意見としては、週3登校の学校の姿をイメージしています。

在宅で朝の会や夕の会をzoomなどを使って行い、知識習得に関しては、アプリケーションなどを活用し効率よく行っていきます。

そこで時間を有効活用した分、登校した際には、美術や体育、音楽などの表現活動や、道徳やルール作り、異年齢交流の場として活用していきます。また教科の学習に関しても、教科の本質のような授業をすることが可能になっていくと考えています。

これは、あくまでも僕一個人の意見です。

ですが、これからの教育のあり方の正解は誰にもわからないですよね。

だからこそ、9月までの間を使って、新しい教育のあり方を模索したり、オンラインでどのように子どもの学ぶ権利を支援していくのか徹底的にトライアンドエラーするしかないと思うんですよね。

また、子ども達も学びの新しい形を一緒に作っていく作り手であるという感覚で、作り上げていくことが重要なんではないかと思っています。

進化のために必要な助走を作るための時間を作る。

以上が簡単ではありますが、9月入学に賛成な僕の意見です。

最後に

今日は僕なりの想いをまとめてみました。

所詮一意見です。

絶対だとは思わないで下さい。

この投稿が誰かのためになれていたら幸いです。

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