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ちびっこ日記vol.11 その後の人生のハンデを負う勇気はあるか?

ハイ、それでは本題に戻りましょう。
前回(vol.9)ちびっ子ちゃんは授業体験に行き、親子ともども「この学校に入りたい!」という気持ちを強くした、というところで終わっていました。

が、その前にもういちど、最後の意思確認といいますか。
学校側と教育センターを交えた話し合いが行われるのです。

今日は、その時のお話を。普通学級から支援学級への転入を望む方には、きっと必ず訪れるシーンです。

ちびっ子ちゃんは転校できる?できない?

さて、この日もう一度ちびっ子ちゃんは支援学級の授業に参加。
その間、ままんは小学校の管理職(副校長先生でした)及び担任の先生と、教育センターのご担当の方、三者による面談となります。

ままんとちびっ子ちゃんの気持ちはもう決まっていました。教育センター側も、ちびっ子ちゃんには通常学級よりも支援学級での就学が妥当との判断となったようです。
担任となる先生からは、先日の体験授業での様子や、クラスの子どもたちとのやりとり、学習の習熟度などを踏まえたお話が。
いずれにしても、ちびっ子ちゃんとお母様が望まれるなら大歓迎です、といっていただきました。
なので、お話はかなりスムーズに。副校長先生が「では編入の方向で、校長に打診してきます。」と、一旦席を立たれました。
うん、あとは校長のOKを待つだけ!

副校長先生の戻りを待つ間、教育センターの方がお話してくださいました。
「前回の体験授業のとき、ちびっ子ちゃん本当に楽しそうに生き生きと授業を受けていましたよね。
でも2時間の体験が終わって、じゃあいつもの学校に戻ろうか、と言ったとき、表情がいっぺんに曇ったんですよ。
それを見て、ちびっ子ちゃんは本当に今の学校がつらいんだなと思いました。転校させてあげられたらいいなぁって。
無事、転入できるといいですね。」
はい、本当に。
いつものクラスに戻っていくときのうしろ姿が、ままんも忘れられません。
とっても小さな背中でした。

たのしいね、で済む小学校。 その先は…

ほどなくして戻られた副校長。満面の笑みで「では、ちびっ子ちゃんはこちらの学級に編入という方向でお話を進めたいと思います。」
わぁ~、よかった!!

「ただ、支援学級に進んだ場合の卒業後の進路について、転入前にきちんと認識をしておいていただきたいんです。」
と笑顔から一転、引き締まった表情に。
「担任からもお話があったと思いますが、こちらの学級では卒業時、6年生時点でだいたい小学校3~4年生の学力を目指して授業を進めています。
ということは、中学校進学に際して選択をしないといけなくなります。」

そうした子どもたちのための特別支援学校が、もちろんあります。
ただ、ちびっ子ちゃんはいわゆる「グレーゾーン(この言い方嫌いですけどね)」の子ども。「愛の手帳」というものが交付されていません。
特別支援学校は「愛の手帳」を持っていないと入れない。ということは、
中学校に上がる際、ちびっ子ちゃんはもう一度普通の学校に戻るか、それとも固定の支援学級がある中学校に入るかを選択しないといけません。

またさらにその後、中学卒業後はもっと厳しくなります。
手帳がある子は特別支援学校から職業訓練校に入ることができるそうです。
が、ないとやっぱり…。

もちろん、ちびっ子ちゃんもずっと今のままというわけではないでしょう。
どんな子どもでもそうですが、成長しないということは絶対にない。また中学3年間でびっくりするほど成長して、普通の子とほぼ変わらないくらいになるということだって十分あり得ることです。
ですから、普通の高校に進学できるくらいになるかもしれない。

でもあくまでも「かもしれない」なんです。
そうじゃなかった場合のことというのは、やっぱり想定していないといけません。

「そこを懸念して、今はしんどくても将来のためにと普通学級にとどまることを選ぶご家庭もあります。実際、小学6年生頃にはなんとか学習について行けるようになる場合もありますし。
そういう、進学・進路へのハンデを背負うことになりますが、それでも転入を希望されますか?」

と、副校長は再度、念を押されました。
ままんの答えはもちろん一つ。

大事なのは今だと思っています。
同級生にバカにされ相手にもしてもらえず、ついていけない授業でただただ時間つぶしの毎日。そんなので小学生時代を真っ黒に塗りつぶすなんて論外。
それで彼女の感性やアイデンティティが損なわれてしまうことの方が大問題です。進学も進路も、その時の彼女の状況に合わせて考えて行けばいい。
そんな先のことを今から心配して、面白くもない毎日をちびっ子ちゃんに強要するなんて

ままんにはできない!!

と、いう内容をもっとソフトに大人らしく(笑)お伝えすると、副校長も担任の先生も、教育センターの方もみんなにっこり。
「では、最短で転入の方向で進めましょう!」
そうして、夏休みまであと3週間という謎のタイミングでのスピード転入が実現したと
そういうわけだったのです。

帰り際。
「さぁ、じゃあこれから私たち、大忙しですね!」「○○さん、毎日自転車乗らなくちゃいけませんね~。」
そうです。教育センターさんはいわばあちらとこちらの橋渡し役。通学中の学校と転入先の学校とを行ったり来たり、書類を回したりお話をしたりと、電話やメール、リモートでは済まないいろいろな業務をしていただかないといけないのです。

そうしてご尽力いただいた末、ちびっ子ちゃんは無事1学期中に転入を果たすことができました!

ちびっ子ちゃんの新たな小学校生活の幕が、こうして上がったのです…✨
次回はどきどきの転入、そしてワクワクの夏休みへ!

※ままんが使用している写真は、カメラ女子であるままんが撮影したものです。
すべてこちらでフリー素材として公開しております。
こちらもご覧いただければ嬉しいです^^*
https://www.photo-ac.com/profile/645477

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