見出し画像

セルフラブのために#3 勇気を出して箱を開ける〜傷ついた心をほどく方法〜

きょうは朝から決めていた。ずっと心の中でくすぶっていた、会社への怒りや軽蔑といった黒いパンドラボックスを開くことに。
それは辛く怒りに満ちたうつの引き金になった出来事、傷ついた自分の心と向き合うことでした。

箱を開ける理由

回復する中で職場復帰が視野に入ってきて、でもその前にこれはどうしてもやっておかないといけないと思っていたことでした。自分のために。

休職をしているうちはいいんですよ。ストレスと離れているから。でも現実に復帰したらいずれまたストレスは生まれますよね。
(適応障害やうつについての本は、休職のチャプターは割としっかり書かれているんだけど、本当の始まりは復職してからなんですよね)
適応障害の再発率は高い。そして再発すると自分の自信もまた崩れてしまいそうだから、ストレスとうまく付き合うためにできるだけの準備をしたい。

そのために、つらいものに蓋をしっぱなしにするのではなくて、何が辛かったのか、何を望んでいたのか自分の心に聞くことを選びました。

辛かったことは、なかなか直視できない。心の痛みを伴うから。
そして正体のわからないものはこわい。
でもしっかり、飛んでくるボールに目を凝らして、その正体を目に焼き付けておく。
正体が分かれば、うち返すこともできるかもしれない。案外、そんなに敵でもないかもしれないしね。最近勉強中なのだけど、感情は思考から生まれるものだから、感情をコントロールすることだって実はできる。(でもね、受け入れるのがいちばん健全だとおもう)
何が本当に辛かったのか自分でわかっておけば、嫌な予感を感じたときそこから早めに逃げることもできるかもしれない。

箱を開けることは自分を守ること。そう、わたしはわたしを大切にするために箱を開けて中を確かめることにしました。

心の痛みへの備え

休職する前にも、辛かった時期を振り返ったことはありました。ただそれは人事に状況を説明するためのもので、ほぼ事実ベースなもの。

それでもその作業は辛かったです。事実を確認するために過去のメールを見返すと頭痛がしたり、動悸が激しくなったり。すこしトラウマぽくなってしまいました。
だから、向き合うことは必要だと感じながらも、安全にできる体力を養えるまでわたしは箱に蓋をしました。

きょう箱を開ける勇気が持てたのは、その痛みに耐えられるくらいまで回復してきたかなーと感じてきたから。時間はほんとうに偉大。

それでも、パンドラボックスを開けるについては万全の状態を準備しました。
参考にしたのは、伊藤絵美さんの著書「セルフケアの道具箱」です。

「あなた自身の体験、特に「感情欲求が満たされなかった体験」すなわち「傷つき体験」を探ることになります。これは多かれ少なかれ、心の痛みを伴う作業です。なのでその前に、安全を確保する必要があります。本書でこれまで取り組んできたワークの中で、特に「つらくなったらそれをすればよい」「心の痛みを感じたらそれをすれば助かる」といったワークはどれでしょうか?  」
—『セルフケアの道具箱』伊藤絵美著

箱を開けるときにはコーピングリストから自分の心の支えになるTipsを取り入れました。
暖房を効かせた暖かい自分の部屋で、触り心地の良いブランケットに包まれながら、ウーバーしたスタバのラテとドーナツを机に置いて。
心地よさというやわらかな武器で周りを固めて、箱を開けて自分の心と向き合いました。

箱を開けるやり方

正直やっぱり、思い出すとつらい気持ちになることもありました。
でも、ただ「辛かった」で目を瞑らず、解像度を高めたかった。わたしの心の中に住んでいる小さなわたしに丁寧に問いかけるようにノートに言葉を吐き出しました。

わたしのやり方を紹介しますね。よかったらやってみてください。

①まず、ノートの左側に何が辛かったか、虚しかったかなど感情を書いていきます。このとき、事実と感情は分けたほうが良いです。
なんでそう思ったのかを見つめながら、絡まった結び目を解くイメージで。

②一通りそれが吐き出せたら、ラインで区切り、右側にわたしは何を望んでいたのかを書きます。

なぜ望みかというと、わたしの場合は「怒り」や「不信」が強かったので、対処としてその反対を考えてみました。心理学者のプルチックの「感情の輪」を参考にし、「怒り」=「期待が達成されていないこと」と解釈したんです。(長くなるので感情の輪についてはまた書きますね)

なので「何が期待なのか」を焦点にしました。
ここで大事なのは「わたしは」を主語にすること。
怒りがもやもやしていると、「あの人が〜だから」とか「会社が〜だから」といった他者が主語の状態になりがちなんですけど、最終的に目指すのは「わたしはどうするか」という自己理解なんです。結局、コントロールできるのは自分だけであって。わたしはどうしたいのかが定まると、いろんなことが腑に落ちます。
自分の心を見つめ、言語化されただけでも、すごくスッキリすると思うんです。

それにもし、またもやもやしたりイライラしたら、「ああわたしはこの期待が達成されていないからこの感情だな」と分析できて、行動に移すことができます。

それは「○○して欲しい」と相手に伝えることかもしれないし、交渉することかもしれない。諦めて別の場所に移ることかもしれない。いろんな方法が考えられますよね。(ワークの③として、行動のパターンまで用意しておけると最高ですね
そうやって感情に対処ができると自分に自信もつきます。怒りやイライラでオマケのようにくっついてくる嫌なことって、そのイライラにどうしたらいいかわからないことだと思うんです。だから具体的な行動を見える化できるとすごくいいと思います。

わたしも、ワークを通して、期待していたことが色々出てきました。
イーブンな関係で仕事がしたい。良い仕事を適切なエネルギーでしたい。傾聴して理解してほしい。。。などなど。
これを材料に、上司との面談で伝えようと思っています。

むずかしいこといろいろ書いちゃいましたけど、パンドラボックスの最後にあるのは、希望です。
窓の外をみながら、雪解けのように心も透明に溶けていくといいなと思った冬の日でした。

この記事が参加している募集

#コンテンツ会議

30,784件

#習慣にしていること

130,967件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?