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ギブ&テイク

人との関係を表す言葉で、「ギブアンドテイク(give and take)」という言葉が使われます。これは、何かを与えたら代わりに何かをもらう、何かをもらったら代わりに何かを与えるという、対等な互助関係をいいます。

ギブ‐アンド‐テーク
[give-and-take]
相手に利益を与え、自分も相手から利益を得ること。

小学館 デジタル大辞泉

これについて研究したペンシルバニア大学ウォートン校の組織心理学者アダム・グラント氏は、膨大な研究成果をベースに「Give and Take: A Revolutionary Approach to Success(邦題「GIVE & TAKE 『与える人』こそ成功する時代」)を世に出して、多くの人に読まれた。

本来「ギブアンドテイク」は、どちらか一方だけが損することはないので、良好な人間関係を長続きさせるためのこつだといわれています。

本書の中では、真っ先に自分の利益を優先させる人をテイカー、人に惜しみなく与える人をギバー、この中間で損得のバランスを考える人をマッチャーと分けています。

では、それらの考えを持つ人が仕事においてどのような評価を得られているのかという研究結果がある。

ギバーの特性を持っている人の多くは、他人のために自分の時間や功績を犠牲にしてしまうため、会社におけるポジションが低く、平均給与額も低いという結果が出た。これに関して、日本の人たちと海外の人の間では感じ方が少し違うのではないかと思う。

マッチャーは平均的なポジションと給与。「人と人は互いに与え合う関係であるべきだ」という考え方がマッチャーであり、マッチャーの特徴は、あくまで相手と自分との間で利益のバランスを取ろうとするところであり、自分の利益が見込めない場合に一方的に与えることはしません。

相手より先に利益を得ようと動くテイカーは、平均より少し上程度という結果が得られた。

自分の得ばかりを追い求めるテイカーは、短期的には大きな利益を得られる立場ですが、最終的には成功できない

与えることを学ばねばなりません。でも、与えることを義務と考えるのではなく、与えたいという願いとすることが大切です。

マザー・テレサ

日本語では「腹を割って」話をするという言葉があります。
これは英語で訳するのにとても困る表現でもあると思います。

だって、いつもはどうだったんだ?となるからです。
そうやって話をした時に実はギブなんじゃなくて「何かを求めていた」のではないかと思ったりするのです。

何が言いたいのかというと、見返りを求めてギブをするというのは本来のギブではなくて、それは実はテイカーなんだと思う。

与える側であるべきなのか、それとも与えられる側であるべきなのか。
損得を考えてしまうとそうした議論がなされるかもしれない。

相手の利益を優先するギバーは、一見すると損をするように思えます。しかし実は、相手から信頼を得て長期的な成功をおさめるケースが多く存在すると思っています。

良い評判が次の評判を生み出し、ギバーには自然とチャンスが集まるようになります。ギバーは最初に与えた分よりもずっと多くの利益を得られるのです。

失敗するギバーは自分に与える余裕がないにもかかわらず、無償の奉仕によって身を滅ぼしてしまいます。自己犠牲型のギバーは成功しないからこそ、「信頼」が重要なのだと思うのです。

僕はサッカーを通して社会貢献などに取り組んでいますが、これは僕は与えるだけでなく自分自身も多くを与えられていると思います。

・応援してくれる子どもたちからモチベーションを得られる
・サッカーだけではなくその活動が自身が応援を得るきっかけや決め手となる
・広い視野で物事を考える材料となる

などなど様々な自分へのプラスもあるのです。
僕はこんな言葉を聞いて、それを大切にしようと思っています。

「自分のためであり、人のためであり、社会のためとなる。」

どれか一つ欠けてしまっても結果的に継続しないし、この3つが揃っているからこそ価値のあるものであると僕は思った。

日本は「自分のため」であることが欠けているかもしれないしそれを享受する側もそれを理解しているからこそギブとテイクの関係性がバランス良く構築されるのではないかと思う。

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