「マインドセット」と「悩み方」
読書量ナンバー1クラスへ
今年担任している中学3年生の生徒達に「とにかくこの一年で全員が本を読めるようになろう」と年度初めに伝えた。特にクラスのルールとか目標は決めていないけど,「これだけは!」ということでかなり力を入れている。
自分が中学生の頃には全く本を読めなかった。高校3年間でなんとか湊かなえと有川浩だけは読めるようになり,大学生になってからようやくまともに本が読めるようになった。それでも最初はページをめくる手が重く,すぐに疲れてしまいYouTubeに逃げることも多かった。
今はあらゆる情報がweb記事や動画で入手できるが,それでも何かを深く考えながら学ぼうと思ったら読書スキルは必須だろう。5教科の勉強に身が入らない生徒は,まずゲームの時間の一部でも読書に置き換えてほしい。
そんな思いで教室にスライド式本棚を置き(生徒がDIYしてくれた),手始めに自分が読んだ本も読んでない本も混ぜこぜの200冊を置いた。
新規入荷商品
そして昨日は新たな本を2冊入荷し,その本を帰りのHRで簡単に紹介した。
『マインドセット 「やればできる!」の研究』キャロル・S・ドゥエック(著),今西康子(訳)
『悩み方教室 心のモヤモヤが晴れる8つの質問』
その際のスライドがこちら。
自分にとってのFixed Mindset
『マインドセット』の方は(勤務校でもGrowth Mindsetが重要視されていることもあり)元々気になっていた本で,『悩み方教室』は本屋でたまたま視界に入ったので見てみたら前者の本とセットで読むのがいいんじゃないかと思って急遽購入。
この本の紹介スライドを作っている中で自分の中にあるFixed Mindsetは何かを考えてみると,「英語学習」がまさにそれだと気が付いた。
中学・高校と英語に関しては「学年1位」にこだわり続け,それだけでは飽き足らず「俺は先生のしょぼい授業なんて受けなくても学年1位を取れる。授業も宿題も無視して1位を取れば,先生も自分の授業が間違っていることを認めるだろう」みたいな気持ちで勉強していた。
その結果自分にとって(少なくとも日本の大学受験レベルの)英語のテストは一つもミスが許されないものという認識になり,満点で当たり前,一つでも間違えようものなら自分の無能さが露わになる。今でも「東大の過去問って言ったって高校生が解くんだから高校教員ならほぼ満点取れるのが当たり前で,共通テストでコンスタントに失点するなんて受験生の指導をする上では全くお話にならない」と結構本気で思っている。まぁ「英語を教える仕事ならまずIELTS9.0取れよ」とか誰かに言われたら,「ごめんなさい」としか言えないんだけど。
そんなわけで英検だったりTOEICだったり入試だったり,スコア化される英語学習に関しては本当に一切の向上心も自分にはない。イギリスに留学したい気持ちが固まっても結局最後までIELTSの勉強をしなかったぐらいには強くFixされている。
それを生徒達にも正直に伝えた上で,でも自分が「もっと点数取れるようになりたい」という「悩み」を持ったらその時がマインドセットを切り替えるチャンスで,今はFixedになっているマインドセットをしっかり自覚して,いつか変わりたいと思った時にそれを意図的に切り替えられる人になろうと話した。
余談だが自分はこの5ヶ月で14kgほどの減量に成功した。周りには「急に生活変えて大変でしょう」と言われるけど,「あ,痩せなきゃ」と思ってジムに通い始めた丁度その日を境に意図的に身体作りに関するマインドセットを切り替えた自分にとっては至極当たり前のことをしているだけなので,正直ほとんど辛くもなければ大変だとも思っていないし,筋肉量がパーソナルトレーナーさんに肉迫するぐらいには筋トレも楽しんでやりまくっている。
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