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フリーランスに至る道

 今回のテーマは「どうやって人はフリーランスという生き方に辿り着くのか」を取り扱いたい。ちなみにこの記事は「フリーランス」をテーマにしたアドベントカレンダーの一環なので、記事を読み終えた暁に気が向けば是非に参戦していただければ嬉しく思う。

パターン① 情熱に負けた

 一つ目のフリーランスに辿り着くパターンは「情熱に負けた」というものだ。平たくというと、元々は会社員として勤めていたものの、途中から自分が本当にやりたいことが仕事以外で登場してしまい、最初は有休やフレックスを駆使していたものの、それでも時間が足りなくなり、勢い余って独立をするケースだ。

 もちろん最初は転職することで、自分がやりたいことを実現できるケースもあるので最初はそれを検討するものの、それでも難しそうだと思った時にこのパターンへと辿り着く。ちなみにこのパターンの場合「好き」という情動に駆られているので「売り上げは後でついてくる!大丈夫!」といった具合に見切り発車が大半だ。

パターン② VSアルバイト

 二つ目のフリーランスに辿り着くパターンは「VSアルバイト」というものだ。平たくというと、アルバイト以上に良い条件で働こうと思ったらフリーランスにならざるを得なかった、というものだ。

 これは実は主婦の方に多く、子供が少しずつ大きくなってきて時間の余裕が出来てきた段階(子供が小学校に上がるなど)でアルバイトを検討するものの、待遇がよろしくなく、それに抗うために会社員時代のスキルに磨きをかけて働き始めるという。

 自宅の中で、自分のスキルを活かして、好きな時間に、好きな仕事を、というと情報商材のような怪しげな空気が醸し出されるのだけれども、コンビニやスーパーで働かなくてもいいように、というモチベーションにドライブされることは多い。

パターン③ 想定外のトラブル

 三つ目のフリーランスに辿り着くパターンは「想定外のトラブル」というものだ。これは何かというと、会社の倒産とか業績悪化とか、はたまた起業したけれども鳴かず飛ばずであったりとか、自分が本来やりたいことが突如として消え去ってしまった場合に登場する。

 実は(肌感覚として)フリーランスとして独立された皆様はこのケースがとても多い。もちろん「そんな時は改めて会社員に戻ればいい」というコメントもあるかと思うものの、起業の場合はそもそも自分でやりたいことがあり独立心も高く、会社員時代に戻る自分を想像できないという。また会社の状況悪化を「良いきっかけ」とみなし、新しい挑戦をする方々を何人も目の当たりにしてきた。ピンチはチャンス、というわけだ。

パターン④ 引き抜き

 四つ目のフリーランスに辿り着くパターンは「引き抜き」というものだ。これは何かというと、取引先や知人友人の会社から、「今あなたの手掛けているお仕事を、より高いお金を出すので個人として請け負ってくれないだろうか」と提案を受けて独立するケースだ。

 フリーランスとして独立する際に最も安心できるのはこのケースだ。何故なら一番最初から自分のスキルセットを認めてくれ、発注してくれるお客様がいらっしゃるからだ。独立をするとお仕事が本当に来るか来ないかで不安になる人が多いものの、このパターンであれば不安は皆無。

 ただ一つだけ注意点があって「いやー○○さんが独立されたら声掛けてくださいね!依頼したいお仕事たくさんあるので!」みたいなトークに騙されないようにしよう。人が本当にあなたに仕事を依頼したいと思ったなら、会社員時代のあなたに副業ワークであったり何かの形で仕事依頼は飛んでくる。

 自分の知り合いに副業禁止の会社員がいるのだけれども、彼は副業の報酬を金銭で受け取らず焼肉で受け取っていた。お仕事を請ける度にタダ焼肉。本当に仕事を相手に任せたければ、どんな工夫だって出来るもの。

パターン⑤ 当たり前への反抗

 五つ目のフリーランスに辿り着くパターンは「当たり前への反抗」というものだ。これは何かというと、社会で当たり前と言われているものに対して怒りが溜まり、それに抗うために独立をするというパターンだ。

 流行り病の前に一度は聞いたことがないだろうか。「満員電車が嫌なので独立します」というフレーズを。実はこれには他にも様々なパターンがある。「花粉症がひどいにも関わらず、沖縄でテレワークを認めてくれないので独立します(※沖縄にはスギがなく花粉症が存在しない)」といったものや「全く仕事が出来ないチームメンバーと何故か強制的にチームを組まされて自分の生産性が落ちるので独立します」といった辛辣なものまで。

 自分たちは何かの組織に属すると、その組織の仲間と働くために何かのルールや慣習を守らなくてはいけなくなる。もちろんフリーランスとして独立したとしても、お客様とお付き合いがあるのである一定のルールは存在するけれども、会社員時代に比べれば圧倒的に自由度は高い。それを求めて独立するのがこのケースだ。

他にも色々

 今回紹介させていただいた五つのパターンは、これまで自分が人生の中で見聞きしてきた代表的ものたちだ。もちろん、細かなものを挙げれば様々なパターンがある。

「夫が海外に赴任することになり、現地での就業ができず、けれども夫の稼ぎに甘え続ける自分が嫌で、働くことを通じて社会に貢献したくオンラインで仕事を獲得して独立を果たした」といったケース、「社会で働いている大人たちが全く輝いているように見えず、社会に出ずに自分一人で理想の働き方を追求しよう」といって新卒フリーランスになるケースまで。

誰だって出来ること

 少し長くなってきたので、そろそろ〆ようと思う。フリーランスは生き方だ。選べば誰だってなれる。もちろん売り上げが付いてくるのか(食べていけるのか)。という観点は外せないけれども、やるかやらないかの世界に収斂される。アフリカで起業したとある友人が口にしていた言葉が真実に最も近いかと思うので、最後にそれを紹介したい。

「どうすればアフリカに行けるって?簡単さ。アフリカ行きの航空券を買って、フライトに飛び乗ればいいんだよ。もちろん、パスポートも忘れずにね(笑)」

アフリカに赴くには

 これをフリーランス版に置き換えるとこんな感じだ。

「どうすればフリーランスになれるかって?簡単さ。開業届を税務署に出せばいいんだよ。もちろん、年が明けたら納税を忘れずにね(笑)」

フリーランスになるには

 どうかこの記事が、フリーランスを目指される皆様にとって少しでも参考になれば幸いだ。

P.S.

 冒頭にも記載させていただきましたが、このnoteは「フリーランス」をテーマにしたアドベントカレンダーの一つです。まだまだ空きがあるので、興味関心を抱かれた際にはお気軽に参戦くださいませ。


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