見出し画像

各々の自分事化から育つ花を咲かせるコミュニティ

挑戦を支える全国各地の皆様に光を当てるSupporter Interview。今回のインタビュー対象は愛媛県にてコワーキングスペース事業を手掛けられている稲見 益輔さん。アイデアをカタチにするコミュニティ運営について伺いました。


── 稲見さんの現在の取り組みについてお聞かせください。

近頃は大きく分けると二つの取り組みをしています。一つ目は1,000人ぐらいのたてヨコ愛媛コミュニティ、二つ目はスタートアップ活性化に向けたコワーキングスペースの新設です。


── 一つ目からお聞かせいただけますか?

たてヨコ愛媛というコミュニティは、愛媛県というキーワードを軸に県内外から人が集まるコミュニティです。先行きが不透明な時代と叫ばれている中だからこそ、横の繋がりを広げていこうというのがコンセプトです。


── どんな風にして運営されていらっしゃいますか?

Facebookグループ上で集まっています。自己紹介するコラムがあって、それが一番盛り上がっていますね。年間100本ぐらいの自己紹介が投稿されて、毎回20件前後のコメントがついて、新しい出会いや交流が積極的に進んでいます。今後はこの箱の枠組みを超えて、いろんなプロジェクトが生まれてくればいいなと思います。


── 縦横の繋がりから生まれる未来、素敵ですね。二つ目のコワーキングスペースについてお聞かせいただけますか?

StartupWeekend(以下SW)愛媛に携わっていて感じているんですが、実は愛媛県には投資家から資金を調達して短期で急成長するスタートアップはほとんどないんですね。それもあってか都市部から移住されるクリエイティブな方々が求める仕事が都市部部に比べて少ない状況なんです。

SW愛媛開催時の様子


── 仕事はあっても求める仕事がない。

もちろん昔ながらのお仕事も大事ですが、新しいテクノロジーを活用したお仕事が生まれてくる地域でないと、誰からも見向きもされなくなってしまう。学生たちは進学で都市部に進んで戻ってくることもなく、移住先にも選ばれない。そうなると縮小の一途を辿ってしまう。新しい産業が継続的に起きるしかけをしていかなきゃって危機感があったんです。


── そこからスタートアップの活性化へと繋がると。

その流れで愛媛の人たちと一緒に企画して生まれたのがブラスト瀬戸内なんです。「波のない瀬戸内に波を立てる」をテーマに掲げ、瀬戸内に関わる人々が集い、瀬戸内に住まう方々に刺激を与えることができる象徴的なイベントを開催しようと。あの人みたいに活躍したい、あいつが出来るなら俺もできるはずだ、と思ってもらいたくて(笑)

ブラスト瀬戸内にて登壇の稲見さん


── 刺激を与える。

もちろん、刺激だけでは物事は起こらない。その熱を冷まさず継続し、仲間と集い活動し、支援を受けられる場所が大事、ということでコワーキングスペースに繋がっていくんです。ちなみに名前は商店街の「AERCH」の横ということで「BEACH」にしました(笑)


── コワーキングスペースを作られてみて、如何ですか?

人も継続して集まってきていて、毎月のイベントにも人が集まっていて、いい空気感が生まれてきています。移住されて起業される方々も会員に加わってくださって、可能性の種が増えてきているなと感じています。

空気感が醸成されつつあるBEARCH


── 愛媛で可能性の種を咲かせるためには、何が大切だと思いますか?

愛媛県で取り組む意義のある種を準備することが大事だと思うんです。


── 意義のある種をいくつかお伝えいただけますか?

例えば一つ目は一次産業に関わるもの。漁業のスタートアップを手掛けてみる。二つ目は愛媛大学の研究や技術と何かしらのコラボレーションができるもの。三つ目は瀬戸内エリアの大手企業と協業できるようなもの。これらの種が大きく育つと思うんです。


── 愛媛県とWIN-WINだからこそ伸びる、ということですね。そんな種が綺麗な花を咲かせられるよう支援をする人は、何を大切にすべきでしょうか?

やり続けることが大事ではないでしょうか。やっぱり、すぐには結果が出ない。だから一過性の取り組みで終わっちゃダメなんです。コミュニティとして機能を持ち、継続して学びを得られる仕組みを準備すること。重ねて仲間作りができる機会を準備すること。その姿勢が将来的には結果を生むと信じています。

仲間作りや学びの機会を提供される稲見さん


── コミュニティを通じた支援を続けるためには、コミュニティの発展は欠かせないと思うのですが、どうすればコミュニティは育っていくでしょうか?

運営者以外の方に自分事化してもらうことが大事ですね。


── 自分事化してもらうためには?

続きは下記よりお読みください。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?